香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

死ぬ気まんまん

2011-07-18 19:41:19 | 本のこと
昨年11月に亡くなってしまった
佐野洋子さんの最後のエッセイ
 『死ぬ気まんまん』

佐野さんの元気が伝染します
骨に癌が転移して、余命2年と言われ
その気になって、お金を使い、廻りの人間にも言って
準備していたけど、2年たっても大丈夫だった佐野さん
自分の姿も、他人の姿も、冷静に分析する語り口が巧妙
 この間、鏡で顔を見て、「あんた、その顔でずっと生きてきたんだね。
健気だったね。偉かったね」と言ってたら涙が出てきた。自分の健気さに。

 今のジュリーも好きである。なりふりかまわず食いまくっているように
デブになった。デブになっても平然としているところが、人間が大きい。

 そして、死んでも許せない人など誰もいない。
 そして世界はだんだん淋しくなる。

エッセイは佐野節でまんまんだ

その次には佐野洋子さんと平井達夫さんという
築地神経科クリニック理事長との対談があり
次に、ホスピスに入っていた時のエッセイとなります
 私にとっては通りすぎるだけの人が永遠に失われたことが、
この世の大切なものが消え失せてしまった取り返しのつかない
淋しさを私に与えたことにショックを受けた。

なんだか、色々なことを考えてしまいましたが
佐野さん流に、思い込まず、わたしらしく生きるしかないな
なんて考えながら、一気に読んでしまいました

最後に関川夏央さんがこの本のことと
佐野洋子さんとの思い出を語っています
その中で、佐野さんに勧められた北軽井沢の別荘が
格安だったのは、母子心中があったせいで
母親はシライシカヨコみたいで
息子はヌクミズヨウイチのようだったと聞いて
熟考の末、あきらめたのは残念には爆笑

72歳という年齢で亡くなるのは、女性として早かったのか
佐野さんが書いている通り、ちょうどいいのか
もしも肉親だったらと思うと、早いと思うし
自分だったらと思うと、遅いくらいだと思う
でも、人は必ず死ぬのだから,おそれることはないのだよね

今朝の女子ワールドカップサッカー、素晴らしかった
珍しく気になって、2時間くらいで目が覚めて
キックオフから見たのだけど、
前半が終わったところで落ちてしまい
はっと気付いたら1-0で負けていてがっかり
でもでも、ねえ、すごかったですねぇ

3連休、毎日雨降りだったので
午前中、小雨の中だったけど、農試公園までぐるっと走って
夕方には、新川通りをずっと奥までサイクリング

遠くにJRタワーが見える新川です
いつか、ここまで走ってこれるようになりたいな