バーズのオリジナル・メンバーだったクリス・ヒルマン。
バーズにグラム・パーソンを紹介しカントリー・ロックの先駆者としての活動を目指すものの、ロジャー・マッギンとバンドの方向性をめぐって対立。結果、クリスとグラムはバーズから脱退しフライング・ブリトー・ブラザーズを結成。2枚のアルバムを出した後グラムはバンドから脱退。
クリスも3枚目のアルバムを出した後バンドを抜け、スティーブン・スティルス率いるマナサスに加入。
その後J.D.サウザーとPocoを脱退したリッチー・フューレイらとS.H.F. バンドを結成。2枚のオリジナル・アルバムを出した後バンドは解散。
あちこち転々としてきたクリスはソロ活動をしていくことに。
元々ブルー・グラスのバンドのマンドリン奏者だったクリスは、バーズに加入してからはベースを担当し爽やかなフォーク・ロック系のサウンドをメインとし、ソロになってからは明るいポップな要素も加わることに。
そして1977年に出たのは2枚目のソロ・アルバム、Clear Sailing(順調航行)。
1977年のアメリカと言えば、フリートウッド・マックのRumours、イーグルスのHotel California、ボストンにELOなどスーパー・バンドらによる派手なアリーナ・ロック全盛期。
そんなご時世だったことから、バーズ出身とは言え少々地味目なクリスのソロ・アルバムはほぼ注目されず、全米アルバム・チャート188位に沈んだ。
個人的にはほっこりしていいアルバムなんだけれどね。