1970年に出たジョンレノンのソロアルバム、Plastic Ono Bandが2021年に50周年記念盤として箱物が販売された。
6枚のCDに2枚のBlu-rayが付く豪華版で、Ultimate Mixesを始めEvolution Mixes、Element MixesにRaw Studio Mixes、更にはDemo音源やアウト・テークやBlu-rayに収録された5.1サラウンドやハイレゾ・ステレオ音源など、これでもかこれでもかと同じ曲を趣向を変えて何度も聴けるスゲー企画でだった。
買って数年経つのにすぼらな私によってせっかくのお宝も放ったらかしの状態。
てな事で久々にCDデッキに入れて聴いてみる事に。
このアルバムはジョン、リンゴ、クラウス・フォアマンにGodでのビリー・プレストンのピアノと少人数にこだわったシンプルさを強調したレコーディングが売り。
ちなみにまたウォール・サウンドで有名なフィル・スペクターもコ・プロデューサーとして彼の名が明記されているが、スペクター本人はLoveでピアノをポロンと鳴らしただけでレコーディングの現場にほとんどいなかったそうな。また本作のミックスを3日間で仕上げた事から彼の存在感は薄い。
ただ天邪鬼な私イチオシの音源はCD4に収録されたRaw Studio Mixes。
このミックスはレコーディング後の後付けされたエフェクトを排除したスタジオ・ライブ・スタイルのミックスだそうで更なるシンプルさを追求している。
またスタジオ・ライブ・スタイルのコンセプトゆえ例の鐘の音が収録されていないのも、個人的には気に入っている。
何となくオリジナル音源より心にしみる感じが…