風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

春は花見と探検に 1-1

2018-04-11 | 神奈川

● prologue

長かった冬が去り、今年はあっという間に春になりました。
「そういえば、鎌倉の桜って、あまり見てないね」と母と話します。

思い出すのは、夜のドライブ中に見た段葛の夜桜と、鎌倉山の八重桜のトンネルくらい。
日中、ソメイヨシノを見た記憶がないのです。
鎌倉は横浜よりも寒いので「もうちょっと暖かくなってから行こうか」と言っているうちにアジサイの季節になっているのが毎年のこと。
そこで今年は、母と鎌倉にお花見に行くことにしました。

実は、2人とも(特に母は)お寺の山門好き。
私達にとって山門は「くぐるもの」というより「上るもの」です。

鎌倉の山門といったら、たいていの人は円覚寺か建長寺を連想するでしょう。
でも、一番大きいのは、光明寺なんですね~。
ただ、光明寺の山門は「20名以上の団体のみに公開」というしばりつき。
(いつか周りに大号令をかけなくちゃ)と思っていたら、桜の時期に開かれる観桜会の時に一般公開すると知りました。
そうと聞いたら行くしかないでしょう。レッツゴー!

● 鎌倉光明寺

鎌倉駅に降り、駅前バスターミナルから逗子行きのバスに乗り換えます。
バスはぎゅうぎゅうに混んでいます。
(観光地だからね)と思ったら、ほとんどの乗客が光明寺バス停で降りました。
みんな、イベントがあることをわかっているのね。

浄土宗関東総本山の光明寺は、格式の高い立派なお寺です。
特別公開中の山門には、すでに登っている人の姿が見えます。



● 山門は急階段

大迫力の山門は、間口約16m、奥行約7m、高さ約20mの鎌倉最大級。
禅宗の五山形式を浄土宗に取り入れた建築様式で、一階は日本風、二階が中国風の造りの二階建てです。



私達も、さっそく階段の元へ。
たいていの山門階段は急ですが、ここはまた特に傾斜がきつく、あちこちに「頭上注意」の札が下がっています。
気を付けていても当たってしまうほどスレスレ。
降りる時には、お尻からすべり落ちる方が断然速そう。
 




● 絶景なり

緊張しながら、一段一段そろそろと上っていった甲斐がありました。
山門の上からの景色は、まさに絶景。
本堂までの参道の桜が満開です。
上から見下ろす桜もまたオツよのう。



山門の楼上には、釈迦三尊像とそれを囲む四天王像、さらにその周囲に十六羅漢像が安置されています。
目を奪われるような鮮やかな発色。
『山門内写真撮影可』との張り紙があったので、安心して撮影しました。



● 富士山と湘南の海

境内の外には、海が見えます。
お寺を出ると、すぐそばは材木座海岸。
近くをカモメが飛び、海風がそよいできます。本当にいい眺め!



海上では、なにやら大きなしぶきが上がっていました。
なんだろうと思ったら、どうやらジェットパックをやっていました。
お寺にいながらにして、マリンスポーツを見られるなんて。



まっすぐ富士山も見えます。
目を凝らすと、長谷寺の建物も見えました。
京都南禅寺の山門に勝るとも劣らぬ、絶景かな~!



● 上から下から

また、この桜の時期に見られるというのが最高です。
紅葉の時期にも、山門公開が行われるそうです。



下に降りて山門を見上げます。
これはこれで、絵になるわ~。



青空を背景に、桜がとてもきれいに咲いています。

● 甘茶となむちゃん

お坊さんに、甘茶をいただきました。
大勢のお坊さんが境内に出て、場を盛り上げてくれています。



甘茶の泉の真ん中に誕生仏陀がいます。
花祭りには少し早いですが、甘茶がけしてきました。
ハッピーバースデー、ブッダ!



着ぐるみがいましたよ。浄土宗公式キャラクター、なむちゃん!
なーむくんは奈良のキャラクターですが、見た目は全く似ていません。
丸くてかわいい!子供たちに大人気でした。



● 境内は春爛漫

桜と椿。夢の共演。
心が満ち足りるわ~。



参道の先には本堂。
ご本尊の前で、フラダンスステージが披露されていました。
和とハワイアン~。



庭園と池。桜の花びらが水面に浮かんで、まさに春爛漫です。
お茶会が行われるらしく、着物姿の人たちがしずしずと歩いていきました。



ちなみにここは、少し前にテレ東の「池の水ぜんぶ抜く」の場所となったところ。
夏にはきれいな蓮が咲く池になるだろうと、今から楽しみです。

● ホテルニューカマクラ

光明寺の観桜会を満喫して、鎌倉駅に戻ります。
鎌倉最古(創業大正13年)のクラシカルなホテル「ホテルニューカマクラ」と桜。
青空に映えて色合いがきれい。



モータープールから撮りました。
初めてここに迷い込んだ時には、モータープールがなんのことか、さっぱりわかりませんでした。
ウォータープールはなくて、車ばかり並んでいるし。

大阪では駐車場のことをモータープールというそうですね。
こちらでは全然言いません。
元町にプールバーがあるくらいです。(あと仙台にバスプール)

● 勝烈庵のかつれつ丼

お昼になりました。
「ランチはどこに行く?」と聞いたら「勝烈庵」と母。
2月に鎌倉で食べたという話を覚えていたようです。
そこで2ヶ月ぶりに、お店に向かいました。



前は満席で、しばらく外で待ちましたが、この日は早目だったので、店内にはまだ2組しかいませんでした。
空いてる~。まあすぐに混むでしょうけど。



前と同じく、かつれつ丼にします。
鎌倉店の限定メニューなので。



サクサク~。ふわふわ~。
今回も、おいしゅうございました。
食べ終わる頃には、店内はお客さんでいっぱいでした。

● 小町通りのスイーツ

食後は小町通りに向かいます。
鳥居越しにトルコの国旗がはためいていて、なんだか不思議。
色が合っているので、意外にもしっくり合っています。



鎌倉で一番混んでいるこの通り。もみくちゃにされながら進んでいきます。
わらび餅を切り売りしていました。ぷるっぷる。
スイーツなのに、なぜかからいイメージなのは、わさび餅みたいな名前だからと思い至りました。



思わず足を停める、目に鮮やかないちごスイーツ。
以前よりも、いろいろな食べ歩き用スイーツが売り出されています。



● にぎわいの八幡宮

鶴岡八幡宮の境内に入りました。
源氏池は桜に囲まれています。



石段を上がり、本殿でお参り。ご祈祷を始める合図の太鼓が鳴りました。
そばにいた人々は、日本人も外国人もみんなその様子に見入っていました。



舞殿には結婚式の準備がされていました。
脇には琴が置かれていました。演奏されるんでしょうね。



帰りは平家池の方へ。
紅枝垂桜がきれいでした。



その2に続きます。


奥大和・京の桜の少し前 index

2018-04-06 | 近畿(京都・滋賀)
[2018.3.17-21]
◆ 吉野 1-(1) ←旅行記へ
 3月中旬、吉野の山に向かいました。
 七曲りの坂を上って金峯山寺、石段をひたすら下って脳天大神へ。
 世に名高い吉野の桜は、まだつぼみのままでした。
  ● prologue ● 大和郡山スタート ● 乗客は顔見知り
  ● ターミナル駅吉野 ● 七曲り坂 ● 金峯山寺蔵王堂
  ● 岩組 ● 脳天大神龍王院 ● 帰りもスイスイ
  ● 吉野朝宮跡 ● 歴史たっぷり吉水神社 ● 一目零本



◆ 吉野 1-(2)
 吉野をひとり散策中に、2匹のわんこに出会いました。
 先導してもらいながら、駅に戻ります。
 クラシカルな青のシンフォニー号が停まっていました。
  ● 勝手神社のしだれ梅 ● サクラ花壇 ● 五郎平茶屋あと
  ● ゴダイゴ天皇 ● ささやきの小径 ● 野生と理性
  ● 二匹のわんこ ● 道先案内犬 ● 青の交響曲



◆ 天川 1-(3)
 天川村に向かいました。バスに揺られて1時間、山中の小さな村に到着。
 神秘的な弁天社を参拝し、天ノ川を眺めて、一路京都へ向かいます。
 くたくたになって宿に着き、すぐに眠りにつきました。
  ● バスで再び山中へ ● トンネルの向こうの村 ● 天河大辨財天社
  ● 祈祷の声を聞きながら ● ここも吉野 ● あまのがわ・てんのかわ
  ● 奈良の梅林 ● 近鉄電車を乗り継いで ● 天川から京都まで



◆ 京都 2-(1)
 初めて桂離宮を訪れました。美しく広い庭園を大満喫。
 桜は咲いていなかったので、北野天満宮の梅祭りへ。
 太宰府の飛梅は白ですが、こちらは紅い花が咲いていました。
  ● 京都は混んでいる ● 桂はすいている ● 念願の桂離宮
  ● 見学ツアー参加 ● 茶席の数々 ● 代表的な日本庭園
  ● 橘逸勢の神社 ● 梅の天満宮 ● 早咲きの平野神社



◆ 京都 2-(2)
 上賀茂神社で、新松本幸四郎の奉納歌舞伎を見ることができました。
 御所内の仙洞御所も見学します。静かで緑豊かな名園。
 夜には東山に繰り出し、ライトアップと舞妓さんの踊りにうっとりしました。
  ● 上賀茂神社へ ● 謎の特設舞台 ● 舞が終わって
  ● 白馬の神山号 ● バスから鴨川デルタ ● 京都御苑と仙洞御所
  ● 松竹梅の庭 ● 丸石集めプロジェクト ● 府立病院の古建築
  ● 着物姿の女性たち ● 八坂神社の舞妓さん ● 光と闇の別世界



◆ 京都 3-(1)
 嵯峨野の竹林散策路に人力車専用ルートができていました。
 梅宮大社で梅とネコ。下賀茂神社の森ははもう緑。
 バスの町京都で、交差点で乗り換える時には要注意です。
  ● 新たな竹林の小径 ● 嵐山弁天 ● 桂川デルタ?
  ● 梅宮大社の梅 ● ネコ神社 ● 糺の森散策
  ● パンチの利いたシルバー川柳 ● 京都のバス停ややこしや



◆ 京都 3-(2)
 梅小路公園に行くと、梅ではなく桜が咲いていました。
 城南宮にも行きましたが、しだれ梅はもう咲き終わり。
 西を目指すヒッチハイク青年たちにエールを送って、宿に戻りました。
  ● 京都てっぱく ● 梅小路公園の桜 ● 雨の城南宮
  ● 京セラの高層ビル ● 鳥羽離宮址公園 ● ラクダとカンガルー
  ● ヒッチハイク青年 ● 壬生てらまち ● しだいに大雨に



◆ 京都 4
 4日目は、ほぼ食べ物の話ばかりです。
 京大の総長カレーはスパイシー。
 天下一品総本店のラーメンに、京たこに、ケーキセットのハッピーな日でした。
  ● 雨の京都大学 ● スパイシーな総長カレー ● 白川通りを歩く
  ● 天下一品総本店 ● 漬物ハイティー ● カリカリ博士
  ● グルメ歩き  ● 坪庭カフェ ● 金蔵さん
  ● クレームカラメル ● 四条から七条へ



◆ 京都 5
 最終日も雨ですが、関東では雪が降ったもよう。
 この日も一日京大で過ごします。素数ものさしに興味しんしん。
 夜は京都にもひょうが降り、荒天の中帰途につきました。
  ● 雨の京大ふたたび ● 横浜は雪 ● カジュアルイタリアン
  ● おいしいランチ ● 大丸の傘 ● 素敵ものさし
  ● アマゾンカフェ ● 京都はひょう ● おみやげ
  ● ぼたもちとべったら漬け ● epilogue





奥大和・京の桜の少し前 5 (Last)

2018-04-06 | 近畿(京都・滋賀)
4日目からの続きです。 

● 雨の京大ふたたび

最終日になりました。予報通り、この日も朝からあいにくの雨です。
祝日なので、観光客の出を考えて早いバスに乗りましたが、それでもこの日はギュウギュウに混んでいました。
三条の宿から歩いてきたというベスは、、京大病院の敷地内で迷ってしまったと、お疲れモードで登場。
京大病院ってそんなに広いのね。





この日も京大でのフォーラムに参加。
たくさんの講義室で大勢の研究者たちの発表が行われ、自分に関係あるテーマを選んで聴講します。





● 横浜は雪

寒の戻りで、外は冬に戻ったかのような寒さ。
日本中が冷え込んでいるらしく、横浜の実家から「雪が降っています」という驚きの連絡が入りました。
送られてきた、車に数センチの雪が積もった画像を見てびっくり。
本格的に降っています。

ほかに友人から「ドライビング・イン・ザ・スノウしてしまった」という報告も。
どの車も、とっくにスタッドレスタイヤではなくなっているでしょうから、スリップ事故が起きないかと心配です。

それに比べると、京都は雨止まりなので助かりますが、それでも冷たい雨に気温は下がる一方。
春トレンチコートを着てきた私は、震えています。

● カジュアルイタリアン

お昼時間にベスと落ち合い、ランチに繰り出しました。
この日は、大学そばのトラットリア・ルチアーノへ。



積み上げた薪の向こうのオープンキッチンには石窯があります。
窓からは自然光が入り、センスのいい、明るい雰囲気のイタリアンのお店です。



いろいろな種類の手作り焼菓子が飾られており、見るからにおいしそう。



● おいしいランチ

まず前菜はいろいろな野菜が入ったサラダ。
キッシュやサラミハムもついて、これだけでもランチになりそう。
丸い自家製タッラリーニもついてきました。。



この日はほうれんそうのスープ。
一見、おかゆのようですが、少しかき混ぜてみると…



そこに隠れていた鮮やかな緑が見えました。
優しいうす味でした。



私はパスタにしました。しっかりとしたアルデンテです。



ベスはピザにしました。私の好きな薄いピザ。
4種類のチーズがそれぞれに重厚な味わいでした。



デザートはブラッドオレンジジュースに、自家製メレンゲ。
そしてグラスに入った、これはなにかしら?
「ショートケーキ、のようなものです」
とウェイトレスさんに言われました。
頂いてみると、たしかにケーキでした。



広々としたレストランで、のんびりランチを楽しんでいたら、午後のフォーラムのことをうっかり忘れそうになりました。
食後、大学へ戻ります。

● 大丸の傘

隣を歩く3人の外国人。ふと、その一人の持つ黄色い傘に、目が止まりました。
そ、それは、大丸デパートの貸出用傘じゃない~!



雨の日に、大丸デパートの出口で、お客さん用に貸し出している傘。
近くで見ると、しっかり傘に「大丸」とロゴが入っていました。
しかし、四条高倉にある大丸と、この吉田キャンパスとは、結構距離が離れていますよ~。
ちゃんと返してね~。

● 素敵ものさし

フォーラム終了後、京大グッズ売り場をのぞいてみました。
いろいろな京大グッズがあります。ハンドタオルの刺繍がゴリラでした。
今の総長が、ゴリラの研究家だからだそう。
「なめんなよ」という京大飴。じゃあどうすればいいの!?

(あっ、「素敵ものさし」がある!)と、近づいてみました。
どんなふうにステキなんだろうと思ったら、よく観たら「素数ものさし」でした。
文系トラップ!



メモリ、じゃなくて目盛が素数しかついていません。
4とかはどうするの?
どうやら「7ー3」から出すようです。



理系の友人数人に「素数ものさし、使う?」聞いてみましたが、誰も使うとは言わなかったので、気になりつつも買わずじまい。
私も使いこなせないから!
それを面倒と思うかおもしろいと思うかで、理系か文系かが決まるんでしょうね。

● Cafe Amazon

京大を出て、ベスとお別れし、駅行きのバスに乗りました。
祝日なので、雨が降っていても着物姿の女性がたくさん乗っています。



Cafe Amazonを見つけて、Amazon.com勤めの友人に「カフェがあるよ!」と送りました。
ここは、1972年開店のサンドイッチが有名な老舗喫茶店だそう。
Amazon.com(1994年設立)よりも、ずっと先輩でした。

● 京都はひょう

関東の雪情報が気になりますが、京都もしだいに雨が強くなっています。
夕方には大雨注意報がでて、大きな音を立てて大粒のひょうが降ってきました。
変わりやすい春の天候ですが、こんなにハードボイルドな空になるなんて。
雨に追いかけられるように、帰途につきました。

5時間降り続けたという横浜の雪でしたが、帰った時にはもうやんでいました。
雪もすぐに解けたようで、一段落。

● おみやげ

実家へのお土産は、京大農学部生が育てた修学院米。
植物栄養学研究室が、修学院離宮の棚田で収穫した「キヌヒカリ」という銘柄。
数量限定で、大学生協で売られていました。



スイーツのお土産は、よーじやの焼きショコラMACCHAと阿闍梨餅。
新商品と定番のものにしました。



阿闍梨餅には普通のあんこが詰まっていますが、こう並べると、抹茶味っぽく見えますね。

● ぼたもちとべったら漬け

この日はお彼岸。帰宅途中の和菓子屋さんで買ったぼたもちをいただきます。
うーん、大きい。口いっぱいに頬張りました。

「ぼたもち」と「おはぎ」は同じもので、「おはぎ」は萩の花が咲く秋だということは知っていました。
「ぼたもち」はボタッとしているからだと思っていましたが、漢字で書くと「牡丹餅」なんだそう。
お萩が秋、牡丹が春ということね。でも思いつかなかった~!



べったら漬けと並べてみたら、色合いが和風になりました。
ぼたもちが牡丹なら、べったら漬けも、実はきれいな言葉だったりして?
と構えましたが、こちらは「べたべたしているから」だそうです。

● epilogue

旅のはじめは晴天続き。体力勝負であちこちに動き、夜にはくたくたになりました。
次第に天候が悪くなり、雨が降り始めた辺りから、早めに宿に戻るようになりました。
後半は観光はおしまい。動き回らずに大学に詰めていたので疲れは取れ、食が充実しました。
太陽に合わせて動いたような、今回の春の旅。
桜が咲きはじめる春の訪れは、もうすぐそこまできています。



奥大和・京の桜の少し前 4

2018-04-05 | 近畿(京都・滋賀)
3日目からの続きです。 

● 雨の京都大学

この日は朝からあいにくの雨。観光には向かない日ですが、ちょうど用事が入っています。
まじめスタイルで宿を出て、バスで京都大学の吉田キャンパスへ。
吉田神社に行こうとして、構内に迷い込んだことはありますが、建物の中に入るのはこれが初めてです。



これが京都大学のシンボルの、クスノキと時計台。
横に大きく枝を広げるクスノキ。「この木なんの木気になる木」みたいです。

時計台の建物は、工事中。
京大の敷地内のどこからでも見える、大きな時計台だと思っていましたが、そばに行くまでわかりませんでした。
多分「京大模試」のポスターなどに使われる、下からのアングル写真ばかり見てきたからでしょう。
会場で同僚のベスと落ち合い、この日と翌日は、ここで開催されるフォーラムに参加しました。

● スパイシーな総長カレー

お昼は学内レストラン、カンフォーラへ。
時計台の見える席につきます。



ベスは、有名な総長カレーをオーダー。
カレー好きの京大総長がレシピを監修している、ロングセラーです。
スパイシーな香りとともに、カレーがテーブルにやってきました。
ちょっといただいてみたら、辛さ強めでしたが、コクがあっておいしかったです。



私はスペシャルランチにしました。
定食とパスタ、二つのメニューを一緒にしたものでした。



量がスペシャルっていうことね!
さすがは大学のレストラン、ボリュームがあります。

● 白川通りを歩く

フォーラムは午後も続き、夕方にこの日のプログラムが終了。
帰りがけ、ベスが「天下一品の総本店に行ってみたい」と言いました。
総本店は、ほかの店とはひと味違うおいしさなんだとか。
食べるのが大好きで、グルメ情報に詳しい彼女に、ついていくことにします。

ランチをたらふく食べたので、まだおなかいっぱい。
そこで、京大から一乗寺のお店まで、歩いていくことにしました。



大きく丸々とした石仏の前で立ち止まり、お祈りします。
これは「白川子安観世音」と呼ばれる、鎌倉時代の高さ2mの石仏。
旅先で安全でありますように。

● 天下一品総本店

ここからさらに歩き、天下一品総本店に到着。
ここにあるのね~。前にもこの辺りにある魁力屋(かいりきや)というラーメン店に入ったことがあります。
→過去ブログ「のんびり京都巡り 2-2」(2014-10-27)
一乗寺の辺りは、関西でも指折りのラーメン激戦区だそうです。



店内に、50年前の創業時のお店の写真がありました。
今とあまり変わっていませんね。



店内には、男性しかいません。でも夕食には少し早かったので、すんなり入れました。
ベスがお勧めする、こってり系を頼みました。



運ばれてきたラーメンを見て、ビックリ。
スープが濃くて、中が見えません。
味もすご~く濃厚でびっくり。でも油っぽくなく、もたれません。
青森で食べた、激にぼラーメンを思い出しました。(あれもすごかった…)



「チューリップをシェアしない?」と聞かれました。
ラーメン店でチューリップ?
鳥の部位で、手羽元のことをそう言うそうです。
揚げたてでおいしかった~。

食べたことがあるというベスいわく、「やっぱり本店は味が違う!」そうです。
総本店で天下一品デビューをしました。忘れられないほど強烈な(おいしい)スープでした。

● 漬物ハイティー

食後は、バスで四条へ移動。
錦市場を訪れました。



京都西利カフェでは、漬物アフタヌーンティーセットを出すそうです。
サンドイッチに挟まれているのは、京漬物。



ほかに、京のごはんセットとつけものもありました。
素材を生かした漬物が色鮮やかできれい。

● カリカリ博士

ベスに連れられていった次のお店は、カリカリ博士というたこ焼きスタンドでした。



人でにぎわっている錦市場の中でも、とりわけこのお店の前には行列ができていて、大賑わい。
若者たちと一緒にぎゅうぎゅうもまれながら、なんとかゲット。



さすがにおなかがいっぱいなので、2人で半分こしました。
だしが効いて、大阪のたこ焼きとは別ものという京たこ焼き、いつか食べたいと思っていました。
とても大きくて、嬉しくなります。
あつあつを食べてみると、中の生地はクリーミー。おいしくて満足~。
満腹のはずが、別腹でさらっと入っちゃっいました。



カリカリ博士といったら「カリガリ博士」という古い映画を思い出します。
たぶん、店名はそのオマージュなんでしょうけれど、わかる人は少なそう。
隣のお店はコロコロコという飴玉やさん。
カリカリとコロコロで、ペアみたい。

● グルメ歩き

もうおなかパンパンですが、まだベスは気になるお店があるようです。
「近くにすてきなカフェがあるらしいんだけど、どの道かな」

「お昼は学食ランチだったよね。天下一品は?」
「お夕飯。」
「じゃあ、たこ焼きは?」
「お夜食。」
「じ、じゃあ、カフェは?」
「デザート。」
「・・・了解!」

食べることが大好きなベス。
彼女がチェックしたお店に外れはありません。
すでにおなかはパンパンですが、彼女が向かうところにおいしいものが待っているのは確実です。
京都の美味しいものを食べたいし。

まあ、宿まで歩いて帰ればいっか!
と、あっさり自分を許して(甘い)、彼女の後をついていきます。

● 古民家カフェ

彼女は、お目当てのお店を探し出しました。
「ここでーす」
なんでも、西日本ベスト100のカフェに選ばれたお店なんだとか。



モダンシックなカフェスペースからは、緑豊かな坪庭が眺められるようになっています。
造りを見るに、元は古民家だったよう。
リノベーションして、和の古さと洋の新しさの入り混じった空間になっています。
もし東京に支店があったとしても、こんな落ち着いた場所にはならないでしょう。



夜なので、ケーキはかなり売り切れていました。
人気店なんですね。
ケーキと紅茶で、ゆっくりお喋りタイム。

私はクレームカラメル(つまりプリン)。
ジノリのお皿に乗ってやってきました。
久しぶりのなつかしい味がして、おいしかったです。



ベスはブルーベリーのムース、クレーム・オ・ミルティーユ。
優雅だわ~。



天下一品は男性ばかりで、カリカリ博士は若者ばかり、このお店は、女性ばかり。
ガツンとしたB級グルメが続いたので、デザートは女性っぽく締めました。
これでバランスとれたわ!(笑)

● 金蔵さん



このカフェの名前は、サロン・ド・テ・オ・グルニエ・ドール(Salon de The AU GRENIER D'OR)。
オ・グルニエ・ドールとは、「金の屋根裏」ということです。
フランス語で何か特別な意味があるのかな?と思ったら、オーナー・金蔵さんの名前をフランス語にしたようです。
石川さんのブリジストン的な?



グルメハンター・ベスのおかげで、京都のおいしいづくしを楽しみました。
錦市場を抜けて阪急四条河原町まで歩き、繁華街の真ん中でベスとお別れします。
彼女は三条、私は七条に宿をとっているので、それぞれ逆方向に。
さて、歩いて帰りましょう。

● 四条から七条へ



小降りになっていた雨も止み、上々のお散歩タイム。
春コートが肌寒く感じましたが、歩いているうちにポカポカしてきました。
高瀬川沿いを歩きます。コブシの花が闇に浮かんできれいでした。



鴨川を渡り、30分ほどで宿に着きました。
雨雲は去ったわけではなく、明日はもっと強く降るとの予報です。
夜になってぐっと冷え込んできたので、暖かくして寝ました。

最終日に続きます。



奥大和・京の桜の少し前 3-2

2018-04-03 | 近畿(京都・滋賀)
その1からの続きです。 

● 京都てっぱく

お次は梅小路公園に行きました。
このクラシカルな建物は、日本最古級の木造駅舎といわれた旧二条駅舎(明治37年に建設)。
公園内に移築され、今はミュージアムショップになっています。



この日は平日ですが、京都鉄道博物館は家族連れで大賑わい。
もう子供たちは春休みに入っているのかな。



C6226機関車と0系新幹線と東海道本線(たぶん)。
懐かしくてほっとするような電車たち。
今回は外からのぞいただけ。今度、鉄男か鉄子と一緒の時に入りたいなあ。

● 梅小路公園の桜

梅小路公園というからには、さぞ梅がきれいなんだろうと思います。
梅小路とは道の名前で、別に公園に梅が多いわけじゃないような気もしますが、まあイメージで。



前日、バスで桂離宮に行く途中、この辺りを通りかかりました。
車窓から見た時にはすごい人出でしたが、さすがに平日なので、すいています。



ぐるりと園内を一周してみたところ、梅はもうほとんど散っていました。
その代わり、大山桜がきれいに咲いていました。



広々とした敷地なので、日当たりがよく、開花も早いようです。

● 雨の城南宮

朝からずっと空に雲が立ち込めていましたが、ついにぱらぱらと小雨が降ってきました。
京都駅へ戻り、お次は城南宮を通るバスに乗り込みます。
ここは1時間に一本しかバスが通らない場所なので、なかなか不便。
それでも行きはさほど待たずにバスに乗れました。



京都のしだれ梅といったら城南宮が有名で、ニュースでも紹介されます。
今年の”しだれ梅と椿まつり”の開催は、あと3日。
ただ、行ってみると神苑の梅はもう咲き終わりにさしかかっていました。



境内の唐渡天満宮(芹川神社)。
芹川というのは、もともとこの神社があった城南宮近くの地名だそうです。
唐渡というのは、ご祭神の菅原道真が宋(唐)に渡って禅を極めたという、渡唐天神伝説によるものだそう。
道真といったら遣唐使に選ばれたのに、時事情勢を見て廃止を進言した人。
結局行けずじまいだった彼を、伝説の上でだけでも行かせてあげたということでしょうか。



奥は絵馬社。古い大きな木製の絵馬が掲げられていました。



● 京セラの高層ビル

この辺りはあまり高い建物がありませんが、京セラの本社ビル(95m)が相変わらずどどーんと立っています。
前に見たときにも驚きました。



とはいえ、日本電産本社ビル(100m)の方が高いそうです。
日本電産の本社も京都にあるんですねー。

● 鳥羽離宮址公園

帰りのバスも、やっぱり1時間に1本だけ。
時間はたっぷりあるので、雨の中、鳥羽離宮址公園に足を延ばしてみました。



この辺りは、11世紀の白河上皇の離宮、鳥羽離宮があった場所。
12世紀には鳥羽上皇もいたので、なんだかごっちゃになりそうですが、鳥羽上皇ものちに住んだそうです。
城南宮を含め、この辺りは明治維新を告げる戊辰戦争の初戦 「鳥羽・伏見の戦い」(1868年)の拠点となりました。



かつては戦の中心となったこの場所も、今では人っ子一人いない、閑散とした場所。
がらんとしてさびしいですが、野鳥が雨が降っているのも気にせずに歩き回っています。
私が近くを歩いても、全く気にしません。のどか~。

● ラクダとカンガルー
 
ここにあったラクダとカンガルーの遊具を見て「ハッ!」と息をのみました。
これは、小学生のころ、近くの公園にあったものと一緒だわ!



同じのを初めて見たので、一人でテンションが上がって、雨の中を前から後ろから撮影します。
野鳥にも怪しく見えたことでしょう。



上が、木月児童公園にある子供の頃の2匹のマイフレンドです。
帰宅してから、お花見を兼ねて撮ってきました。

● ヒッチハイク青年

バスを逃さないように、少し早目にバス停の前に立っていると、二人の青年とすれ違いました。
ここは車街道の京阪国道で、歩行者はほとんど見かけないので、珍しいなと思い、なんとなく目を向けました。
2人とも、それぞれ手にプラカードを持っています。
「どこでも岡山方面!」「めざせ九州一周!」と書いてあります。

(ヒッチハイクするんだ)と後姿を目で追ったら、少し先のラーメン店の店先に荷物を置きました。
道路沿いに出て、走っている車にプラカードをかざして、アピールし始めます。



その横を、車はスイスイと走っていきます。
大学は春休み。うまく行けば、車を乗り継いで実家に帰れるのかもしれません。
グッドラック!



10分くらいでバスがやってきました。その間、残念ながら収穫はゼロ。
彼らの幸運を祈りながら、バスに乗りました。

● 壬生てらまち

暖かいバスの中で少しうつらうつらしていたら「壬生でランチ~」というアナウンスが聞こえました。
(んー?さすがにそんなバス停はないでしょう)と思って、無理やり目を開けました。
停まったバス停には「壬生寺町」と書いてありました。
「壬生てらまち」→「壬生でランチ」。うーん、これは聞き間違えても仕方ないかもね。(甘い)

● しだいに大雨に

バスに乗っている間に空はますます暗くなり、雨も強さを増して音を立てて降ってきました。
もう歩き回るのは無理かしら。



京都駅に着き、駅ビルの屋上に上がってみました。
日本人は誰もおらず、外国人グループが東寺の五重塔を指さして「あのタワー、クール!」と言っていました。
雨なので、遠くの方はけむって全く見えません。
どんどん天気は悪くなる一方なので、夕方前でしたが宿に戻りました。

帰りの道すがら、気温が下がって冷え込んできたので、部屋を暖かくしてぬくぬく過ごします。
夜が更けるにつれ、雨音は止むどころかますます強くなってきました。
花散らしの雨ですね。この分だと、翌日は一日降りになりそう。

4日目に続きます。