○ プロローグ
11月はじめの3連休に、宮城に行ってきました。
中2と中3の2年間を多賀城市で過ごした私のもとに、同級会のお知らせが届いたのです。
東日本大震災後のみんなの消息が気になって、出席することにしました。
土地の人たちは、長年の顔なじみがたくさんいますが、私は中学卒業後にまた引っ越ししたため、住んでいたのはかっきり2年間だけ。
かなり記憶もあやふやです。
中学は11クラスあるマンモス校で、とにかく生徒がいっぱいいました。
川崎一小さな小学校(全3クラス)にいた私には、はじめからお手上げのテラサイズです。
同じクラスの子ならなんとかなっても、学年となるともうギブアップ。
2年時に転校してきた私は、はじめのうち一人だけセーラー服だったので、やけに目立ってしまって、周りには覚えられましたが、自分には黒い集団にしか見えませんでした。
つまり相手にわかってもらっても、自分は思い出せないという可能性が強いのです!
しかも男子生徒は、校則でみんな丸刈りでした。
思い出せるか、ぜんぜん自信なーい!
それでも一生懸命何人か思い出して、幹事のかっちゃんに「この人たちなら思い出せるよ」と名前を出したら「残念ながら、その人たちはみんな欠席」との返事。
わ~。ハードル高いわー。
仲良しのレーちゃんは、土地の子ながら、やっぱり男子はあんまり覚えていないよう。似た者同士の私たち...。
助け合うことにしたけれど、お互いかなり頼りにならなそう…。
それでも、震災後のみんなが気になるのは本当。
仲良しの友達には、2年半前に仙台で会っていますが(→ブログ「2012年3月 東日本大震災一年後被災地視察」)、担任の先生もお元気なのか、気になります。
まあ、知らない顔ばかりでも、気配を消していればなんとかなるでしょう。
くの一っぽくね!
○ 「同窓会」と「同級会」と「クラス会」
同級会って聞き慣れない言葉ですが、「同窓会」と「同級会」と「クラス会」は、どれも違うものだそうです。
みんな同じだと思っていたら。
クラス単位で行われる、よくある同窓会は、「クラス会」というのが正しいそうな。
今回は、同じ学年が一堂に集まる、「同級会」。
「同窓会」は、同じ学校の卒業生が集まるものだそうです。
ちょうど3連休なので、紅葉旅行もしたいなと思います。
仙台滞在中は、高校時の友人さっちゃん宅にお邪魔させてもらうことにしました。
○ 朝一番に仙台へ
前日の夜は10月末日。
世間はハロウィンで盛り上がっており、都心はコスプレをした人でいっぱいです。
楽しそうで混ざりたーい。でも私はコスプレイヤーではなくトラベラー。
荷物のパッキングをして、これから旅に出るのです。
翌日の朝一番に仙台に着きました。
仙台駅前といったら、びっしりと隙間なく並んだタクシーが印象的ですが、早朝には車は一台もおらず、がらんとしています。
さっちゃんのおうちは、地下鉄沿い。
仙台駅から地下鉄乗り場まで、スーツケースをガラガラ引いていきます。
けっこう距離があり、隣のあおば通駅の方が近そうです。
○ さっちゃんとヒロポン
始発に乗って終点まで。
さっちゃんとパートナーのヒロポンが迎えにきてくれました。
2人とも、朝早くにどうもありがとう!
早起き夫婦で、いつも夜明け前に起きているそうです。長生きするね!
ほぼ駅の隣のマンションで、傘いらず。
ベランダからは川沿いの桜並木が見えて、紅葉した桜の木々がきれい。
最寄りの食事どころは、牛タン利久。住みやすそう~。
おうちには、カピパラさんのぬいぐるみがたくさんいました。
そこかしこに、もうたくさん。カピパラダイスです!
前から(もしかしたら)とあやしんで(?)いましたが、この二人、相当なコレクターです!
2人ともなので、相乗効果がすごい!
それでも収納上手で、きちんと整頓されているという不思議。広々としたおうちです。
「疲れたでしょう、ちょっと眠る?」と、私用に誂えてもらった部屋にお布団を敷いてもらっていて、感激しました。
2人に会ってうれしくて、ちっとも眠くなかったので、お茶をいただいて少しゆっくりしてから、さっそく3人で出かけました。
大きな車に驚きます。
「キャンピングカーみたい」と言ったら、ヒロポンは「キャンピングカー仕様にしているんだよ」と、クーラーボックスからペットボトルを出してくれました。
確かに、トランクにはテーブルも積んであります。
背もたれを倒すと、大人が十分寝られる広さになります。
これなら日本中どこへでも行けそう。アウトドア派の二人です。
小さめのカピパラさんのぬいぐるみも、車に乗せていました。
○ ダムマニア認定
どこに連れて行ってもらえるのかしら~、わくわく。
いつも旅に出ると、どこに行こうかと前もってあれこれプランニングしますが、旅先に友人がいる時には、まるっとお任せできるのがいいわ。
住んでいる人ならではのおすすめ場所に案内してもらえるので。
先週末は、帰省したさっちゃんと横浜で会いました。
留守番をしていたヒロポンは、七ヶ宿湖を一周し、ダム見学会に参加していたそうです。
今回も、その七ヶ宿の方に連れて行ってもらえるとのこと。
多賀城にいた頃、住んでいた町の隣は七ヶ浜といいました。
宮城には、七ヶ浜のほかに七ヶ宿もあるんですね。
ダムと聞いて、思わず「いいですね!ダムカードを集めているんだけれど、まだ3枚しか集まってなくて」と話したら、ヒロポンの目がキラーンと光りました。
そして、自分のカードを見せてくれました。やはり持ってましたかー。
会って早々、私もどうやらマニア認定されたようです。な、仲間だよ~(笑)!
その話の流れで、まず最初の目的地は、釜房ダムになりました。
雨がぱらつくあいにくの天気で、ダム湖も霧でかすんでいます。
眺望がいまいちなのが残念ですが、これはこれで幻想的。
ボートが数隻浮かんでいました。東北大の競艇部だそうです。
震災を機に、こちらに拠点を移したそうです。
○ ディープな解説員
ダムの紹介コーナーに行くと、奥から解説員の女性が出てきてくれました。
ヒロポンと視線が合うなり、二人とも「あ!」と言います。
お互いに「先週はありがとうございました」とお礼を言い合いました。
七ヶ宿ダムのダム見学会の時に解説してくれた、アイザワさんだそうです。
「ここと七ヶ宿と、二つのダムにかわるがわる通っているんです」
偶然の再会になりました。
彼女はヒロポンに「この前の質問、調べておきました」と言い出しました。
再び会うとは限らなかったのに、調べておくとは、さすがプロですね。
すらすらと説明される話を聞いても、理系の内容すぎてさっぱりわかりませんでした。う~ん?
「専門的に詳しい方が大勢見えて、いろいろな質問をされるので、担当者でもたじたじになるけれど、いい刺激になるし、勉強できます」とのこと。
この前は「放水の順番に法則はあるか?」と聞かれたそうです。
そういえば、JRに就職した友人が「鉄っちゃんに、答えられない難しいことばっかり聞かれて大変~」と言っていました。
それを友人の鉄男に話したら、「答えられない人は勤めちゃいかん!」と言っていました。
埋まらない溝が…。
でもアイザワさんは、わからないことを好奇心でどんどん埋めていくタイプ。
個人的にもダム好きで、休日にはほかのダムにも行ったりしているそうです。
模範的なダム子です!
○ ダム子とダム男とダム野郎
ここで、念願のダムカードをもらえました。
カード4枚目~!やったあ!嬉しくて小躍りします。
私のテンションの上がりように、みんな笑っています。
「休日にはもらえないものとあきらめていたんです!」と言うと「国のダムはもらえますよ」とのこと。
そうなのね~、知らなかったわ。
でも、県の大倉ダムもいいそうです。
6年かけて日本中のダムカードをコンプリートしたという、仙台の70代の男性のコレクションのカラーコピーがファイリングされていました。
すごい!!
でも、ダム管理事務所なら、一般人のコレクションをコピらなくても、ダムカードは一覧管理できるものじゃないの?
ダム同士の交流はあまりないのかしら?
ダムカードの本もあって、「こんな本まで出てるのね!」とかぶりつきで見ました。
この前、ふらりとダム王子がここにやって来たそうな。
前にTVで見たことがありますが、さっちゃんは「ダム王子?誰それ?」とかなり反応していました。
まあそうですよね~(笑)。
「東北のダムはここが初めてです!」と言ったら、アイザワさんも喜んでくれました。
熱く盛り上がっていたら、初めてダムカードをゲットしたさっちゃんも「なんか私も興味がわいてきたわ。目覚めそう!」と言い出しました。
また一人、ダム子の誕生です。おめでとう!
ダム女とかダム子という言葉もちらほら見るようになりましたが、ヒロポンは「これでみーんな、ダム野郎!」と言います。
彼も一緒だから、野郎でいいですけどね!
ダムごとにゆるキャラがいるそうです。ここはビーバーでした。
アイザワさん、いろいろと教えてくれてありがとうございます!
「ここからだと、七ヶ宿ダムもいいですよね。今日は無理だけど、鳴子のダムも必見ですよ」
すっかり私たちがダム好きだと疑わない彼女に、熱く推薦されたため、その流れで、次は七ヶ宿ダムに向かうことになりました。
「あれ、今回ダム巡りが目的だったっけ?」
「流れとノリで~」
「ま、こういうのもいいよね」
と、3人で向かいます。
○ 大根狩り会場
途中、「わわっ」と二人が言いました。
「見て、人が突然増えたと思ったら、大根狩りだって」
たしかに「大根狩り」の表示が出ています。そして広い大根畑いっぱいに見える、たくさんの車と人々。
みんな、雨でも大挙して大根を掘りに来ていました。
雨なので、あまり視界はよくありませんが、幻想的にきれいな光景に出会ったりもします。
わあ、きれい。そして静か。
車を止めて、見入りました。私たちだけで独占できました。
○ アルプスみたいな長老湖
次はダム・・・ではなく、湖に寄りました。
「ここはとてもきれいな場所なんだよ」
ええ、本当にきれいな場所でした。
湖周辺の木々がほんのり紅葉し、ヨーロッパの湖畔のような美しさ。
先週、ヒロポンが撮った写真は、まだ緑ばかりなので、一週間でぐぐっと紅葉が進んだことになります。
とてもきれいな湖で、いつまでもここにいたい気分。
雨なので、ずっといるには寒いんですけどね。
紅葉の時期にはとても混むそうですが、この日はかなりすいていて、ほぼ独占状態でした。
私たちは糸こんにゃく、ヒロポンは五平餅を食べて、体を温めました。
寒い中でのほかほかの糸こんにゃく、ぷるっぷるでベリグー!
湖畔では、男子高校生3人がベンチに座って仲良く団子を食べていました。
後ろ姿がなかなか青春。
「もうちょっとしたら、彼女とかできて、ああいう風に会えなくなるんだろうからねー」と私が言うと、
「意外と20年後も変わらなかったりして」とさっちゃん。
これこれ(笑)!
まあでも、変わらない友情って、いいものです。
今回の私の旅も、中学と高校の旧友との再会が目的なんですから。
再び車に乗っていると、またもやすてきな渓谷にさしかかりました。
もう宮城の山の方は秋の粧い。紅葉を堪能できます。
見とれていたら、ヒロポンがなにかセッティングし始めました。
あっ、家から連れてきたカピパラさん!
「カピパラさんの旅」シリーズにするそうです。「今日のわんこ」ならぬ「今日のカピパラさん」ね!
「ハロウィン仕様のカピパラさんなんだ。一日過ぎちゃったけど」
「大丈夫、時差ってことで!」
よくわからないけど、勢いで言ったら、二人が吹きました。
○ 吊り橋よりもこわいもの
私が吊り橋好きだということを、すでに知っている二人。
湖から1キロほどの場所にある横川渓谷やまびこ吊橋に連れて行ってくれました。
嬉しーい!
「ここは怖いんだよ。歩いている下が見えるから」
行ってみると、予想外に大きな橋でした。
全長約120mあり、東北一大きいんだそう。
結構高い場所から、下をのぞきます。高さ20mあるので、なかなかのスリル。
滑津大滝がすぐそばに見えました。
確かに真下がのぞけるようになっています。
普段、こういう場所に来るときには、クリフハンガーごっこができるように(?)足にフィットしたウォーキングシューズが鉄則ですが、今回は底がツルツルの革靴。
なぜかというと、同級会用の靴を荷物に詰めるのを、はしょったからです。
やっぱりスリリングだわ~。吊り橋よりも、つるっといきそうな革靴が怖い~。
雨に濡れて滑りやすくなっているため、すり足気味に渡りました。
また車を走らせているときに「あ、吊り橋発見」と、前に座っている二人が見つけてくれました。
すぐに車を向けてくれます。
優しいわ~。なんてありがたいのかしら~。
普段、なかなか周りに理解されない趣味を持っていると、こういう暖かさにじーんと感激します。
やはり二人ともマニアだから、そのあたりの気持ちをわかってくれるのでしょう。
「逢瀬橋」と書かれていますが、あまりに人けがないところで、デートの待ち合わせをするような場所ではありません。
橋を渡ったすぐのところには、いかにも手作りの朱塗りの鳥居があります。
気になりましたが、すぐ先に神社があるわけではなさそう。
そこから先の山全体が神域という意味かもしれません。
こういう、地方の不思議エリアには、敬意を払ってむやみに近づかないようにしないと。
○ よもぎうーめん
自然を堪能して満喫していたら、食事処なんてないような奥まったところまで来ていました。
そこで、道の駅で昼食にすることに。
この辺りの名産を食べようと、よもぎうーめんにしました。
鼻をくすぐるだしの香りと温かくやわらかい食感。ああ、あったまるわ。
だんだん寒くなってきて、温麺が恋しい季節になってきました。
1-2に続きます。
● 初めての宮城、懐かしい宮城 index
11月はじめの3連休に、宮城に行ってきました。
中2と中3の2年間を多賀城市で過ごした私のもとに、同級会のお知らせが届いたのです。
東日本大震災後のみんなの消息が気になって、出席することにしました。
土地の人たちは、長年の顔なじみがたくさんいますが、私は中学卒業後にまた引っ越ししたため、住んでいたのはかっきり2年間だけ。
かなり記憶もあやふやです。
中学は11クラスあるマンモス校で、とにかく生徒がいっぱいいました。
川崎一小さな小学校(全3クラス)にいた私には、はじめからお手上げのテラサイズです。
同じクラスの子ならなんとかなっても、学年となるともうギブアップ。
2年時に転校してきた私は、はじめのうち一人だけセーラー服だったので、やけに目立ってしまって、周りには覚えられましたが、自分には黒い集団にしか見えませんでした。
つまり相手にわかってもらっても、自分は思い出せないという可能性が強いのです!
しかも男子生徒は、校則でみんな丸刈りでした。
思い出せるか、ぜんぜん自信なーい!
それでも一生懸命何人か思い出して、幹事のかっちゃんに「この人たちなら思い出せるよ」と名前を出したら「残念ながら、その人たちはみんな欠席」との返事。
わ~。ハードル高いわー。
仲良しのレーちゃんは、土地の子ながら、やっぱり男子はあんまり覚えていないよう。似た者同士の私たち...。
助け合うことにしたけれど、お互いかなり頼りにならなそう…。
それでも、震災後のみんなが気になるのは本当。
仲良しの友達には、2年半前に仙台で会っていますが(→ブログ「2012年3月 東日本大震災一年後被災地視察」)、担任の先生もお元気なのか、気になります。
まあ、知らない顔ばかりでも、気配を消していればなんとかなるでしょう。
くの一っぽくね!
○ 「同窓会」と「同級会」と「クラス会」
同級会って聞き慣れない言葉ですが、「同窓会」と「同級会」と「クラス会」は、どれも違うものだそうです。
みんな同じだと思っていたら。
クラス単位で行われる、よくある同窓会は、「クラス会」というのが正しいそうな。
今回は、同じ学年が一堂に集まる、「同級会」。
「同窓会」は、同じ学校の卒業生が集まるものだそうです。
ちょうど3連休なので、紅葉旅行もしたいなと思います。
仙台滞在中は、高校時の友人さっちゃん宅にお邪魔させてもらうことにしました。
○ 朝一番に仙台へ
前日の夜は10月末日。
世間はハロウィンで盛り上がっており、都心はコスプレをした人でいっぱいです。
楽しそうで混ざりたーい。でも私はコスプレイヤーではなくトラベラー。
荷物のパッキングをして、これから旅に出るのです。
翌日の朝一番に仙台に着きました。
仙台駅前といったら、びっしりと隙間なく並んだタクシーが印象的ですが、早朝には車は一台もおらず、がらんとしています。
さっちゃんのおうちは、地下鉄沿い。
仙台駅から地下鉄乗り場まで、スーツケースをガラガラ引いていきます。
けっこう距離があり、隣のあおば通駅の方が近そうです。
○ さっちゃんとヒロポン
始発に乗って終点まで。
さっちゃんとパートナーのヒロポンが迎えにきてくれました。
2人とも、朝早くにどうもありがとう!
早起き夫婦で、いつも夜明け前に起きているそうです。長生きするね!
ほぼ駅の隣のマンションで、傘いらず。
ベランダからは川沿いの桜並木が見えて、紅葉した桜の木々がきれい。
最寄りの食事どころは、牛タン利久。住みやすそう~。
おうちには、カピパラさんのぬいぐるみがたくさんいました。
そこかしこに、もうたくさん。カピパラダイスです!
前から(もしかしたら)とあやしんで(?)いましたが、この二人、相当なコレクターです!
2人ともなので、相乗効果がすごい!
それでも収納上手で、きちんと整頓されているという不思議。広々としたおうちです。
「疲れたでしょう、ちょっと眠る?」と、私用に誂えてもらった部屋にお布団を敷いてもらっていて、感激しました。
2人に会ってうれしくて、ちっとも眠くなかったので、お茶をいただいて少しゆっくりしてから、さっそく3人で出かけました。
大きな車に驚きます。
「キャンピングカーみたい」と言ったら、ヒロポンは「キャンピングカー仕様にしているんだよ」と、クーラーボックスからペットボトルを出してくれました。
確かに、トランクにはテーブルも積んであります。
背もたれを倒すと、大人が十分寝られる広さになります。
これなら日本中どこへでも行けそう。アウトドア派の二人です。
小さめのカピパラさんのぬいぐるみも、車に乗せていました。
○ ダムマニア認定
どこに連れて行ってもらえるのかしら~、わくわく。
いつも旅に出ると、どこに行こうかと前もってあれこれプランニングしますが、旅先に友人がいる時には、まるっとお任せできるのがいいわ。
住んでいる人ならではのおすすめ場所に案内してもらえるので。
先週末は、帰省したさっちゃんと横浜で会いました。
留守番をしていたヒロポンは、七ヶ宿湖を一周し、ダム見学会に参加していたそうです。
今回も、その七ヶ宿の方に連れて行ってもらえるとのこと。
多賀城にいた頃、住んでいた町の隣は七ヶ浜といいました。
宮城には、七ヶ浜のほかに七ヶ宿もあるんですね。
ダムと聞いて、思わず「いいですね!ダムカードを集めているんだけれど、まだ3枚しか集まってなくて」と話したら、ヒロポンの目がキラーンと光りました。
そして、自分のカードを見せてくれました。やはり持ってましたかー。
会って早々、私もどうやらマニア認定されたようです。な、仲間だよ~(笑)!
その話の流れで、まず最初の目的地は、釜房ダムになりました。
雨がぱらつくあいにくの天気で、ダム湖も霧でかすんでいます。
眺望がいまいちなのが残念ですが、これはこれで幻想的。
ボートが数隻浮かんでいました。東北大の競艇部だそうです。
震災を機に、こちらに拠点を移したそうです。
○ ディープな解説員
ダムの紹介コーナーに行くと、奥から解説員の女性が出てきてくれました。
ヒロポンと視線が合うなり、二人とも「あ!」と言います。
お互いに「先週はありがとうございました」とお礼を言い合いました。
七ヶ宿ダムのダム見学会の時に解説してくれた、アイザワさんだそうです。
「ここと七ヶ宿と、二つのダムにかわるがわる通っているんです」
偶然の再会になりました。
彼女はヒロポンに「この前の質問、調べておきました」と言い出しました。
再び会うとは限らなかったのに、調べておくとは、さすがプロですね。
すらすらと説明される話を聞いても、理系の内容すぎてさっぱりわかりませんでした。う~ん?
「専門的に詳しい方が大勢見えて、いろいろな質問をされるので、担当者でもたじたじになるけれど、いい刺激になるし、勉強できます」とのこと。
この前は「放水の順番に法則はあるか?」と聞かれたそうです。
そういえば、JRに就職した友人が「鉄っちゃんに、答えられない難しいことばっかり聞かれて大変~」と言っていました。
それを友人の鉄男に話したら、「答えられない人は勤めちゃいかん!」と言っていました。
埋まらない溝が…。
でもアイザワさんは、わからないことを好奇心でどんどん埋めていくタイプ。
個人的にもダム好きで、休日にはほかのダムにも行ったりしているそうです。
模範的なダム子です!
○ ダム子とダム男とダム野郎
ここで、念願のダムカードをもらえました。
カード4枚目~!やったあ!嬉しくて小躍りします。
私のテンションの上がりように、みんな笑っています。
「休日にはもらえないものとあきらめていたんです!」と言うと「国のダムはもらえますよ」とのこと。
そうなのね~、知らなかったわ。
でも、県の大倉ダムもいいそうです。
6年かけて日本中のダムカードをコンプリートしたという、仙台の70代の男性のコレクションのカラーコピーがファイリングされていました。
すごい!!
でも、ダム管理事務所なら、一般人のコレクションをコピらなくても、ダムカードは一覧管理できるものじゃないの?
ダム同士の交流はあまりないのかしら?
ダムカードの本もあって、「こんな本まで出てるのね!」とかぶりつきで見ました。
この前、ふらりとダム王子がここにやって来たそうな。
前にTVで見たことがありますが、さっちゃんは「ダム王子?誰それ?」とかなり反応していました。
まあそうですよね~(笑)。
「東北のダムはここが初めてです!」と言ったら、アイザワさんも喜んでくれました。
熱く盛り上がっていたら、初めてダムカードをゲットしたさっちゃんも「なんか私も興味がわいてきたわ。目覚めそう!」と言い出しました。
また一人、ダム子の誕生です。おめでとう!
ダム女とかダム子という言葉もちらほら見るようになりましたが、ヒロポンは「これでみーんな、ダム野郎!」と言います。
彼も一緒だから、野郎でいいですけどね!
ダムごとにゆるキャラがいるそうです。ここはビーバーでした。
アイザワさん、いろいろと教えてくれてありがとうございます!
「ここからだと、七ヶ宿ダムもいいですよね。今日は無理だけど、鳴子のダムも必見ですよ」
すっかり私たちがダム好きだと疑わない彼女に、熱く推薦されたため、その流れで、次は七ヶ宿ダムに向かうことになりました。
「あれ、今回ダム巡りが目的だったっけ?」
「流れとノリで~」
「ま、こういうのもいいよね」
と、3人で向かいます。
○ 大根狩り会場
途中、「わわっ」と二人が言いました。
「見て、人が突然増えたと思ったら、大根狩りだって」
たしかに「大根狩り」の表示が出ています。そして広い大根畑いっぱいに見える、たくさんの車と人々。
みんな、雨でも大挙して大根を掘りに来ていました。
雨なので、あまり視界はよくありませんが、幻想的にきれいな光景に出会ったりもします。
わあ、きれい。そして静か。
車を止めて、見入りました。私たちだけで独占できました。
○ アルプスみたいな長老湖
次はダム・・・ではなく、湖に寄りました。
「ここはとてもきれいな場所なんだよ」
ええ、本当にきれいな場所でした。
湖周辺の木々がほんのり紅葉し、ヨーロッパの湖畔のような美しさ。
先週、ヒロポンが撮った写真は、まだ緑ばかりなので、一週間でぐぐっと紅葉が進んだことになります。
とてもきれいな湖で、いつまでもここにいたい気分。
雨なので、ずっといるには寒いんですけどね。
紅葉の時期にはとても混むそうですが、この日はかなりすいていて、ほぼ独占状態でした。
私たちは糸こんにゃく、ヒロポンは五平餅を食べて、体を温めました。
寒い中でのほかほかの糸こんにゃく、ぷるっぷるでベリグー!
湖畔では、男子高校生3人がベンチに座って仲良く団子を食べていました。
後ろ姿がなかなか青春。
「もうちょっとしたら、彼女とかできて、ああいう風に会えなくなるんだろうからねー」と私が言うと、
「意外と20年後も変わらなかったりして」とさっちゃん。
これこれ(笑)!
まあでも、変わらない友情って、いいものです。
今回の私の旅も、中学と高校の旧友との再会が目的なんですから。
再び車に乗っていると、またもやすてきな渓谷にさしかかりました。
もう宮城の山の方は秋の粧い。紅葉を堪能できます。
見とれていたら、ヒロポンがなにかセッティングし始めました。
あっ、家から連れてきたカピパラさん!
「カピパラさんの旅」シリーズにするそうです。「今日のわんこ」ならぬ「今日のカピパラさん」ね!
「ハロウィン仕様のカピパラさんなんだ。一日過ぎちゃったけど」
「大丈夫、時差ってことで!」
よくわからないけど、勢いで言ったら、二人が吹きました。
○ 吊り橋よりもこわいもの
私が吊り橋好きだということを、すでに知っている二人。
湖から1キロほどの場所にある横川渓谷やまびこ吊橋に連れて行ってくれました。
嬉しーい!
「ここは怖いんだよ。歩いている下が見えるから」
行ってみると、予想外に大きな橋でした。
全長約120mあり、東北一大きいんだそう。
結構高い場所から、下をのぞきます。高さ20mあるので、なかなかのスリル。
滑津大滝がすぐそばに見えました。
確かに真下がのぞけるようになっています。
普段、こういう場所に来るときには、クリフハンガーごっこができるように(?)足にフィットしたウォーキングシューズが鉄則ですが、今回は底がツルツルの革靴。
なぜかというと、同級会用の靴を荷物に詰めるのを、はしょったからです。
やっぱりスリリングだわ~。吊り橋よりも、つるっといきそうな革靴が怖い~。
雨に濡れて滑りやすくなっているため、すり足気味に渡りました。
また車を走らせているときに「あ、吊り橋発見」と、前に座っている二人が見つけてくれました。
すぐに車を向けてくれます。
優しいわ~。なんてありがたいのかしら~。
普段、なかなか周りに理解されない趣味を持っていると、こういう暖かさにじーんと感激します。
やはり二人ともマニアだから、そのあたりの気持ちをわかってくれるのでしょう。
「逢瀬橋」と書かれていますが、あまりに人けがないところで、デートの待ち合わせをするような場所ではありません。
橋を渡ったすぐのところには、いかにも手作りの朱塗りの鳥居があります。
気になりましたが、すぐ先に神社があるわけではなさそう。
そこから先の山全体が神域という意味かもしれません。
こういう、地方の不思議エリアには、敬意を払ってむやみに近づかないようにしないと。
○ よもぎうーめん
自然を堪能して満喫していたら、食事処なんてないような奥まったところまで来ていました。
そこで、道の駅で昼食にすることに。
この辺りの名産を食べようと、よもぎうーめんにしました。
鼻をくすぐるだしの香りと温かくやわらかい食感。ああ、あったまるわ。
だんだん寒くなってきて、温麺が恋しい季節になってきました。
1-2に続きます。
● 初めての宮城、懐かしい宮城 index
その節は、ありがとうございました^o^
私もお話しできて、楽しかったです。
また、宮城の方へ来た時には寄って下さい。また会える日を楽しみにしてます。
よく見つけてくれましたね~。
そしてよくピンときましたね~。って読んだらわかるか(笑)!
おかげさまでいい思い出がたくさんできました。ありがとうございます。あなたの企画力のすごさは、かつても今も変わってないなあと思いました。
またぜひお声をお掛けください。積もるダム話?もしましょう(*'▽')ノ