風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

平原の国ポーランドへ 9-(1) ワルシャワ

2018-11-02 | travel

8日目からの続きです。 

● ワルシャワの朝

9日目。いよいよ最終日になりました。
夕べは早めに寝て、ぐっすり就寝。疲れは残っていません。

朝のホテルの部屋からの光景。
夕べ真っ暗だったところは、こんな感じで、目下大掛かりな工事中です。



朝食をとって、早めにチェックアウト。
ロビーにいた宿の人に空港への行き方を聞くと、「ウクライナ人だから英語がわからないの」と言われました。
ウクライナ人は関係あるの?
彼女の言葉は、ポーランド語かウクライナ語かはわかりませんが、なぜか理解できました。
そして彼女も、わからないと言いつつ、なんかわかってくれました。(なぜ~?)
まあそれでも、空港行きのトラムの番号をメモしてくれました。



キャリーを引きながら、のんびり中央駅へと向かいます。
道を歩いていても、ビル建設中のところばかり。
ワルシャワの経済は、右上がりに発展中なんでしょうか。



遠足なのか、子どもたちが一列になって歩いていました。
こっちの子供たちはすらりとしていて、小学生か中学生か、よくわかりません。
都会の中心でも、緑の多い散策路があるのがいいところ。



● 文化科学宮殿

ワルシャワ中央駅前にあって、とにかく目立つ文化科学宮殿。
1955年に完成した、スターリンからのプレゼントだそうです。
つまり、バリバリの社会主義体制下のスターリン様式。高さ237メートルの42階立てです。



近くまで行こうとしましたが、通路にテープが張られています。
それでもみんな、気にせずテープを持ち上げて、普通に敷地内に入っていきます。

私もその後に続いて入ってみると、噴水の周りにたくさん人がいました。
テープの意味なし?



すぐそばで、なにかのゴール会場を設営準備中でした。
テープを見ると「ワルシャワマラソン」と書かれていました。



どうやらこの日、マラソン大会があるようです。
ここがゴールなんですね~。
それにしてもマラソンの道、細いですね。
ここはゴール間際ですが、ポーランド人は大柄ですから、並んでのデッドヒートは繰り広げられなさそう。

● 情報収集

宮殿の一角に、ツーリストインフォメーションを見つけました。
もう帰るばかりですが、入ってみました。



「ショパンのワルシャワにようこそ」と壁に書いてあります。
やっぱり売り文句は「ショパンの町」なんですね。
描かれたショパンは、ピアニストというよりは探検家のよう。



ワルシャワにも顔はめパネルってあるんだ~。
空港で読もうと、英語版パンフレットをもらってきました。
中央から時計回りに、ショパン、キュリー夫人、ユダヤ、人魚、ワルシャワの街についての小冊子です。



● 空港へのアクセス

ここで改めて空港へのアクセスを聞くと、やはりトラムでの行き方を教えてもらいました。
でも、電車の方がわかりやすそうなので、そちらを教えてもらいます。
どちらも同じ値段、4.40ズウォティで、チケットはバス乗り場の横にある販売機で買うとのこと。

販売機を見つけましたが、買い方がさっぱりわかりません。
2時間用なのかトランジット可のものか、ショートステイか、選択肢がありすぎて、何を選べばいいのやら。
たしか1日有効のものと聞きましたが、ゾーン1とか2とかがあって、さっぱり。
勘で進んでみても、3.50とか15.50とか、思う金額にならず、画面が変更するのに毎回1分くらいかかります。
あきらめて、駅の窓口で買うことにしました。

● スカイスクレイパー



近くにニョキニョキ立つ高層ビル。
ここどこ?って感じですね。
この画像だけ見て、ワルシャワだと答えられる人は、かなりの通でしょう。



対して文化科学宮殿はクラシカル。
銅像がいかつい軍人というのが共産主義的~。



新旧の建物を合わせて撮ってみました。
こういった光景がよくみられるのがワルシャワ、そしてポーランドです。



● コインくずし

駅の構内に、2mくらいありそうなのっぽのポリスがいました。
切符売り場を聞いたら、ちゃんと英語で教えてもらえました。
有人の窓口で聞くと、6.10ズウォティだと言います。
「あれ、4.40って聞いたんだけど」と言ったら、係員のおばさんは、とたんに低い声で早口になりました。
「ウィークエンドだから」と言った気がするし、「4.40はトランジットだ」と言った気もします。
肝心のそういう時、人の言葉は聞きづらくなってしまうもの。
よくわかりませんが、6.10は本当のようですし、50円くらいの差額で理由を再度聞きただしても、おばさんが機嫌を悪くして券を売ってくれなくなりそうな気がしたので、やめました。

ちょっとがっかりしたのは、キャッシュを使いきりたいから。
事前に調べて4.40ズウォティだと確認し、その値段分の現金を最後にとっておいたのです。
値上がりを考えて4.50、別れ際にリョコちゃんにお選別?をもらって5.50持っていましたが、6.10というのは想定外。
キャッシュが足らずに結局カードで購入し、コインはジャラジャラ残ったままです。
うまくいかないのね~。

● 空港行き電車



ホームに降り、空港行きの電車を待ちます。
ふとホームの向こうを見ると、奥の方に電車が停まっています。
もしかすると、あれ?もう来ていたの?

キャリーをカラカラ引きながらそちらに向かうと、発車時間らしく、かすかにブザー音が聞こえました。
ダッシュで向かいましたが、ドアはすでに閉まっています。
でも電車が動く気配はないし、車掌さんが顔を出して、こちらの様子を見守っています。
えいっとボタンを押してみると、ドアが開きました。
乗り込むと、背後でドアが閉まり、静かに電車は動き出しました。
待ってもらえたようです。よかった~。

空港行き電車は短い車両なので、ホームの端の方にいたんですね。
検札も来ました。
終点はもう空港の地下。ワルシャワ中央駅から20分くらいで着くので、福岡空港並みに便利です。

● グランドホステスの慰め

さっそくエアチャイナのカウンターで、チェックイン手続きをしました。
発見中の係員の横にいたもう一人のグランドホステスが、カウンターを越えて私のところにやってきました。
大柄の女性にがしっと両肩に手を置かれ、(えっ、なに?)と驚いて固まります。

「よく聞いて。飛行機は北京までは飛ぶけれど、北京から羽田への便が飛ぶかはわからないの。
 今のところは運行予定だけど、台風のためにほかのフライトが次々に欠航を発表しているから、もしかしたら欠航になるかも。
 北京に着いたら確認してね」と言いました。
慰められたその手は暖かかったのですが、その親切さが怖いわ…!

● 旅のお守り

すっかりブルーになりましたが、まずは中国まで行くしかありません。
行きの北京空港でネットが使えなかったことが、不安を増幅させます。
翌日の月曜日は出勤予定なのに、無断欠席になってしまうかも。
同僚に事情を説明して「月曜日にいなければ、中国に足止めを食らっていると思ってて」と、メッセージを入れておきます。



トミー・ヒルフィガーのバッグを持って行ったら「ポーランドの国旗みたい」と言われました。まあいっか~。
今回はいつになく、旅行安全のお守りも持ってきています。
きっと守ってくれるでしょう。
足止めされるのがネット規制の厳しい中国というのが、不安なだけです。

● さよならズウォティ

空港内でお菓子でも買って、残っている現金をなくすことにします。
自販機がありましたが、コインを入れたお兄ちゃんが、ガタガタ機械を揺らしたかと思うと、最後にドスッとケリを入れて去っていったので、商品が出てこなかった模様。
空港内の機械でも油断なりません。
売店でスイーツを購入し、1ズウォティだけ残りました。記念に持って帰ります。

時差がないウプサラのリョコちゃんに連絡すると、気にして帰国便の状況を調べてくれました。
今のところは運行予定。気を強く持っていきます。

● ショパン空港のピアノ

行きに、上の階から眺めたピアノのそばに行けました。
スタインウェイです。
ショパン空港だから、いつもここにあるのか、なにかのキャンペーン中なのか、よくわかりません。



珍しがってそばに寄ってくる人は、私のほか誰もいません。
周りに人もいないので、勝手に弾くのははばかられて、観るだけにしました。

● 早めのボーディング

搭乗口を出て、駐機場までバスに乗ります。
乗客が普通の大型バスに入って行く中、私はなぜか「ビジネスとエコノミー」と書かれたマイクロバスの方に誘導されました。
大型バスに人がぎゅうぎゅう詰まっていくのを見ながら、こちらは乗客3人のみなのにもう出発。
ゆったりバスに座っていき、誘導されるままタラップを上がると、そこはビジネスシートでした。
ほかの2人はビジネスで、私だけエコノミーシートの方へ行くと、まだ誰もいませんでした。



機内にはゆったりとした胡弓のメロディが流れています。
大型バスがまだ動かないのか、ほかの人はなかなか入ってきません。
客入り待ちのCAさんたちと私だけの状態がしばらく続きます。



着席し、借りてきた猫のようにおとなしくしていました。
みんな、私のことを中国人だと思っているんでしょうね。
その2に続きます。


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