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風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

平原の国ポーランドへ 4-(2) ソポト

2018-10-18 | travel
その1からの続きです。

● ラウンドアバウト

友の学会発表を聴いてから、大学を出ました。
緩やかな坂道を少しずつ下っていきます。
ヨーロッパに多い、ラウンドアバウト(環状交差点)。



円形の中央島の周りを、車が通っていく、信号がいらない、エコな道路。
私、ラウンドアバウト好きなんですよね~。
日本でも、少しずつ増えてきています。嬉しいことです。

● 海を目指して

ポーランド語で描かれた町の地図は、暗号のよう。
でも海の方角は、絵を見ればわかります。


とんがり屋根のおうち


楽し気な木の遊具がたくさん下がっている林の公園にさしかかりました。
遊んでいきたかったのですが、上がったばかりの雨で濡れており、ひとりではしゃいで滑って落ちるのも悲しいので、よしておきました。



たぶん、このツタのからまる洋館の向こうに海があるはず。



木立の向こうに、海が見えました。
ああ、この感じ、すてき。



● 海に出る

浜辺に出ました。
ソポトはビーチで有名な町ですが、夏が去った今はもう、シーズンオフ期。
ダウン姿の人たちが、風を受けて身体を縮めながら海岸を歩いています。



時折雨がぱらぱら降ったりやんだり。
砂は雨を吸って重くなっていたため、波打ち際まではいかず、砂浜越しに海を眺めます。



雨に洗われて、海がきれい。空がきれい。雲がきれい。

絵画の中に入ったかのような光景。
画家じゃなくても、絵筆を握りたくなりますね~。



ウミネコがたくさんいました。
日本と違って、人間が寄って行ってもパーッと逃げたりしません。
むしろ、寄ってくる感じ。こちらの人は追い掛け回さないんですね。

● 遊歩道を歩く

海岸に沿って歩きます。
潮風が冷たいけれど、私のように散策している人が結構います。


セクシーなデザインの自転車停めにドキドキ。


海と並行した遊歩道には、博物館や洋館、ホテルなどが立ち並んでいます。



読めない地図はしまい込んで、辺りを見まわします。
知らない町に迷い込んだ、心細さとワクワクが入り混じった気持ち。



物語の世界に入り込んだかのようです。



● 灯台と教会

ひときわ高い塔は灯台。33mあります。



灯台の隣には、海辺の教会。



マンホールには、市章の鳥がデザインされています。



● 高級リゾート地

桟橋前の広場に着きました。
正面には噴水が高く上がり、モナコのモンテカルロにあるような豪華な建物が登場します。



王宮かと思ったこの建物は、シェラトンホテル。
ぜいたく~!カジノも併設されています。



ソポトは小さな海辺の町ですが、バルト海随一のリゾート地。
ゴージャスなところもある、きれいでかわいらしい町です。



● 長い桟橋

シェラトンの前には、長く大きな桟橋が海に伸びていました。
遊覧船の乗り場にもなっているようです。
気持ちいい、すがすがしい空気。



門の柱に、板金というのでしょうか、彫刻が施された金属板がありました。
ヨハネ・パウロ二世のようです。
ここを訪れたことがあるのかもしれません。



友人ダミアンに翻訳してもらいました。
「愛ではなかったら連帯もない- Sopot市、1999年6月5日。ヨハネ•パウロIIの桟橋」と書かれているそうです。

● ゆがんだ家

歩行者天国を駅方面に歩いていくと、ぐにゃりとゆがんだ建物がありました。
なにこれ?ディズニー映画みたい。
ゆがみ方が半端ありません。



誰かの邸宅ではなく、1Fにはコスタコーヒーが入っています。
日本のスタバのように、お店の外見にこだわっているんですね。
この時は「?」と思うばかりでしたが、後にリョコちゃんが「Crooked Houseを見たい」と言ったとき、ここのことだと気がつきました。

Costa Coffeeって、ヨーロッパのどこにでもある印象ですが、日本未上陸なんですね。

● 聖ゲオルギオスの教会

海から延びる大通りの坂道を少しずつ上がっていくと、大きな教会が見えてきました。
ホテルの部屋の窓から見える教会でした。
下から見上げると、なおさら高い尖塔です。



地図を放棄してから、建物の名前を確認するのをやめましたが、ネオゴシック様式のこの教会は、Kościół św. Jerzego(St. George's Church)。
ポーランド語の聖イエジは、英語だと聖ジョージ、つまり私が好きな聖ゲオルギオス。
白馬に乗って龍を退治したカッコイイ聖人です。



教会の側面。
ポーランド語版のWikiがあり、おっかなびっくり翻訳してみると、グダンスク湾の船からも見えるようにとの時の皇帝の命を受けて、45mの尖塔が造られたそうです。



中に入ってみると、人はほとんどおらず、とても静かな空間でした。

● ホテルに戻る

ぐるりとソポトの町を一周し、教会前のホテルに着きました。
快適な散歩ができたことに満足して、休憩しようと部屋に戻ります。



じきに、リョコちゃんもこの日の学会を終えて戻ってきました。
帰りは電車で一駅乗ってきたそう。
2人でフィーカの時間にします。

● フィーカの時間

フィーカとは、スウェーデン語でお茶することを言います。
去年彼女に教えてもらった、すてきな言葉。
紅茶を飲みながら、彼女が持ってきてくれたスウェーデンのペッパーコッカー(ジンジャークッキー)をつまみました。

おしゃべりしているうちに日が暮れて、夕方になりました。
ほかの参加者の先生方から夕食を誘っていただきましたが、彼女と話したいことが山ほどあったので、二人でのんびり済ませることにしました。

● ソポト中央駅

夕飯を食べようとホテルを出て、目の前の中央駅へ。
雨が降っていたようで、道路は濡れています。
駅から見下ろした光景。白い建物の向かいが宿泊ホテルです。



駅とつながった建物の上階には、図書館(たぶん)がありました。
ゆったりとした落ち着けそうな空間です。



ボードゲームが入った棚の向こうにぴょこぴょこ見える頭は、子どもたち。
おとなしくTVを見ていました。



1Fのスーパーには、前にパンプキンスープに入っていたペトリューシュカが売られていました。
白ニンジン? いいえ、パセリ(のようなもの)です。



● 寿司・パン・ケバブ

駅にはレストランがいくつか併設しており、「箸鮨」というお寿司屋さんもあります。
海沿いの町なので、シーフードも新鮮そうですが、ここはスルーしますよー。



「ポーランド人はパンが大好き」というマルヴィナの言葉を思い出して、パン屋さんに行ってみると、たしかに人でにぎわっていました。
行列が切れるのを待って菓子パンを買います。



外は結構強い雨が降ってきました。
傘を持ってきていないので、テイクアウトを部屋に持ち帰ってのんびり食べようということに。
一気に冷えてきたので、ドネルケバブにしようと決めました。



日本の屋台ではたいていケバブサンド一種類のみですが、ここではピタパンのサイズや中身のお肉などいろいろと種類があるようです。
頼み方がわからず、お店の人に教えてもらいながら、普通サイズのビーフ肉をオーダー。
ケバブ屋でもクレジットカードが使えて便利~。

● テイクアウト

外に出ると大粒の雨ですが、ホテルまではすぐなので、濡れながらホテルへ戻ります。
さっそく、ほかほかと暖かいケバブをいただきました。



あわせて菓子パンも。
外側の写真はケバブに似ていますが、中身は全然違いました。



部屋には、炭酸入りと炭酸なしの2種類のミネラルウォーターが備え付けられています。
ウッチのホテルもそうでした。
炭酸入りはどうも慣れず、リョコちゃんに飲んでもらいます。

● エンドレストーク

ダニエルから「その後どう? 何か困ったことはない?」と連絡がありました。
「暇を持て余してないか心配。知り合いのツアーガイドを紹介しようか?」と言ってくれます。
リョコちゃんは翌日も学会で、私はのんびり散策が気に入ったので、大丈夫と返信しました。

頭の回転が速く、知識も深く、ユーモアと思いやりにあふれるリョコちゃんとは、いくら話していても飽きることはありません。
楽しいお喋りをずっと続けていたら、いつの間にか夜中になっていました。
夕方からずっと二人だったのに、しゃべりすぎー!
ホテルって時計がないので、時間無制限になりますね。
あわてて寝る支度をして、横になりました。
5日目に続きます。



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