
○ まぶしい雪道
2日目の朝。爽やかな目覚めでした。
北の幸をたくさん飲み食いしたヤッホーな前日でしたが、一夜明けても特に二日酔いや胸焼けはありません。
素材が良かったのかしら。
さすがにまだおなかがいっぱいなので、朝食はパスしました。
早めにチェックアウトし、荷物を持って出発します。
ラッキーなことに、この日も雪は降っていません。
逆にとてもいい天気。窓からの景色に見とれます。
札幌の中心からも、こんなに山が近くに見えるんですね。

いい天気すぎて、積もった雪に反射した日光が、まぶしいのなんの。
(持ってきてよかった~)と急いでサングラスをかけますが、辺りを見まわしてもグラサン姿は私一人だけ。
そりゃ、真冬にグラサンなんて変だってわかっているけど、背に腹は変えられませんし。
私、もともと雪目がちなんです。
北海道の人たちは、みんな目が強いのかしら?

道は、見事なほどにアイスバーンになっています。
これ、普通には歩けないんですよ。すべるんです。
昨晩歩いた時には、半分溶けかかったシャリシャリのかき氷状態で、うっかりすると水たまりにはまりそうだったのに、道路状態ががらりと変わっていてびっくり。
水は0度で凍結する。
北国に住んでいると、理科の勉強になるのね。
見るからにつるつるだし、固そうだし、これは難度が高いわ。
腰を落として重心を低くしてそろそろと歩かないと、すぐにバランスを崩して尻餅をついてしまいそう。
というわけで、ずいぶん時間をかけて歩きました。
○ 北大キャンパス

午前中は、北海道大学での用事です。
北大って、素敵なキャンパスですよね。
北の大地って、どうして憧れに近いイメージが湧くんでしょう。雪のホワイト効果でしょうか?

木造の古めかしい校舎を想像していましたが、訪れた大学院環境科学院・地球環境科学研究院は、とても新しい建物でした。
モダンすぎてビックリ。天井が高いわー。

昨日ジンギスカンとバーをご一緒した人たちと再会。
みんな浴びるほどお酒を飲んでいたのに、何事もなかったかのようにさっぱりした顔をしています。
強いのね!
用が終わってからは、キャンパス内のお散歩。獣医学部まで行ってみました。
絵になりすぎる、白樺の並木道。
♪白樺~青空~南風~♪
すっかり忘れていた歌が口を突いて出てきます。北国の春にはまだちょっと早いですが。

『動物のお医者さん』のイントロで紹介されているように、獣医学部はキャンパス内でもかなり奥まった場所にあります。
でも今では、鳥インフルエンザの第一研究者がいて、すっかり花形学部なんだそうです。

その近くには、開校当時のまま残されている古めかしい木造ロッジがあります。
重要文化財の札幌農学校第二農場。
前にも一度、ここまで来てみたことがありました。
その時は夏で、木も青々としていましたが、やはり雪の中にあると一層雰囲気が出ますね。
「カナダに行ってきたよ」とこの写真を見せても、全く違和感ありません。
○ やっぱりポプラ並木

北大は広いからか、人が少なく感じます。さすがは北の大地です。
次に向かったのは、ポプラ並木。

ポプラも古参になり、倒木の危険があるとの注意喚起がされていますが、道は閉鎖されておらずに通れるので、歩いてみます。
(もしポプラが倒れてきたら、全力でダッシュしよう)と頭上を気にしながら。そんなに秒速では倒れないでしょうけれど。
前にここを歩いたのは、何年前だったかしら。夏休みだったなあ。

北大で一番訪れたいのは、昔も今もやっぱりここ。
実家に、額も絵もすべてここのポプラで作られたポプラ並木の絵が飾られてあります。
小さい頃から見慣れた光景。北大ポプラ並木は、私にとって心の道のようなものです。
今では、キャンパス敷地内の別の場所に、平成ポプラ並木なるものがあるそうです。

足元注意で下の雪道ばかりに気をとられていますが、ふと頭上を見上げると、そこには晴れ上がったきれいな青空が広がっていました。
そして遠くまで続く、白い雪景色です。

○ 本場の雪合戦
道端で雪合戦をしている4、5人の学生グループがいました。
ファインダーに収まりきれないくらい、互いの間があいています。
結構な距離をあけて投げ合っていました。
あまりに近距離だと、危険なのかも?
フォームもばっちり。片足でもぐらつきません。
きっと合戦慣れしているんでしょう。

ほかにも学生はちゃんといるのかなと、学食を覗いてみました。
外は静かでしたが、ここはちゃんと賑わっていました。
(ここしか賑わってない?いえなんでもありません)
ザンギ定食などがあって、ボリュームたっぷり。
食べ盛りの学生向けに、茶色系のメニューが多かったです。
○ クラシカルな建物

広々とした敷地は、雪が降るとまた趣が変わります。
夏にはこの辺り、みどりの木立の中でした。
たしか「エルフの森」という名前だったような。今はエルフも冬眠中かも。
(あとで確認したら、「エルムの森」でした。妖精じゃなかった!)

ロシアのエルミタージュ美術館のような、瀟洒な建物。
旧農学部図書館だそうです。
雪景色の中にあると、もう日本だとは思えません。

クラシカルな古川講堂。今回用があったところも、こんな感じだろうと思っていたんです。
まさか高層ビルディングだったとは。

○ カラスの行水
広々としたキャンパス内を、散策がてらしばし歩くと、構内を流れる小川のほとりに着きました。
サクシュコトニ川というそうです。ここの学生はみんな川の名前を言えるのかしら?
川が見えたら、校門まであと少しです。

小川は凍らずに流れており、そこにカラスの群れが集まって、次々に羽をふくらませて、水浴びしていました。
(氷水のように冷たいでしょう。だいじょうぶなの?)と気になりますが、羽毛を着ているから大丈夫なのかしら。
そう思っているうちに、あっという間に終わります。

バチャバチャバチャ、ハイ終了!
たった数秒間のことでした。
これぞ、カラスの行水!

これまで言葉だけで、実際を見たことがありませんでしたが、カラスの行水って本当に短いんですね。
昔の人って、たとえが上手ですね~。
(なかなか見られないチャンス)と私がかぶりつきで見ていたせいか、カラスたちも川に入りながら、なんとなく私の方を見ています。
(なに見てるの、や~ん)と、普段よりも短い時間で終わらせたのでしょうか。
それはなさそうですね。短すぎるし。
何羽も水浴びしていましたが、どれもみなすぐに終わって、動画を取る間もありませんでした。
その2に続きます。
ヨン様の気分になったりして(*^_^*)
こういう写真を見ると広角レンズがほしくなりますよ。
高校の時の知人で北大に合格したのに
冬の寒さに耐えれず1年で辞めた人が
いました。
昔のことなので暖房施設もあまりよくなかったのかな?
本当にカラスの行水なんですね。(笑)
ところでご友人の話!
寒さに負けて北大辞めちゃったなんて~~!
私が代わりたかったです(笑)!
やっぱり関西の人にはあの雪の深さは大変かもしれませんね。
そう、嘘じゃなかった、カラスの行水(^o^)