魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

クリスマスとボジョレー・ヌーヴォー

2006年12月10日 | ワイン ~2019年
いよいよクリスマスの足音が近づいて来ました。
街を歩けばショーウィンドーはクリスマスの飾り付けで賑わっていますね。

今日はボジョレー・ヌーヴォーの最後の1本を飲みました。
今年は愛想が良かったので、個人的には結構満足しています。

で、思い出したんですが、ほんの時々ですが、お客様から、「ボジョレー・ヌーヴォー
の白はなかとね?」って聞かれるんです。

で、今日はなぜ白がないのかをお話ししましょうか。


昔、むか~し・・・、ボジョレー・ヌーヴォーにも赤も白もあった頃の話じゃ。
サンタクロースは実は大酒飲み、しかも大のワイン好き、しかもボジョレー・
ヌーヴォーが大好きで、もうボジョレーを飲み始めると仕事もしなくなり、
酒場のねえちゃんとデレデレと飲んでしまっていたそうなんじゃ。
いわゆるワインバカで、まあ、この私と似たような者だったんだそうじゃ。
(微妙な説得力?)

人々はサンタが仕事をしないとプレゼントが届かないので、世界中の子供達が
可愛そうだと、心を痛めていた。

そんな人々の心配を知ってか知らずか、サンタはあるキャバクラで出会ったマーコちゃん
にすっかり一目惚れ!クリスマス前だというのに、仕事も放っぽり出して、通い詰めて
いたらしい。ワインに溺れ、ねえちゃんに溺れ、もうこれでサンタの伝説はこの世から
消えてしまうのか???

「いかん!このままでは世界中の子供達にプレゼントを配ることが出来ない!
何か良い解決策はないものだろうか?」と街中の人々は模索しておったんじゃ。

ある日、酔っぱらってしまったサンタはご自慢の白ヒゲが、グラスに入ってしまい、
ボジョレーの赤ワインに染まってしまった。そうとも知らず、キャバクラでは
酔った勢いで「赤鼻のトナカイ」を歌っていたサンタのことを、マーコちゃんは
「赤ヒゲが赤鼻歌ってるー!キャー!」と大笑い。

化粧室へ駆け込み、鏡を見て真実を知り、落ち込んだサンタは、その日すごすごと家へ
帰ったそうなんじゃ。

しかし、サンタも酔っぱらいの強者で、「赤ワインを飲んでいて笑われるのなら、
明日からは白ワインばかりを飲めばいいではないか!」と開き直ったのです。
確かに白ワインなら御自慢のヒゲが染まることはないでしょう。

それを知った街の人々は「おぉ、これを逆手にとってやろう!酔っぱらってヒゲを
赤く染め、大好きなマーコちゃんに笑われれば、サンタも恥ずかしくなって、
酔いも醒め、仕事をするだろう。よし、こうなったらボジョレー・ヌーヴォーの
白ブドウを引っこ抜き、全部赤にしてしまえ!!!」

こうして、ボジョレー地区のヌーヴォーは全てが赤になったのです。

ただし、さりとて切ないかと、美味しい白の出来るマーコの住んでいたマコン地区だけ
は白ブドウを残したとさ・・・・・・。


という訳でボジョレー・ヌーヴォーの表示でリリースできるのは赤のみで、白だと
マコンのヌーヴォーになっちゃうんだってさ。 ホンキニシナイヨウニ




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