King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

300億ドルが出せないはずは

2009年09月06日 00時12分53秒 | 日々のこと
昨日のNHKの世界のドキュメントも強烈でした。

今や世界で飢える人は10億人もいて、それを救うのに
対策費として300億ドル必要といわれています。

実際に国連では飢餓対策として50億ドルを当てたといいます。

しかし、番組の内容を見ているといくら飢餓民に食料支援を
しても彼らの飢餓は救えないというのが解ります。

セネガルの男性のインタビューなどを聞いているとこれは
食糧支援より、国家戦略というものを教えて、国を建てなす
マネージャーのような人を派遣することのほうが良いように
思いました。

まず、海外からの安い農産物の生で生活が苦しいということ
に対しては、関税をかけ国内農業を守る必要があります。
日本のように輸出主動の経済ではないので、とにかく国内
産業をまず強くしないと経済が発展しないでしょう。

なんでも外国の言いなりになることはありません。

そうでなくてもアフリカの国々は内戦で外国の軍隊の介入を
受けており、今でもたくさんの外国の軍隊がアフリカにいます。

国内の産業基盤を強くして、国の主体を強くして反政府組織を
封じ込めまずは内戦の完全脱却をする必要があります。
農業を発展させて飢えを撃滅させるにもまずは内戦状態の
複雑な国内事情を整理し、国民を教育し武器を一掃し、産業
農業の整備をしないことにはいくら金を撒いてもアフリカの
赤い土を豊な黒い土には変えられません。

食糧支援も道路がないので空から撒くだけ。

農業用の灌漑も設備がないので60%がそのまま垂れ流し。

そんなのはまず土建屋を作って公共事業で道路も国営農場も
作れるはずです。

関税をかけて安い米や安い鶏肉は排除して自分の国の農業を
育てることもせず、ただ会議に出て金をせびるだけでは
いつまでたってもいまのままでしょう。

以前のフェアトレードの農園の取材でもリプトンがセイロンに
茶畑を作った話がでてきましたが、その当時とまったく同じ
方法で今でもお茶が作られているそうです。

それまではセイロンにお茶はなく、リプトンはバングラデシュから
農民を連れてきて手でお茶を摘んでいます。
今でもその人たちが当時の建物で生活して茶を育てているそう
です。

植民地支配がなくなってもその畑から機械化したり合理化したり
という発想はなく今も昔ながらの手摘みでお茶を収穫している
のです。

農民の中から自分たちは搾取されているとまとまって労働環境を
整えることも考える人はでないし、農場主から農地を買い取って
自分の農園を作るような人もでないのです。

これは民族差でしょうか。

日本の棄民政策で南米に移住した農民は現地の過激な労働条件に
負けることなく、自分の農園を発展させ大農園を作った人もいます。
もちろんあまりのひどい状況に逃げ出した人もジャングルに勝てず
農業を辞めた人もいたのですが、成功した人もいるのです。

しかし、リプトンが茶産業を残してくれたのにいつまでも
搾取され続けているというのもあまりに現地人に気概がない
というか知恵がないということではないでしょうか。

これは根本的に教育がないことに起因するのです。

まずは、国で無償の教育をし、貧困から脱出できる人材を
作ることです。

日本も下手なODAでなく、畑を作り自分たちで食っていける
仕組みを教える援助をすべきです。

番組の最後で、金融危機で支出した金が12兆ドルだったのに
300億ドルが出せない国際社会という皮肉るような言葉で
終わりましたが、解決は金額の多寡ではないのは一目瞭然
です。
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