King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

水を求めて

2018年11月08日 09時51分40秒 | 珈琲

秩父の銘水が平成の名水百選に選ばれる前から秩父に水を求めて

毎月訪れる人がいます。

水にかかわらず、毎月秩父に来なければならない理由を持つ人はいて

定期的に仕事以外で訪れる人もいます。

ひとつには信仰であったり、研究であったり、趣味の山歩きであったり

それぞれの理由があります。

その中でも水にこだわり湧き水や清水を求めてく人も多くいて定期的に

汲みにきています。

 

それはお店で出すものだったリ全くの個人用だったりしますが、水に

何かしらの力を感じる人は多いようです。

 

数々の伝説の残るこの水の話は今は語るには至らないけれど、当店で試飲される

方はよく秩父は水がうまいからということを言います。

水がうまいなら水だけで飲めばいいはず。

なぜ珈琲を飲んでいるのに時に水がうまいというのだろう。

そもそも水は無味無臭なのです。

無味無臭だから珈琲の香や味が出るのです。

 

昔ウィスキーに凝った時にチェサーの水に全く無味無臭の水が必要だと様々な水を

取り寄せて飲みました。売られているミネラルウォーターはおおむね硬いものが多く

かといって軟水なら良いかといえばそうでもない感じです。薬局には真水というのが

売っています。しばらくはそれでいいように感じましたが、それでも何かついている

ような感じがしてそれは何かと問い詰めていくと鮮度なのだと気が付きました。

 

朝一番にとったとある場所の湧き水がベストとなり、常にここ一番の時にはその朝日と

月の位置でいつとったものがいいか判断しました。知られていませんが、月の位置により

水だけでなく地表も引っ張られ位置を変えます。湧き水や地下水を汲むには新月の夜が

良いとか新月の朝が良いとされています。

 

私の結論は夜明け前に汲むというものでした。

 

水はそもそも無味無臭ですから、それだけ気を使い、自身に夜明け前に行動させるという

手間を課すことがすべての味の要素であり、本来科学的に何が増えるとかどう成分が変わる

とかでなく人がやってないことを自分はやったという自己満足に他ないのですが、確実に

味やその後の変化に違いがあります。

 

習いごとでもこんなことはよくあることで何の科学的根拠もなく修行というのは辿り

経るものなのでしょう。

 

不思議なもので、そういったことを経た人とそうでない人と対峙した時に人はその違いを

感じ取るものです。

 

精神的旅路の経験の深さや思索の深ささえ人は見破ります。

 

一方何も考えず自分の考えさえ持たず思想そのものを人にゆだねてしまう人も多くいて

くだらないテレビ番組やCMやネットのデマにまんまと騙されている人も依然として多い

のです。

 

ここのところ届くブラジルの新豆や売り込みの激しいサンプルなどを見ても世界的な天候不順や

災害で普通に入っていた良い豆がなかなか少なく普段聞かない産地の売り込みが多いように

感じます。

 

それもそんなに安くもなく、知らないだろうというこちらを見透かすような売り方が

多く、品質を盾に取るというより全くのデーターのないのを良しとする態度に頼りになるのは

豆姿がすべてであり、味を基準とすれば値段も妥当かというのはおのずと判断付きます。

 

惑わされてはいけないのはブラジルの変遷でしょうか。

 

それもしっかり品種ごとの味のイメージがあり、産地のイメージを持つことで名前を

変え新たなトレンドを作り出そうという向きにも対処できます。

 

特にブラジルでは今で回っている新豆とか一番摘みなどの小粒の豆より大粒の標高の高い

山地にこだわって仕入れます。

とかく多いイチゴだとかブドウだとかいうスペシャルティより珈琲らしいチョコ味に

尽きると感じるからで、探せばそういう厚くて深いブラジルもあるのです。

次回はその厚みの違いに最近感じたことを書いていきます。

 

 


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