King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

様々な気持に応えて

2014年01月16日 09時42分51秒 | 珈琲
当店のようなどこにあるのか知っている人は知っているような店
では、わざわざ来ていただけるでもありがたいのですが、それは
それで珈琲通の気持にいつも応えたいと求められる味と要望に
沿いたいと思っています。

珈琲好きの気持というのは昨今、コンビニの100円コーヒーの
出現でだいぶ答えてくれる環境が整ったと思われているようです。

つまりどこに行ってもおいしい珈琲が飲みたいとか、せめてまとも
でちゃんとしたものを適正な価格で飲みたいという人にはあまり
変わっていないのです。

コンビニのコーヒーがおいしいという話をする人は普段から喫茶店
やお気に入りの豆屋があるひとではなく、缶コーヒーをコンビニや
自販機で買う人達です。

米国のテレビドラマなどでは小さな水筒に珈琲を持って行くシーンや
キャップ付きの紙コップで珈琲を飲むシーンがよく出ます。

日本でもスタバやステタンがやたら流行ったことがありました。

しかし、それを続けている人がいるでしょうか。

結局、珈琲を巡る欲求は人それぞれながら、多くは味からとか
必然の欲求にこたえるものが用意されることはなく、味というものが
筆頭で断然となることもないのです。

多くの人は、外ではおいしい珈琲は飲めないとあきらめていたり、
うちで自分で淹れた珈琲が一番おいしいという人がおいしい店が
ないというのも何とも悲しい現実です。

そもそもそういう状況がミシュランガイドのようなものを生んだので
しょう。

現在飲食店のほとんどがレンジでチンして出すような店ばかりで
味やメニューに変化はなく、素人の料理人より拙いものもよく
出会います。

結局、味より時間とか地理的な問題とか一緒に行った人の都合とか
万人の意見を総合すると特殊な店や個性的な店は選ばれないし、
流行にのることもありません。

そうと解っていてもそれでも毎回豆を求めに出かけてくれる方や
最近では大量に一度に買って行かれる方も増えて、釜の最大
許容量を何度も焼くことが増えています。

そんな中あのブレンドをくださいなんて方が来ると突如300gくらいの
最低量を焼かなくてはならないケースもあり、改めて火力や排気に
気を使い、色々気付くこともあります。

人それぞれで好みのこの味を求めて一つの銘柄をどっと買われて
行く方もいれば、色々飲みたいからと様々なストレートとブレンドを
合わせて買う方とかお勧めをずっと買い続ける方とかその思いは
それぞれその人の心を表しているかのようです。

そしてその特徴と象徴のようにしてあるのが酸味の呪縛で年配の
珈琲通には多くいるずっと酸っぱいコーヒーを飲んできた人たちの
酸味に対する反応というのがあります。

これは簡単には解けないものなのだというのが最近の結論です。

それでも、多くの人の誤解を解いたと思うし、時には酸味が好きですと
いうお客様もいて必ずしも解かなくてもいいのかという気持ちになって
きています。
コメント
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