King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

リーマンはほんの事始

2008年09月17日 23時52分02秒 | 日々のこと
お昼にはショッキングなニュースが伝わりました。
世界的なクライマー、山野井泰史氏が熊に襲われた
といいます。私はこの人のNHKのドキュメント番組を
三度見て彼の奇跡の登頂のドキュメント本も買いました。
それは彼の番組中にいった一言が気になったからです。

彼は、よいよ未踏峰の頂を目指す前日にふと漏らした、
如何に美しく登るかだけだといいました。そのためには
指があるとかないとか関係ないとまで。美しく登る
為には、指を失うこともいとわないというのです。
しかし、このフレーズが不思議なことに三度見たテレビ
で見るたびに違ったフレーズに聞こえたのです。

そのために再放送があるたびに見てみたのです。そして、
最後には録画してDVDに残しておきました。
登山家は、何でそんなにしてまで山に登るか。そもそも
そんなことをして何になるのかというのは、以前から
感じていたことでもありました。私は、鉄道会社勤務時代
事業部で山小屋にヘリで一年分の物資を運ぶ仕事をした
こともありますが、通常都心から一泊二日のコースの
山で日本百名山にもなっている山で、人気の山ですが、
そこへヘリで何度も飛んだ経験から山はわざわざ足で
登るもんじゃないなと思いました。

自然を味わいたくて登ってくる登山客のための宿泊物資は
こうして文明の利器であっさりと用意されているという
ことを目の当たりにすると不便を味わう矛盾した行動に
人類のわがまま振りを感じるのです。ましてやアルプスなど
大勢のガイドとガイドロープに守られて登らされる登山など
辟易とした思いに駆られます。ですからチョモランマへ
どこどこ登山隊が登山したというニュースも金に飽かした
大名旅行だろうと鼻じらんだものです。

ただ、この山野井氏はそういう昨今の登山隊の登山とは違い
知っている人だけ知っている、本物の登山家です。それと高さ
だけを求めるのではなく、未踏峰とか単独無酸素で誰もやった
ことがないからとか独特の基準があり、がちがちの金と人に
守られた登山とはわけが違います。そんな彼が奥多摩の家に
住み徐々に復活した登山スタイルを紹介したのが先のドキュ
メント番組でしたが、それは何度も再放送されているので
多くの人が見たはずです。そして、その彼が今度はその自宅
の奥多摩でジョギング中に熊に襲われたというのです。

ありそうな話ですが、まさか現実に起きるとはという感じで
顔面に大怪我を負ったものの意識もはっきりしているとのこと
でまずは一安心です。私が行くいつもの公園も一昨年は熊注意
という標識がつけられて笑ってふざけるなといっていたのが
まんざら笑い話でなく、身近なお話となってきました。

それとあわせて、米国のAGIに公的資金注入のニュースもあり
よいよ金融危機の対策も本格化したという感じです。日本の
例では、90年から始まったバブルの崩壊から金融機関の不良
債権問題は、2004年のりそな銀行合併再編まで多くの企業が
なくなったり、公的資金注入を受けました。今回もリーマンは
見捨てられたが、AGIは助けたというダブルスタンダードに
対する指摘がされましたが、そんなのは序の口で、まだまだ
つぶしたり助けたり、という再編劇が続きます。日本はそれに
どこまで揺さぶられるのか。

意外と影響を受けなければ、海外の資金が一挙に集中して
金融市場は大賑わいになる可能性もあります。もちろん
健全化した財政基盤のしっかりした成長企業が安値で放置
され続けている日本の株式市場もまだまだ投資余地があり
それが注目されることを願います。
コメント
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