小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

インザーギ、"Don't stop him now"!―24 may 2007 part1

2007-05-25 12:06:12 | スポーツ
何やらもりだくさんの一日となったので急ぎで。

前夜は原稿書きながらCLファイナルを待ちつつ限界に達し27:00頃力尽き、3時間半寝て、おおおおと目覚めた。

この日は取材で都内出張。おしゃべりなスポーツ新聞から逃れられないので、見ておかなければとみはじめた決勝は、堅守の両者らしい中盤のつぶし合い。どっともほどほど好きでそんなに好きでもないクラブだったが、インザーギの野郎がめずらしく先発していたので、ついミランを応援してしまう。しかしジェラードがかっこいいしリバプールもいい。
前半終了前、これはつまらぬキッカーのピルロのFKを、インザーギのやつが触るか触らないかでミラン先制。最高のタイミングだ。しかしこれは90%ピルロのお手柄と思ったか、インザーギの大騒ぎも控えめ。この人相悪くなる一方のイケメンFWの得点パフォーマンスは、絶頂期のフレディー・マーキュリーを髣髴させる全能感に満ちていて楽しみにしているのだ。そういえば、今、「人相悪化係数国内1位」に推している同い年の横浜・工藤投手も、前日、これまでで一番長い1勝目をあげていたな。
興奮のここで何となくPCに目をやると、Mixiのニュースで「ミラン優勝」。げーっ、あれほど注意したのにインザーギのゴールで油断したか。傷心のまま、資源ごみを出しに行って結果がわかってしまった後半に。しかし十分に楽しめた。
映画でも何でも、結果なんてわかっててもいいものは見所はある。このゲーム巧者の両者攻防は、時間を追うごとに熱さを増していく。あせりの見えたリヴァプール、熱血漢ジェラードが抜群のミドルを放つが決まらない。そうした終了近く、インザーギの旦那がまったく旦那らしい抜け出しを計った。
たとえば同じように、ゴール前に張り付きっぱなしで批判される現在のチームメイとでもあるロナウド。やつがゴールを決める時は普段遅いのにやたら速い。だが、インザーギのすごいところは、あまり速くないのに抜けていく、この2点目も、3人いたリヴァプールDFをなぜ抜けられるのかわからない速さ、きっと絶妙のタイミングだからだろうで抜き去り、信じられない角度からきちんとゴールに押し込んだ。暴れろ、ピッポ、おまえの夜だ!
終了間際にピッポ交代。いつものように難しい顔で、腕を折り曲げた拍手で興奮の観衆に応えベンチと固い抱擁の後に退く。ベンチでもいちばん目立つのはインザーギですね、と西岡アナもいっていた。
その後、リヴァプールも1点を返したがそこまで。ニュースさえ目に入らなければもっとどきどきしたかもしれないが、そこは自己責任でしかたなかろう。
それにしてもこのアテネの夜はフィリッポ・インザーギのためにあった。私はヤンキースタジアム戦と並んでCLの中継は世界最高のディレクションに認定しているが、ゲーム終了後の興奮しきったような俯瞰のインザーギ追いは何だ。冷静なCLのディレクションがこんなに長く一人の選手を追うのをみたのははじめてだ。そう、勝ったのはミランではない。インザーギなのだ。
2点目が入った時、これはどっちが勝っても不思議はなかったインザーギがいたからミランなのだと思っていたら、終了後解説の川勝さんがまったく同じことをいっていた。おそらく世界のサッカーファンの多くが、同じことを思っていたに違いない。
残念ながら、周囲の若いファンのインザーギ評は最悪だ。ああいうのが前にいてオフサイドばっかじゃ後ろのやつはやる気なくなりますよと元サッカー部のO君、イケメンってガイコツみたいですよとM君、しかし私は、「100回やって99回オフサイドでも1回決めればいいっていうのがインザーギなんですよ」という国内インザーギ支持者の代表格、信藤さんの言葉通りのピッポのプレースタイルに、そしてそのゴール後のパフォーマンスに酔い、常に擁護し続けた。あれがサッカーの不思議だ、わけわからないからサッカーは美しいんだ、そしてこの日、そうしたことを誇りに思う、今日までインザーギファンできて本当によかった。
さっき初めてインザーギのwikipediaをみて次の一文に笑う。
「また、ゴールを決めた後の発狂したかのような形相と倒れ方はそのまま死んでしまいそうな程の激しさを持つ」
少しみて一番よかったのは、RHCP "by the way" が鳴るこの編集(http://www.youtube.com/watch?v=1mfq9C4LeQo&mode=related&search=)か。
ありがとう、インザーギ。でも、できれば今回も、コーナーフラッグを持ったまま走り回ってほしかったぞ、ここではカットされているが、暴れまわった末にベンチに行ったお前に絶妙のタイミングでボトルが下から生えてきて、それをひったくって2、3口飲んだ後、のしのしのしと歩いて放ったシーンを私はいつまでも忘れないだろう。お前の自信たっぷりの歩行は、"Don't stop me now" を歌っていた頃のフレディー・マーキュリーのように、世界を自分のものにした喜びで満ちている。

と、まずい、ここまでだと、ばらばらこの日の仕事の準備をし、火曜に残ったのを持ち帰ったぽてとやちゃんぽんを炒め直して、そうだとサンドイッチにして食。反省点は多いが、それはコミュニティに書こう。
そういえば、次の車は金曜といっていたが、もしかしたらと店に用意できれば帰りに寄るとメールを送り、父親に駅まで送ってもらって電車に。この間から読んでいておもしろくてしかたない橋元淳一郎『時間はどこで生まれるのか』はお預けにして、取材のための資料本を読みつつ睡眠時間を補給。神田に行って、まず編集者2人とサンマルクカフェで打合せ。それから世界をまたにかけた興味深い話を2時間きいて、さらに確認打合せ。それではと編集者と今後の方向についてドトールで話をし、再び京浜東北線に乗る。この間コーヒーばかり3杯飲んでいた……to be continued...

(Phは関係ないけど春生まれの暫定名こしま。BGMは"Don't stop me now"収録クイーンのベスト)
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季節はいつもはじからはじまる

2007-05-23 18:04:35 | 週間日記
おっと、今回は水曜更新の先週日記です。

14日(月)昼は恒例電話取材~原稿
15日(火)車検証みて16日に切れると気づき、頼んでおいたK君に連絡するも、ああそうでした。で、Yahooオークションで1台落札。塾で作業中、役者志望のOB・K君が次の公演の案内を持って来る
16日(水)昼は原稿。途中、車庫証明のために警察へ~晩に出張授業~原稿
17日(木)夕方、家用あり熊谷へ行ったついでに街中・永楽本店でラーメン・餃子~塾でM君とテスト勉強
18日(金)塾でM君とテスト勉強~途中でOB・Y君、終わってからOB・K君も登場
19日(土)Mixiぽてとやのオフ会で駅近く串やへ。初めての人も大勢で刺激的な夜~歩いてKさん宅へOB・Y君と行ってさらに飲む
20日(日)昼は競馬だめ~晩は塾でM君とテスト勉強は英語・理科~原稿書いて力尽きそのまま朝まで寝る

なんのかんのと忙しく動いた1週間。サッカーはみたぞ、アーセナルはもうけっこう前になるフルハム戦、それからスペインは時間間違えて半分だけのアイマールが古巣で戦ったバレンシア:サラゴサ。アーセナルは最終戦を録画し忘れ、まだチェルシー戦を温存したまま、今夜は欧州の総決算CLファイナル。思えば昨年の今頃はガナーズの決勝進出に興奮していたのだから早いものだ。(http://blog.goo.ne.jp/quarante_ans/e/f73913dad58d53ed1c2917a491c7b453
何だかあっという間に暑くなって、ねこどももぐたんと伸びている。でも夏がいきなり真ん中になるはずがないから、やつら春のふりしてきちんとはじからはじまっていたのだろう、季節はいつもはじからはじまる。そこで伸びているにゃんに、お前のいるのは夏のはじっこなのであって真ん中ではないよ、だからそんなに伸びてもしょうがないよといってもにゃん。そうだよな、お前らにははじがない、でも季節は真ん中からはじまるってことはないんだよといっても返事はにゃん、そうかやつらの場合、いつだって季節のにゃんなかでにゃん。
そう、もうラーメンも暑いよな。

(Phはやや暑さが過ぎた庭中央を横切る「 」(スペース)。BGMは、これは夏らしい、タヒチ80で出世作 puzzle。これ買った時、渋谷HMVに日本盤しかなくて買ったらレコファンで輸入盤発見、500円ほどの差にもんどりうったのをいつか忘れたいとその時思ったが、7年たってもやっぱりおぼえてた)

【カウンター07】
ラーメン1/59 他外食1/24 外酒1/35 海外サッカー1.5/34.5
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「動く」より「感じる」

2007-05-19 13:28:02 | ねこ
春に生まれたこねこも、大所帯過ぎるのか生きられなかったものも多く、気づいたらもう2頭だけ。やつら、友だちのことなんておぼえていないように、たったかぴゅんぴゅん走り回る。
小さいやつらが動き回ると、もうちょっとおおきいやつらも、ぱんぱん、ととっ、ちょん。「動く」の幸福を味わっているようで、ねこにもインフルエンスはあるに違いない。
そしてふと、もう十年くらい前か、カロンタンを連れてきてくれたOGのSさんが中学生の時、理科で神経を勉強していた時の話を思い出した。

神経には感覚神経と運動神経があります、反射は刺激が脳に行かないで脊髄だけでの反応です、さて、感覚神経がないと何も感じられません、運動神経がないと動けません、どっちかしかないとしたら、どっちがあった方がいいですか。
くだらぬ「究極の選択」に、Sさんはニコニコしながら応えた、私は動けないとヤですよ、感じられなくてもいいです。

ああ、この子はこういう子なんだと思ってすぐに、でもそんなふざけた質問に、「感じる」方がいいなんて応える中学生がいるだろうか、あまりにおろかな質問なのでほかの誰にもしていないけど、いまの私自身ならぜったいにこう応えるだろう、動けなくてもいい、感じられないのはいやだ、ねこどもは動く、そして感じる、うっかり車検が切れて乗れなくなったので次の車が来るまで父親の車を借りて動いているだが、思った通りやつら私の車で帰ってきたのでないとすぐには集まって来ない、やはりやつら、車のエンジン音で誰が帰ってきたのわかるのだ。

もうSさんも24歳。いつか機会があれば、このくだらない問いをまたきき直してみたい。これから、十年に一回くらいで。

(Phは右「/(スラッシュ)」と、デスクトップ上は春こねこ2名でなかなか止まらず。BGMはきっとメンバーは「感じる」を選びそうな80年代英国の名盤ペイル・ファウンテンズ pacific street)
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「死にたくなるくらい暗い夜だって、明るくしてやる」

2007-05-15 12:34:49 | 週間日記
火曜更新の先週日記です。今日は前にもう1エントリー、前に安全な地雷があります。

7日(月)昼は原稿~晩に別府・のび太でカレーうどん
8日(火)昼は原稿~晩は同級生M君宅に2日前に伊勢正三同行のOB・Y君も登場で『怪奇大作戦』など
9日(水)昼は原稿~パティ・スミス新譜のカバー集初聴。これすばらしい~晩は出張授業。中2女子に『ニコラ』なるローティーン向けファッション誌みせてもらう。驚~東方・長崎ちゃんめん~再び原稿
10日(木)昼は原稿~晩は10日記事のテレビ阪神:巨人
11日(金)晩は塾。中3M君とOG・Eさんも到来。M君母上と話弾む
12日(土)同級生M君一家、OGのEさん、Jさんと中華、太田・翡翠軒に。安くてうまい。子どもらと歌を歌いながら帰り、M君宅でさらに飲む
13日(日)競馬はPO馬クランエンブレムの単勝1000円×5.8だけでトータルマイナス~キャネット買いに行ったら通常598円が398円で報われる~原稿その他で寝る

よく働き、なんとサッカーゼロのオフ以外では何年ぶりかの週で、それもまたよし。
さっきまでスライダーがぎゅんぎゅんいってた松坂のメジャー初完投をちらちらみながら爾来含めた記事書き。外でごろごろいうところ忘れ物を取りに車に行き、この間OGどもを乗せた時にちょっと話をした、車に読まず積みっぱなしの伊藤比呂美『ラブソング』が見つかってぱらぱら。
この洋楽名曲歌詞の訳にエッセイをつけた本で、オリジナル、キャロル・キングの名曲 you've got a friend を彼女の版の訳をした後、ジェイムス・テイラー版の役が目に入る。

「死にたくなるくらい暗い夜だって、明るくしてやる」

その前のキャロル・キングの方ではこうなっている

「あたしはスーパー仮面ウルトラウーマンだったんだよ
 知らなかった?」

英語ではこう。

"to brighten up even your darkness nights"

何と。
「自由」と書いて、「ことば」と読んでいいのではないか。

(Phはヒメジョオンの庭のキャサリン・アーンショー。BGMはその you've got a friend 収録の『つづれおり』もジェイムス・テイラーのベストも持っているけど見つからずキャロル・キングベストで代用。『つづれおり』は本日発売の『レコードコレクターズ』70年代ベスト100の4位だったと Mixi コミュニティで知る)

【カウンター07】
ラーメン1/58 他外食1/23 外酒2/34 CD初聴1でこれカウント忘れ、後日復旧
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私の好きな人・・・

2007-05-15 11:59:17 | 身のまわり
Mixiの方で踏んでしまいましたのでこうしてアップ

ルール>
見たらやる。タイトルを『私の好きな人・・・』にして、
見た人はすぐやる。というか必ずやる(←強制)
尚、マイミク様は、足跡をつけた瞬間『見た』と判断されるので要注意。

●好きなタイプを外見で答えよう!
黒と茶色のきじ

●年上はすき??
はい、もちろん

●財布はどんなのを使ってますか?
最後に買ったのは高校1年か。なんかよく忘れるので、こんなものいらんと以来20年以上ポケットに入れて持たず。多分一生持たないでしょう。

●携帯電話はどんなのを使ってますか?
3月変更の2代目。softbank 705SH の青。無料で
http://mb.softbank.jp/mb/product/3G/705sh/

●携帯ストラップは?  
ありません

●手帳って持ってますか?
英Filofax社製の紺。長く憧れてたのを、2001年4月NYでWTC隣のディスカウントで買いました
http://www.pen-house.net/pen/filofax/index.htm

●バックはどんなのを使ってますか?
今はDOCHEというブランドのデイパック
「DOCHE デイパック」で自分のブログが1ページ目に出てきて驚
http://blog.goo.ne.jp/quarante_ans/e/2acb1e762067fb0e426a057da09aa582

●バックの主な中身は?
・上記Filofax
・↑とつながったこれはもうメカニカルペンシルは一生これでいい rotling rapid
http://item.rakuten.co.jp/bunguya/rotring46/
・デザインいまいちも書き味最高ゼブラニューハード青
・音楽、取材、FM録音と大活躍のMP3プレイヤー、iriver プリズム
http://www.iriver.co.jp/product/?prism
・本はたいがい3冊で評論、エッセイ、小説で固める。現在は柄谷行人『世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて』、幸田文『雀の手帖』、橋元 淳一郎『時間はどこで生まれるのか』で進んでない
・カード入れ
・そこらへんで何でももらっちゃうので、各種チラシ、ティッシュなどざくざく
・買ったまま忘れてるものども

●星に何を願う?
修行に出たねこどもが帰って来ますように

●もしクレヨンに生まれ変われるなら何色?
ももいろ(クレヨンのはさえない発色のところがいい)

●好きなスポーツは?
いろいろ好きですが順位をつけると、野球、サッカー、競馬と答えます。自分ではめったにやりません。
今もっとも筋肉痛になるのは撮影の仕事。それ以外では使わない筋肉を酷使します。

●好きな日
暑くない日

●最後に見た映画は?
『バベル』

●怒ってるときにどうする?
ぽん

●夏か冬どっち?
冬。暑いのはだめなので

●最近泣いたのはいつ?
怒るより泣く方が気持ちよく感じる生き物なのでしょっちゅう

●昨夜何した?
J-WAVEといっしょに原稿書き、謎のスパゲティ、謎のイタリア白ワインとサッカー・ずいぶん前のアーセナル:フルハム

●好きな車は?
ランボルギーニ・カウンタック。
でももちろん買えないから、昨年あまった切れそうなYahooポイントでランボルギーニデザイン、スイスムーブメントの腕時計を買って満足
http://item.rakuten.co.jp/ajewelry/cg2083-sbl/
これ高いぞ。6800円だったのはラッキーか

●好きな花は?
タンポポ

●今、どこに行きたいですか?
修行に出たねこどもが暮らしてるところ

といいつつ、けっこう楽しみました。

(Phは綿毛の庭のティーと「 (スペース)」母子。BGMは昨日きいて残ったバート・バカッラク集、ディオンヌ・ワーリックの『アルフィー』がいい magic moment)
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「『薔薇』と漢字で書いて罰せられるならば、罰金を払ってでも書く」

2007-05-12 14:18:46 | 週間日記
間にいろいろ入り、土曜になった先週日記です。

30日(月)昼は仕事。夕から同級生M君と太田イオンで『バベル』。これは絶賛。その前に目当てのラーメン屋見つからず期待せずに入った翡翠軒というのはすばらしくいい方向で裏切られ
1日(火)昼は仕事~晩にはまたM君に呼ばれて邸宅へ。『怪奇大作戦』をみる
2日(水)朝から電話取材~原稿~出張授業とよく働く~夜に何となく味噌ラーメン食べたくなって東方・くるまやへ。資料忘れて塾と自宅行ったり来りで時間ロス愚か
3日(木)同級生M君とこの日は埼玉スタジアムで浦和:千葉。現場でHさん、Iさんも合流~ゲーム後、浦和の街へ。時間あったのでアーケードで見つけた「ぶっちょ」という立ち飲み串揚げ。川越小江戸ビール2杯と串揚げ5本、2人で試しに飲んだ和歌山吟醸酒で千円ちょっとで驚くと、何とモンドセレクション受賞記念で1杯ただとお得~M君の知り合いNさんとそのお友だち、仕事していたOB・I君でイタリア居酒屋で飲み話す
4日(金)昼は気合入れて原稿~カレーうどん欲しのび太に行くが連休休みしく、急場しのぎのヨーカドー・はなまるでカレーセットはにんじんの嵐=塾でM君と『ガンツ』の話(4日記事)
5日(土)昼から撮影。同級生Oさんに会う~遅くまでかかり、帰りに拾六間・福龍で大盛醤油ラーメン
6日(日)OB・Y君と伊勢正三の日(8日記事)だったが、実はたどり着くまでに苦戦。まず、浦和で乗り換えようとしてたら湘南新宿ラインで止まらず新宿へ。では三鷹で江ぐちにと行ったら休業。ではと府中競馬場で2レースみて、時間ないから新宿で買おうと電車~たどり着いたら馬券200円からで余計に買う~三平ストアでビール買って雨の中アルタで観戦。900万馬券に玉砕~麺屋武蔵で、後から来たお客の関係で席移動。そのためY君のラーメンがとなりの若者に行き、おかしいと思った若者が手をつけていなくて助かる。店員の謝罪はしっかりしてた~記事の通り品川は満足~帰りは上野でもつ焼き大統領~帰路、高崎線、Y君に起こされると深谷駅を出ていてタクシー帰還。塾で少し飲んで朝帰る

仕事だ、といってたわりには結局出かけた連休で、楽しくはあったので黄金の名にふさわしい。
サッカーは、もう何だかわからず、確かアーセナルはトッテナム戦はみて、もう2試合たまってる。CLはまあ、何とかセミファイナル2Lは2試合みたけど、ねむくてめろめろ観戦。まあしかたない。今シーズンはずっといつか来ると思ってたサッカー離れが進んだ1年になりもうすぐ終了。来年はどうしよう。
そんな日々。今週9日にお午を食べてて家の読売新聞「編集手帳」で出会ったこの言葉に心奪われる。

『薔薇』と漢字で書いて罰せられるならば、罰金を払ってでも書く
―塚本邦雄(歌人)

こうして書いているわれらの言葉はたまらなく自由だ。
それはこの上なくすばらしく、そして少しだけ息苦しい。
初夏の気持ちいい風をはらんだ、歌人も見たはずのあの青空のように。

(Phは後ろの白いのはしなびたけどこっちは元気なつつじの前でねこを待ち、ちょうど近づいた手前「 (スペース)」、右手キャサリン・アーンショー。BGMは内容いまいちのヤンキース:マリナーズの後、薔薇といったらモリッシーかと、最近見かけたあたり探すも、このところこねこが荒らし回って見つからず。代わりにあった stone roses "second coming" で、個人的には1stよりこっちが好き。今は "ten story love song"。このギター気持ちいいけど、これ「10階建ての恋の歌」って意味かな)

【カウンター07】
ラーメン4/57 他外食1/22 外酒3/32 劇場映画1/15(前回カウント忘れここで調整) 海外サッカー3/33 スタジアムサッカー1/2

※5月9日付「編集手帳」は(http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070508ig15.htm
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「これまでにない」 "pastime paradise"~阪神連敗脱出

2007-05-10 22:41:31 | スポーツ
「週間日記」がまだですが、今日は塾の予定なしで在宅につきどん底われらがタイガースを観戦。で、久しぶりのスポーツカテゴリーです。

阪神ファンを標榜する私であるが、今シーズンはテレビでもちゃんとみたことなし。家にいて好きな福原が投げていたので、じゃあ、これみながら原稿書こうと思って在宅勤務に。
福原は成長がない。恵まれたからだでストレートも変化球もいいのだけれど、ただ投げている。この日もそれは変わらず、アップアップでものほほんと、しかしよっぽど調子がよくないとこういう感じだから安心しつつ、キレはないけど美しくだらだらするその投球をみる。
1回いきなりアニキ金本がツーラン。久しぶりのHRだが、アニキの名にふさわしい教科書のようなスイングから美しい弾道の見事な一撃だった。
しかし響かないタイプの福原が阿部の野郎に打たれる。むう。阿部うまいよな、そういえば移籍後の小笠原をちゃんとみたのは初めてで、お前、魂を売ってしまったのかと、悲しい思いがする。
こりゃ大変だと思ってたら、鳥谷がとぽーんと左に。この新1番バッターが理想的なスイングから放つ左翼への打球は本当に美しい。喜んでたら、また阿部の野郎がHR。
その後は福原と木佐貫の危なっかしいだけで緊張感のない均衡状態が続き、阪神が今年の懸念であるJFKで逃げ込みを図った。
久保田は相変わらず球走ってる。しかしこのピッチャーの場合、問題はそういうことではないのだろう。勢いばっかりでカウントが詰まると甘くなって打たれるのが悪いパターンで、こう、能力をもてあました感じは福原と同じで、どうすれば変わるのだろうと思うが、まあ、プロなら打開せねば。ジェフはまあいつも通りの投球。
そして、昨日は打たれたという藤川がマウンドへ上がる。この日の投球は、球児のストッパーとしての資質を感じさせるすぐれた内容だった。
最大の武器である高めストレートを脇において、フォークやカーブでカウントを取る。あれだけ低めへの変化球を見せられれば、ストレートはどんなに速く見えるだろう。圧巻は鈴木尚を三振にしとめた内角速球で、初めての先発という捕手・狩野がどう関係しているかは知らないが、あまり記憶にない組み立てだ。
つまんねえ、と思ってたNHKBSの解説・山本和行も、球児の投球に関する言及だけは違っていた。いや、これは狩野君じゃなくてベンチかバッテリーコーチかも知れませんけどね、普段のストレートでぐいぐい押す展開でなく、ストレートを速く見せるために変化球を使う、これはこれまでにない投球のかたちですね。み直したぞ25番のリリーフエース。
そういえば、狩野ってかっこいい。母校前橋工業は近いので、1年上の塾OB高校球児に対戦したことあるかときいたら、ないですけどすごい評判のやつでしたよと返事。あのボールとの接点が短いバッティングを私は今日、「力があって打球が飛ぶ和田」と命名したが、あのもみあげの容貌からしてただものではない。やつが里帰りして高崎HMVでCDかなかをみているところに出くわしたとしても、おそらくまさか阪神の99番とは思うまい。
と、いうわけで最後のバッター高橋由のピッチャーゴロでゲームセット。われらがタイガースは連敗を脱出した。
最後にNHKBSのディレクションも賞賛しておこう。映画のように見事なMLB、とくに悪名は高いがFOXグループのヤンキース戦の完璧なそれに比べ、日本野球界の野暮ったさには辟易としていたが、この日の甲子園はなかなか。「あっとひっとり」コールの中、この日HRを打った2人、左翼金本から遊撃鳥谷を1カットでとらえたのは、野球をよく知る絵づくりだったといえる。
そんなこともまた、山本和行が球児にいったように「これまでにない」。だから野球は、ニュースなんかじゃわからない。
よし、今日から連勝だぞ。
♪ろーこーおろーしにー さぁあっそっお、とー……

(Phは野球テレビ前の春生まれ暫定名「/2(スラッシュセグンド)」。BGMは昨日初聴のパティ・スミスの新作カバー集で、今はこれはラップで何というタイトルだったか不良横行学園もの映画の主題歌だった pastime paradise。野球観戦をアメリカでは national pastime という)
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伊勢正三LIVE2007東京―「一番うしろで見てました」

2007-05-08 16:24:34 | 音楽
連休明け、週明けですが、先週日記は後回しにして休みの最後のとびきりのプレゼントの話を。6日に行った伊勢正三さんのコンサートです。ブログでずっと書くと宣言してアナログのに所有のCDまで何枚も揃え、内容もほぼできている伊勢正三さんとの30年近くを記す大作は後回しにして、ここは数年ぶりで出かけた単独公演の話だけ。つまり、帰りの電車や寄ったもつ焼き屋で、Y君に話したことの採録です。

競馬好きでもあったらしい伊勢さんが、今も興味があるかは知らないが、OBのY君と三鷹~府中競馬~新宿を経て会場の品川プリンスステラボールにたどり着いたのは約20分前の静かな雨の中。彼が好みそうなおしゃれで新しいホールは“伊勢さんと歩いた青春”を過ごしたと思しきかつての若者が主流で、よく行く先鋭的な欧米ロックのコンサートと違った、穏やかな日常の雰囲気があふれています。ビールは競馬観戦までにして駅で買ったお茶を出して、携帯電話のスイッチを切る。そして少しすると星影の会場に、白いジャケットとギターの星が上がりました。
1曲目は『月が射す夜』。サウンド指向が最高潮に達していた風ラストアルバムの名曲が、4人の熟達のサポートで雨の今夜は見えない月の光のように会場を照らします。バックはキーボードとギター、パーカッション兼サックスというミニマムな編成でした。
クールな『月が射す夜』以降は、『海岸通』『あいつ』『置手紙』といったかぐや姫~風初期の歌が中心。一時はあまりやりたがらなかったこれらの曲も、最近では昔のままのイメージで歌っています。その歌い方は、まさに抱きしめるように。レコードやテレビ、ラジオしか知らなかった風時代には、こういう歌い方はなかったはずです。
それは伊勢さん自身のMCにも表れていました。昔は勝手でひどいやつだったけど、こんなにもたくさんのみなさんが忘れないで集まってくれる、歳をとると感謝の気持ちが自然に出てくるようになるんです、そしてそれは楽曲そのものにも反映されています。
元赤い鳥、ハイファイセットの山本潤子さんとのユニットで99年にリリースされ今は廃盤になっている『青い夏』は、中学時代の友人にきかせても、「これは20年前だ」とうなったほど。当時の「青い夏」の「ミカンの白い花」の香りに満ちていました。とはいえ当時はなかったCメロを持つこの曲は、その一節を渾身の伊勢正三論のタイトルにしようともくろむほど私にとっても重要。はじめてきくセルフカバーで歌った後に、そういうわけで今ではこういう曲を書けるようになりました、なんて嬉しくも切ないことをいってくれます。伊勢さんは確か93年頃、こう語っていました。「せつなさ」こそ僕の世界なんだ。そしてその「せつない」は、ここ10年くらいで意味を少し変えてしまっていて、今の若い人は「悲しい」や「はかない」を「せつない」といい、伊勢さんが大事にしていたやるせないけど引き寄せられる「せつない」は、時代の陰に隠れてしまったと私は思っています。
そして、昔を知るファンにはたまらないプレゼントとなった風のパートナー大久保一久さんの登場。映画化もあり今でももっとも期待される『22才の別れ』を、今は薬剤師だというクボやんのコーラスつきに用意してくれていて、オーディエンスはこの旧友の再会にこの夜一番の大きな拍手を送っていました。もう1曲の『アフタヌーン通り25』は、時々ホテルの紹介などでも使われる隠れた名曲です。
どうしても昔の曲を望んでしまうファンに申し訳なさそうに、これは渋いことをしようとしていた時代の歌です、こういうのもあったんですと新しめの引き出しを披露していく伊勢さん。最近はずっとアンコール前の定番になっているジャンク化する社会を撃つ、きっとかぐや姫なら『あの人の手紙』にあたるメッセージソング、これは私は年寄りの冷や水と尊敬を込めて呼ぶ『レミングの街』でいったんメンバーはステージを去り、アンコールに『ささやかなこの人生』『海風』。そしてもう一度『そんな暮らしの中で』ですばらしい『Moony Night』は過ぎました。

では、全体的な感想です。
昨年のかぐや姫再結成でも、変わりない南こうせつさんに対し、声が出なくなった伊勢さんに失望したという声はネット上などできかれました。実際にたとえば『22才の別れ』では、これは確か私の観察ではすでに90年代の後半から3カポGmから1カポFmに、つまり全音1つ落としていますし、とくに初期の曲では苦しい部分もあり、それがとくに前半部に多かったこともあって少しさびしい気もしました。しかし最近の曲では今の自分の声に合わせているためかそんなことはなく、しかもだんだん声は出るようになり、終盤には苦しさをほとんど感じなかったといえましょう。
それでも『星空』などを歌ってくれたことは、ファンにとってこれほど嬉しいことはなく、これは生できくのははじめての『お前だけが』なんて、自身「評判悪かったですね」という『古暦』の枯れたセルフカバーより、30年近くたっているはずなのにそれより若々しい、つまり素直に歌っていて驚きました。さすがに「夜がとても短過ぎてーっ」のフェルマータは苦しかったですけど。
そして、歌声以上に伊勢さんそのものといえるギター。これをきいて昔の方がよかったなんていう人は、まずいないでしょう。驚くことに今回はすべてフォークギター。サウンド指向時代の象徴だったBCリッチ、93年当時はよく弾いていたガットギターのアルペジオもなし。『涙憶』でさえフォークギターでした。そしてそのフレージングは、サスティンは、カッティングは、これも伊勢さんの象徴たるハーモニックスは、10年前に比べてもさらに磨きがかかって雄弁です。
たとえば、この天候で追加されたらしい『雨の物語』は、これも枯れの極致だった『古暦』版にはない、イルカさんのシングルに入っていた泣きのエレキギターをフォークギターで見事に再現していてびっくり。そして理解しました。確かに機材の発達もあるでしょうが、もう伊勢さんにエレキのやわらかい弦は要らないんだ、スチールのフォークさえあればすべてのフレーズが思いのままなんだ、これがミュージシャンの進化でなくて何だろう。余計なことをいえば、今も声の変わらない南こうせつさんは、関心もないでしょうがギターの技術も今も昔も変わりません。そういえば、大久保さん登場の時に伊勢さんは、昔はできなかったスリーフィンガーが今はできるようになったんだよと話していました。
ポール・マッカートニーはこの間とその前、2回みました。その時、クリス・ペプラーさんが、あの声をあの歳で出すにはいくら使ってるかわかりませんねといっていたように、歌手にとって筋肉である声を維持することは重要です。でも、それがすべてではない。かつて読んだ玉村豊男さんのエッセイであったように、新ジャガばかりありがたがるのは幼い、芽の出たジャガイモは煮込んだら新ジャガよりおいしく食べれるとあって、食の名人は違うと舌を巻きました。フォーク界で達人といわれることの多い伊勢さんに新ジャガの味わいを期待するのは、むしろ未熟なファンなのかも知れない、歌舞伎のファンを見習おう、そう思います。

そして、この夜のスペシャルがもう一つ。1階1番後ろの席の私の左となりに座った一人で来ていた、これも失礼ながら新ジャガとはいえない女性をみて、何が今の伊勢さんをかたづくったのかがよくわかったような気がします。
『君と歩いた青春』など人気の高い中期までの曲が始まると決まって下を向いてハンカチに手をやる、その姿はまさに30年前の名曲『あの唄はもう唄わないのですか』の「去年も一人で誰にも知れずに 一番後ろで見てました」のヒロイン。私も一度しか生できいたことがなく、この夜ももっともききかたった曲であるこの唄は、次の機会の楽しみにしましょう。その代わりこの夜は、ファンの間では『あの唄はもう唄わないのですか』の続編といわれる『Musician』をやってくれましたから。そういえば、『Musician』のサビのフレーズは、「それより君のポテトサラダ またすこしどこかちがうというのかい」でした。
「冬の朝 目覚めた時のあと五分の幸せを 誰もが知ってる」と伊勢さんが歌ってステージの月が去っていた後、せめて「いいコンサートでしたね」といいたかったけれど何となくやめました。なぜだろう、たとえば Mixi などで伊勢さんのファンダと知ればすぐメールを送るのに。この夜も、その後行ったもつ焼き屋でとなりのおっさんと900万馬券の話をしたのに。
それはひょっとしたら、「君の唇がさようならと動くことが こわくて下を向いてた」頃を、私自身も思い出していたからかも知れません。

(Phは会場の品川プリンスの雨上がり。BGMはもちろん伊勢さんで93年の復活作『海がここに来るまで』から、『Musician』収録のソロ第1弾『北斗七星』に)
コメント (7)
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「とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする」

2007-05-04 22:57:07 | 読書
なんだかだとあちこち出かけた連休も折り返しは夏のような暑さ。昼は原稿やら家の仕事やらで過ごし、晩は塾で中学生と乗法公式をやる。暑いからか眠そうなM君にどうしたときくと、昨夜は先輩が泊まりに来たというので何してたんだ、ゲームと『ガンツ』というのを借りてきてみました、何だその『ガンツ』って『ロボコン』のガンツ先生か、いやアニメなんですよと、しばしサイトと youtube を見ながらM君の解説をきいた。
http://www.gantz.net/

「田中星人」とか「加藤君」とか不思議なやつらが出てきて、そいつらは実は死んでいるのに殺し合うのだという。しかもへんてこな声で主人公が歌うラジオ体操の「あーたーらしーいあーさがきた」ってのが流れたり、ちょっと私などがみると笑ってしまう方が多いのだが、M君はおもしろいけどコワイですよ、これがつええんですよよと、何だか本気のようだ。むう、しかしこっちはこういうのをみておもしろがれるはずがないので、んー、おれはでもほかにみたい映画だの何だのいっぱいあるし、こういうの10分みるの耐えられなそうだからいいよ、といって日曜にみに行った、甥のキックボクシング会場で意外に勉強になった話とか、塾OBでM君も会ったことのあるやつが高校生の頃、夜道を自転車に乗っていて「おう、オマエ、ちょっとバトろうぜ~」と戦闘のお誘いを受けた話をしてげらげら笑い、M君にこれも私は全然知らない『デスノート』の話をきいたりして乗法公式に戻った。

両親が迎えにきてM君が帰った後、先鋭化する中学生文化について少し考える。ありていにいえば、情報の氾濫に伴う刺激性のインフレ化なのだろうが、とにかく価値観に幅がなさ過ぎる。
強度、過激、意外、皮肉。それに反して、あきれるるくらいシンプルな快感や、これも快感の一バリエーションとしての友情などといった価値が、その実、東浩紀氏がいう「大きな物語」を書いたまま、ディテールだけが語られている。
そのつまらなさをわかってもらうのには、それより高度な快感をもってしかできないと中高生と付き合ってきてよく思うのだが、「大きな物語」を欠いているなんていっても通じるわけはなく、ひとまず戦前のターザンシリーズとか『巨人の星』、もうちょっと後だとひとまずニューシネマあたりをすすめてもみるが、通じる場合とそうでない場合があって十分な力は感じられない。

そこで、原稿に戻る前に、手近にあった萩原朔太郎を手に取る。

大正の世に斬新な感覚から絞り出した作品を放った朔太郎の作品は、今読んでもまったくもってヘンテコで素晴らしく、そして誰にも真似できない。たとえば、この季節にぴったりのタイトルと、あっけにとられるみずみずしさを持つこの一編。

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陽春

萩原朔太郎

ああ、春は遠くからけぶつて来る、
ぽつくりふくらんだ柳の芽のしたに、
やさしいくちびるをさしよせ、
をとめのくちづけを吸ひこみたさに、
春は遠くからごむ輪のくるまにのつて来る。
ぼんやりした景色のなかで、
白いくるまやさんの足はいそげども、
ゆくゆく車輪がさかさにまわり、
しだいに梶棒が地面をはなれ出し、
おまけにお客さまの腰がへんにふらふらとして、
これではとてもあぶなさうなと、
とんでもない時に春がまつしろの欠伸をする。
=======================

春に浮かれるばかりではいけない、こういう春があることを忘れてはいけない、そう思わせるこの言葉はとてつもなく豊かで“とんでもない”

※ありがたいことに「青空文庫」にあったのでそのままコピーできました。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000067/files/859_21656.html

(Phはやけに荒々しく写った自宅の今日の庭の熱い「欠伸」。BGMはJ-WAVE「洋楽キング」。多分、渋谷陽一にぶつけているのだろう好プログラムで近田春夫登場が嬉しい。今日はなぜかジャミロクワイの特集。さっきの「金持ちでしょう。家行ったら羊がいっぱいいた」ってのは笑った)
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「ちきゅうが いまもまるいままなのは」

2007-05-02 23:36:56 | 週間日記
というわけで、水曜に延びた先週日記です。

23日(月)晩、同級生M君宅へ。この日は『新・荒野の用心棒』観
24日(火)昼、スクランブル態勢で、20数年ぶりにぽてとやでみそぽてととちゃんぽん。感動~OB・Y君が貸すことになったOG・JさんのPC設定作業で初めてB社のサポートと電話通じ、丁寧な対応もいまくいかず、塾で私が借りて使用しているF君のをJさんに、Y君のを私にという三角トレードで暫定解決。その後、夜に順延の電話取材
25日(水)昼は原稿~何とか間に合い~出張授業~籠原・山岡家でこの日は塩ラーメン
26日(木)昼はいろいろ仕事。写真届けのついでに同級生M君宅で、この日は最初の『ゴジラ』観
27日(金)高崎行き。シネマテークたかさきで『麦の穂をゆらす風』~文京堂~一二三食堂・ソースカツ丼。詳しくは前回記事に
28日(土)競馬しつつだらだら過ごし、ひとまず塾に出動したがなかなか仕事進まず途中で寝てしまう
29日(日)朝から出かけ、まず塾前で市内花フェスタに繰り出すたくさんの人々に驚。高崎線で上京し、姉の次男のキックボクシングをみにこれは大森。2試合予定最初のには間に合わず2時間待つも、2試合目なぜか対戦相手どこかに消えてキャンセルで何だ。しかし客席含め、知らない世界を体験。勉強になりました~大森・壱六家でラーメン~仕事関係H君結婚式で渋谷へ。何のかんのと楽しく有意義な時間~編集者2人とキリンシティでいろいろ話す~帰深。帰れそうだったが、力尽きて塾で朝まで寝る

サッカーは愛しのアーセナル、ニューカッスル戦半分とマンチェスターC戦。ボルトン戦はついにみることなく終わってしまった。それといつの間にかやってるCLでミラン:マンUかな。
暑くなったり寒くなったりの気候と同じく、慌しくももりだくさんな日々。何だか余裕がないなと思った時には、詩のページを開く。茨城のり子におしえてもらった工藤直子が最近の気に入り。ちょっと長いけど、キーを打つのも嬉しい言葉の束一編を前半すべて。

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すりすり(ねこでんせつ) 工藤直子

ちきゅうが「まんまる」にあきて せんべいの
ようにひろがった みんなは こりゃふべん
こりゃいかんと おどしたりすかしたり つ
ねったりたたいたりしたが ちきゅうは せ
んべいのままだ だが ねこが「ごろにゃん」
と ちきゅうにおでこを すりつけてみたら
ぺらんぺらんのちきゅうは くすぐったくて
うひょひょひょひょと まんまるにもどった
ちきゅうが いまもまるいままなのは ねこ
が ときどき「ごろにゃん」をするからである
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こういうちきゅうで いてほしい このごがつも

(PhはPC上指定席で、手前・秋生まれの暫定名はいしろは(http://blog.goo.ne.jp/quarante_ans/e/c571473ec2642c18dc10a6d10b6c72d2 )の一番左
奥・この春生まれの暫定名スラッシュ・セグンド。BGMは今日はじめてきいたダミアン・ライス "9" はなかなか~NHKライブビートPe'Z)

【カウンター07】
ラーメン2/53 他外食2/21 外酒3/29  海外サッカー2.5/30
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「狐と狸、と聞くと何となく誰でも機嫌がいい」

2007-05-01 12:18:27 | 身のまわり
何と今度の携帯、写真サイズが変えられることに気づきまず実験。

==約18時=================
先週日記を書いて、記入忘れの土曜何食ってたかなと思いつつ、連日の同級生M君の誘いの時間。よく考えると、別に誰に頼まれてるわけでもないので明日にします。
大きくなった写真はこのまま。こやつ
http://blog.goo.ne.jp/quarante_ans/e/c571473ec2642c18dc10a6d10b6c72d2
一番右の暫定名「チブル」。
マニュアルにはできるだけ手を触れないタイプで、この間、ケン・ローチみに行くとき、電源切るのがわからず初めてページ開き。今回はカメラ起動時に「メニュー」があるので押してみたら「サイズ」があって、おお。モードを「ファイン」にすれば、もっとクリアでしょうが、何度か手ぶれするくらいのこのモードもまた一興。
goo カテゴリは「身のまわり」か。タイトルはいざという時の幸田文。『動物のぞき』~「狐と狸」から、あっけにとられるファーストフレーズ。

(BGMは低血圧女番長と呼ばれるキャット・パワー the greatest)
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