小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

しょとろの名月~"Memories of You"

2007-11-28 13:30:41 | 週間日記
月日はもう釣瓶落しの11月もうっかりしてたらもう終盤。ひとまず月初めの記録は、もう確かでないのはしかたないですが進まねば。

●10月
29日(月)朝、成増駅前立ち食いそばで天ぷらそば
30日(火)朝から『エディット・ピアフ 愛の賛歌』~ラーメン+半チャーハンは駅近くブロンソン~キャネット買って駅ビルにOG・こんなで一 は発見
31日(水)昼、急遽の撮影~とんかつ優~さんま~晩は出張授業
●11月
1日(木)朝から原稿で、午後から映画2本立て伊勢崎MOVIX『題名のない子守唄』、シネマテークたさかき『ショートバス』~高崎・だるま大使
2日(金)晩は授業
3日(土)昼、撮影~晩は同級生Mト君一家と上柴・東華楼
4日(日)家で原稿+競馬

この週は映画3本もみたのでした。といってそれはもう1月も前のことで、前回記事には、Mixiの他、身近な人にも多くの心配いただいたので明らかにしなければなりません。10月23日の二つの「この一年でももっとも深くうなだれたこと」は以下の二点です。

1)OB・I君の結婚式で撮った写真が、ストロボ接点不良で約280枚中90枚しか残らなかった。
 これについては、豪州から帰ってきた夫妻に謝って了解を得ました。多くのカットは他の誰かのカメラにもあるし問題はないのですが、いくつか自分のカメラでしか撮っていない絵があること、付き合いの長いI君はともかく、笑顔をつくってくれた新妻のYさんに申し訳なくうなだれました。
 外部ストロボがおかしいならビルドインで撮るという手もあったはずですが、なぜだか気づかず。やはり自分のカメラで撮らねばならぬと、自己史上初の新品カメラを購入。23日のOB・Y君の結婚式で、夫妻の写真も撮りました。
 それにしても写らなかった写真のための笑顔は、いったいどこに行ったのでしょうか。申し訳ない、I君、Yさん。すばらしい新郎新婦は、いいですよと笑うだけ。

2)春生まれのねこセグンドが死んでしまった。
 忙しく動き回って帰ってきた朝。離れ玄関前で動かなくなっていたのです。
 前の書き込みをみるとセグンドは、9月の初めに脚をけがしました。理由はわかりませんが、ねこがけがするのはめずらしくないので様子をみると、引きずるだけで元気。残暑の中もぽんぽん動いて、いつも、でかくなったなあとなでていたのです。
 ですが内臓も傷めたようでよく下痢状態に。これはやっぱり病院に行かねばと思っていたのですが忙しい日々で行かずじまいでいたら、この日の玄関前で横たわっていたのです。
 脚はもうよくなっていて跳び回っていましたし、下痢しているだけでほかはまったく心配なさそうでした。原因は胃腸ではなく、これまでにもオスばかりが突然死んでしまったようにFUSか何かかも知れません。いずれにしてもセグンドはただ玄関前に歩いてくることしかできず、そこで力尽きたようです。
 玄関前にはいつもキャネットがありますからそれを食べに来たのかも知れないし、頼りにならない飼い主に会いに来たのかも知れない。だけど、やつはそこで息が果てていました。
 外が好きで、まだ早いぞと何回家に入れても出てしまうやつは、記録的な暑さの夏の庭をタッタタッタと駆けていました。年長のねこたちににゅるにゅるとすり合わせ。そして私が行くと、どっかから出てきて下から見上げるその瞳は、燃える空気を空中でとどまらせる、静かな温度をいつも持っていました。

二つの出来事に共通するのは、「どうにかすればどうにかできたかも知れない」という悔恨です。私がこれまでもっとも多くのものを受け取った本の中の一冊である岸田秀『ものぐさ精神分析』によれば、「空間の起源は屈辱であり、時間の起源は悔恨」。そうだ、セグンドの場合にはその時その場所にいられなかった空間もある。でも、それはどうしようもないことで、前回のタイトルでいえば、「知らない方がいいこと」なんて一つだってないのです。
もう動かないセグンドを枯れたコスモスの端っこに埋めた時に撮ったのが、前回「コスモス過ぎ」の写真で、その時、畑で迎えてくれたのがセグンドの祖母であるティーでした。

………
そんなこんなで忙しい日々は続き、I君夫妻も交えて楽しい時間を過ごした23日も過ぎた日曜。岩田康誠アドマイヤムーンの見事なラストランをテレビでみた後、今年最初に、この地方の郷土料理、煮ぼうと製作を決意。麺はこれ以外にない高柳製麺を近所産直で買い、サトイモがなかったので街に出る。
真っ黒な夜空で気持ちよさそうに浮かぶ月を、帰ったら望遠+ストロボ植物で撮る作戦を思いつき、混雑の開店したてベルクでいろいろ購入した。
「中秋の名月」というけど、なぜか「中トロの名月」となり、今は初冬だから「しょとろの名月」かなどと考えながらJ-WAVEにはなぜか南美布が出てたかな。
で、調理開始。メンバーは、今回のテーマである、山梨ほうとうにはかぼちゃがよく使われるので、同じ甘いサツモイモと芽が出始めたジャガイモの自家畑出身者2名に、ベルク出身サトイモ、父親作、紫の何とかダイコンはスが出始めたので70円産直を補強、ほかに白菜、ぶなしめじ、豚肉をごま油で炒めて後は煮るだけ。おっとインゲンがあったので補強。麺を入れる前に前の畑にねぎを採りに行く。
ついでに月もカメラで採ろうと、ねぎの近く菊といっしょ撮影。構図をつくっていると、闇からティーが出てきて肩に乗ってじゃまをする。おお、やめてくれ、しょうがねえなとひざに乗せて、得意のファインダーみない撮影。ストロボはお日様よりまぶしいかティー。菊ももっと盛りの時にストロボで撮りたかった。でも内臓ストロボじゃ、まだまだだな。望遠は後回しにして、同時購入土佐鶴本格辛口といっしょに煮ぼうと食。うまい。望遠撮影は後日にする判断もなしに眠りに落ちる。

………
数時間後、目覚めて外に行くと、寝ているティーはまだ来ない。セグンドの背中のように真っ黒で小さな月を浮かべていたあの空はその向こう側に、こんな模様を隠してました。

============
Everything
Seems to bring
Memories of you

How I wish I could forget
Those happy yesteryears
They have left a rosary of tears
Your face beams
In my dreams
In spite of all I do

Everything
Seems to bring
Memories of you

~(Everything seems to bring) Memories Of You (Blake, Razafinkeriefo)
============

(BGMはロバート・ワイアット "compilation"。上に歌詞があるラグタイムのスタンダードという "Memories of You" は、26歳くらいにベスト5曲に入れてた)

【カウンターは後日補修】

※多くの写真がアップ可能な Mixi には画像豊富です。「カロンタンのエサ係」で検索できます
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世界は「知らなくていいこと」だらけ。でも、「知らない方がいいこと」なんて一つだってない

2007-11-17 10:22:29 | 週間日記
なんともう3週間前日記になりました。

22日(月)取材で飯田橋、えぞ松でラーメン+餃子~銀座ツェッペリン~帰りは上野で降り、肉の大山でコロッケ、串焼き
23日(火)晩、同級生Mト君宅に。OB・Y君も来た
24日(水)晩は出張授業~おおぎやで味噌ラーメン
25日(木)朝からずっと仕事で、家で3回食べたのは、最近開発を進めるスペインオムレツホットサンド~信州ほしの・そば~群馬星野製麺・味噌ラーメン~買い物に西友に出かけ、帰りたぬきをはねそうになるがなんとかセーフ~WOWOWでやってた秋吉久美子『赤ちょうちん』みながら原稿
26日(金)晩は授業
27日(土)昼は撮影
28日(日)昼は撮影~仕事の飲み会で新橋へ~OB・I川君宅に。疲れてすぐ寝る

まだまだ忙しい日々は続き、余裕のない暮らしが続いている。何をしていたか、何を食べたか、すでにわからなくなったことも少なくない。だけどそういうことは、後でも「付け足せる」。

そんなすでに3週前のこの週は、この一年でももっとも深くうなだれたことが二つあった。一つは詫びると問題ないといってもらえ、もう一つは詫びることさえできないからあっちもいいよといえない。
わかったのは、「取り返せること」と「取り返せないこと」があること。確認したのは、今まで四四年生きてきてわかった、信じられる、そう多くはない結論の一つ。

世界は「知らなくていいこと」だらけ。
でも、「知らない方がいいこと」なんて一つだってない

詫びてばかりでも生きていかなくてはならず、そんなこんなで一つ買い物をすることになってもうすぐ届きます。

ごめんな、きっと忘れない。

(BGMは accuradio celtic)
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じょうしゅうなきせき、"Heroes"、アイル・リメンバー

2007-11-07 18:38:19 | 週間日記
遅れる一方の週間日記更新で、いったいいつの話だいという感じですが、こうなるともう時間軸もめちゃめちゃで、ではとその効果を狙ってはみるのですが。

15日(月)朝からずっと仕事~夕、天神町・昇竜でタンメン
16日(火)前夜はやはりなし崩し寝だったため、午後さんま28号
17日(水)夕時、市内に新たにできた丸亀製麺で釜揚げうどん~中3M来君とテスト勉強で、俳優OB・K部君もビデオ+本返却&貸出。今回はコメディ多く貸し、『アラスカ珍道中』『夜ごとの美女』などモノクロの名作も
18日(木)昼にシャワーでさんま29号+サッカー、ドイツ:チェコ~晩は中3M来君とテスト勉強~送って行って柿をもらう
19日(金)週末、原稿の時間ないためがんばる
20日(土)朝から撮影~本庄・大勝軒はスープ売り切れでつけ麺~帰って仕事しようと思ったがだめで寝る
21日(日)OB・I田君の結婚式で朝から軽井沢。一生最高のショットである、99年撮影I田君の勇姿を引き伸ばして贈る~帰ってOBどもと川本・さくら亭で2次会。いい一日だった

と、これはもう20日も前のことですが、これも途中まで書いて更新できないままだったすでに旧聞に属する11日1日の話を。

仕事に追われつつ、もう今週までと午後でいったん休み、上州映画はしごツアーを敢行。まずは伊勢崎MOVIXでトルナトーレ新作『題名のない子守唄』には、途中ガソリンなくなりそうで給油のため7分ほど遅れて入場。

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最初は遅れて入ったからわからないのかなと思ったが、すぐにこれは最初からみてもわからない話なのだと理解。プロット自体がミステリーとして提示される作品は、欧州の国家間格差、犯罪組織、母親の愛情など多くの問題を絡めながら展開します。

個人的には、あまりイタリアらしくない作家だと思っているトルナトーレ。それはこの国の作家らしい気ままさがなく、オーソドックスな、ハリウッドの映画職人的な器用さが特徴だからと思うからで、『海の上のピアニスト』などはまったくのアメリカ映画でしたが、それはいわば「グローバルで現代的なイタリアの映画作家」ということかも知れません。その点でいえば本作は、より完成に近づいたと思わせるもの。ミステリーとして、愛憎劇として、社会派作として完璧なのです。

しかし、これも個人的な印象をいえば、こういった意味でのグローバルな映画づくりにはやや食傷気味。プロットはひねりにひねったようで意外にありふれていて、全体の印象を曖昧にしかしない印象でした。
同じような若手グローバル職人的な映画人ではスティーヴン・ダルドリーなどを思い出しますが、やはり野心作だった『めぐりあう時間たち』がオーソドックスな中にも驚きの連続だったのに較べて、そういうものは残念ながら見つからず。けれどもそれは監督自身の問題なのではなく、“グローバルな映画”全体の問題なのでしょう。

職人的な映画という観点では、演技陣、キャスティング、演出、編集などいずれも高水準なのはいうまでもありません。
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観賞後高崎へ。
日本シリーズ第5戦のあったこの日は、ダルビッシュが投げるから日本ハムだろう、ニュースで十分と思っていたが、一応ラジオでも。1-0で中日リードだが、そのうち逆転するだろう、投手戦はラジオ向きでないなとJ-WAVEやらMP3の音源などきいて、こりゃ遠回りなのだろうなと思いながら50号を前橋方面に。時間余裕があるので、未味の群馬のとんこつの雄、だるま大使を食べるつもりだった。
といっても正確な場所はわからず、どっかで地図を探せばいいだろうと思っていたので17号に入ってセブンイレブンへ。しかし、こうした店によくある群馬ガイドのような雑誌が見つからず、80円の昭和30年代復刻雪印ラクトアイスを買って店を出、そうだ、こんな時こそとめったに使わない携帯Yahooにつなぎ、問屋町そばに支店があると知って向かう。その途中でTBSをつけて、山井7回までパーフェクトを知る。

なんだ、すごいぞ。でも、山井ってどういうやつだっけ。興奮しながら問屋町駅前に来るが、だるま大使見つからず。確認すると8時までらしいので終わってしまったか。まあいいや。どっか電気屋で奇跡の瞬間でも見ようと考えてうろうろし、顔が思い出せない山井は日ハム打線をばたばたとなぎ倒していく。ゲストの大魔神がいう。2-1ならまだいいんですが、1-0のマウンドに登るのはいやですね。本当に正直な男だ。
だるま大使も電気屋も見つからないまま8回裏が終わり、TBSアナ氏の「落合監督が出てきましたー」の絶叫はCMにかき消されていった。

9回表の岩瀬の投球は、かつてなく、これまでもないほどの緊張感がラジオを通しても伝わってきた。こんな奇跡の時間を、話題の変態映画をみに来た高崎の町をうろつきながら味わうなんて、何と不思議なことだろう。
結果、小さな、そして迫力のない守護神は日ハム打線をぴしゃりと抑え、落合監督、MVPノリのインタビューを聞いたのは、シネマテークたかさき前にたどり着いた時だった。なお、人間性は知らないが、角度を重視しパワーを併せ持つ中村紀洋のバッティングは現在日本最高の存在であり、落合打法の最高の継承者だと私は思っている。

そして9時過ぎ、工事中のシネマテークたかさきで『ショートバス』。

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大胆というか、挑発的な性描写や、登場人物たちの「自己」に対する過剰な思い入れと周囲への反応にはさすがに辟易としましたが、映画としては、意外なほど“まとも”でした。

テーマは「愛」や「自分探し」といった定番中の定番だし、めちゃくちゃなようでカットや脚本は計算されつくしたものだったように思えます。そういえば監督の前作『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』も、主人公のとっぴさ意外はテーマも映画のつくりも、実にまともなミュージカルだったなと改めて思いました。

ざらざらとした、おそらく出演者たちの演奏による音楽ももちろんいい。けれど、映像なしでサントラだけきいたら大してよくないんだろうなと思わせるところが、この映画の映画としての完成度の高さなのでしょう。

エンドロールで、all score by Yo La Tengo と出てきて納得。彼らの音楽こそ、一見実にルーズで実は緻密という本作に共通する感触を持っていると思います。
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終映は11時前。問屋町支店は終わっているが、高崎八幡という駅近くにある本店は12時までとある。よし行ってみようと、途中のデイリーストアで地図を立ち読みして交差点名まで頭に入れ、あったあったこういう時はこれが最高だとホームランバーを買って食べながら、高崎八幡という駅に向かい17号国道を北上した。
しかし、「橋北」という交差点がない。いい加減にもうこの辺だろうと感覚的には思うところで安中方面に曲がり、Yahoo地図によれば出てくるはずのセーブオンを探すが、これがまた出てこない。
このあたりで、地図など車に積まずどこに行くのもコンビニで立ち読みという、これまでの自分のスタイルに疑問を感じ始めた。カーナビがあればかんたんなのだろうが、こんな機会は年にあって2回くらいだし、あんなしゃべる機械を車に搭載するなんて無粋な真似ができるか、だいたい9万円で買ったこのレガシーオブゼルダより高いんじゃないか、などと思いつつ、だが、地図もないというのは無謀なドライバーではないのか。そういえば、最近では100円ダイソーでもあったような気が。この辺でダイソーがあればいいが、何といっても今は夜11時半なのでそうはいくまい。
結局、セーブオンはなく、もう一度Yahoo携帯を確認。すると、交差点名が違うのでスルーした「環状線」を曲がるべきだったと気づく。閉店まで30分。まだ間に合う。今度は目印は吉野家、あった、セーブオン、あった、山井よ、あれがだるま大使の光だ!

……とんこつは思っていたよりずっと完成度の高いもので、100円というのでうっかりめったに食べない替え玉も食べてしまった。しまった、これは余計だった。12時過ぎ、17号を埼玉に向かうと、それまで超絶テク、トマティート&ミシェル・カミーロの Spain を鳴らしていた iriver が、デヴィッド・ボウイの Heroes を奏で始めた。
http://jp.youtube.com/watch?v=ocou2IKtG6Q
ブラインアン・イーノ時代の、いや、彼の全キャリアでも指折りのこの名曲がかかると、コーラスも含めてつい歌ってしまう。

We can be Heroes……そうだ、山井、よくやった
Just for one day……うん、だるま大使も見つかったしな
Though nothing……ちょっと食べ過ぎたし、にんにくも入れ過ぎた
(アイル・リメンバー)……ウイキャンビ・ヒイローズ!
(アイル・リメンバー)……ウイキャンビ・ヒイローズ!

車が高崎を通る間にヒーローズを3回きき、埼玉に入った時に流れてきたのはアストル・ピアツォラのクールなタンゴだった。

じょうしゅうなきせき、"Heroes"、アイル・リメンバー

【カウンター07】
ラーメン2/105 他外食1/42 外酒1/80 さんま2/29
コメント (2)
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