シャッター速度1/15、北北西、10分毎の最大瞬間風速17.9m/sだとするとこの間、空気は1.19m動いた。なのに青い空は動かない 02/08 14:52
Mixiで噂の「最近は更新がありません」を初めてみました。長くなって書きかけが続き、水曜にもつれこんだ先週日記です。
アーカイブは第2期連載も8/11回。今回の付録に関係した内容になりました。1998年当時の若者の『パンク』です。
http://runjuku.yu-yake.com/simpleVC_20090211190421.html
●2月
2日(月)起きてスーパーボウル。終盤の二転三転にあっけにとられる~急遽入った調査仕事で朝方まで
3日(火)晩は塾~同級生M君に誘われ奥方と雷文に~このあたりは2月4日分に~明け方、長山靖生『いっしょに暮らす。』読了
4日(水)大泉の、同じ学校ではなかったが高校から知ってるK君宅に。羆・龍舞店で味噌ラーメン~塾は中3に面接の話などきく
5日(木)晩は同級生M君宅で、くさや、おでんをごちそうになる
6日(金)朝少し仕事~風呂に入ったついでにアーセナル:ウェストハムの続きは苦戦続く~余裕あったので熊谷マイカルに『チェ 39歳 別れの手紙』。むう、第2部もこれだけストイックとは~大麻生・四華郷で坦々麺~塾では高1M君に高校生に、印刷工場の職業インターンシップや、高校生に人気のファイル共有サービス「トレントJP」などの話をきく~その後少し作業~入浴後、結果知っちゃってたから前半だけで止まってたクラシコの後半を観。意外にもすごくおもしろかった
7日(土)競馬は午前にPO馬ウォーエンブレム新馬勝ちを電話ラジオで。これで今年度はまだ2頭2勝目、さあ、これから逆転だ~夕、同級生M君の企画で地元一回り若い2名とワイン・マーケット・カゴハラへ。途中、医師組2名も登場し、思わぬ盛り上がり
8日(日)お昼に満帆・太田店*でつけめん~ついでに酒のえばらでティーチャーズ998円~ベルクで買い物~競馬散々~大相撲トーナメントみながらおでん作成~なんとなくNHK-BSでやってた「史上最強の男」を姉の次男と観。前にもみたが笑ってしまうほどシンプルでいい~自宅映画、成瀬巳喜男『あらくれ』み始めるが途中で寝て翌朝観了
【カウンター09】
ラーメン3/18(*1/9) 外飲み2/11 アウェイ飲み1/3 読了書1/2 劇場映画1/6 自宅映画&長編ドラマ1/4 自宅サッカー1.5/6.5 購入ウィスキー1/8
というわけで二月もあっという間に10日経ちましたが、昨日、日米、というかおもにアメリカ文化について考えたので、すでにシリーズ化の様相を呈してきた「日本人とはどういう人々か」の一環として、今日はそれを書いてみます。
朝起きて、まず前夜途中で寝てしまった成瀬巳喜男『あらくれ』を最後までみる。
◆高峰秀子の<デ・ニーロの『キング・オブ・コメディ』>
ヒロインが運命の命じるままに各地を転々とするプロットは、当時の日本映画としてもめずらしくはない。趣はだいぶ異なるが川島雄三が若尾文子の奔放さを存分に引き出した『女は二度生まれる』などとともに、1950年代~60年代の「女性の時代」を考える上でも興味深いといえる。だが、何よりも本作は女優・高峰秀子が、体当たり、アクションありの「あらくれ」演技に挑んだということで記憶されるべきだ。
木下恵介の名作『二十四の瞳』や『喜びも悲しみも幾歳月』の印象が強い高峰秀子は、思えば意外なほど役柄の守備範囲が広い。思いつくだけでも、はすっぱな『浮雲』、大石先生的な貞淑さが乱れる『乱れる』といった成瀬作、やはり木下との『永遠の人』での元・恋人を想い続ける強い妻、増村保造『華岡青洲の妻』での嫁役・若尾文子とのなりふりかまわぬせめぎ合いなどの「強い女性」像はいいにしても、見事に主演田中絹代を立てた進歩的女学生だった成瀬『流れる』、これはもう「おきゃん」とでもいうほかないコメディエンヌぶりを発揮した小津安二郎『宗方姉妹』などみせられると、その演技のもののけぶりにうなるほかない。
と、ここで思い出すのは、ハリウッドの現役演技の怪物、ロバート・デ・ニーロだ。多くの傑作があるマーティン・スコセッシとのコンビに『キング・オブ・コメディ』という怪作があり、これは『タクシードライバー』を期待するおもにデ・ニーロ初心者の度肝を抜くが、私はこの作品について、いや、これがあるからデ・ニーロのキャリアは一層凄みを増すのではないか、といつもいっている。そう、高峰秀子にとって『あらくれ』は<デ・ニーロの『キング・オブ・コメディ』>ではないか。
それは成瀬演出にとっても同様。NHKもタイトル写真に使っていたホースのシーンは明らかに得意でないこと、いってみれば攻撃主体のサッカークラブが退場者ばかりになって全員自陣で守っているような不確かなおもしろさがある。
男優陣も多彩だが、ひどい男・上原謙、だめな男・森雅之、どうしょうもない男・加東大介のおもな三人で、一番よかったのが洋服屋の加東大介。『陸軍中野学校』のなんだかわからない教官と並んで好きな役だ。
なお余談だが、ジョン・カビラのルックスは『キング・オブ・コメディ』のデ・ニーロを意識したものではないかと以前から思っている。
(NHK-BSで録画)
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と、日本映画の佳作に酔いしれたところでお午が近づきトーストでいいや、おっ、ずいぶん前に買ったキウイが発見されたのでこれをサンドウィッチにしてみようと製作、そうだ、今日はグラミー賞だったとテレビをつける。
おお、ポール・マッカートニー、I saw her standing there か;これは夜にみ直してフー・ファイターズのやつのドラミングにしびれた+ついでにいうと前日かの特集でみたカーリー・サイモンのカバーも、このバンドらしい堅実さがいいような、つまらないようなだった、スティービー・ワンダーの superstition みたいなハードなファンクでも、アメリカの若いやつはいっしょにやっちゃうんだなあ、最後のロバート・プラントには、おお、ここに来てこんなすごいことになるのか;夜みた時、「40年ぶりのLAは…」などといってて驚いた:などと感心して、なんか眠くなったので昼寝に入り、気づいたら夜。暇だったので時間を調べ、『ヤング@ハート』をみに利根川を越え、スマーク伊勢崎に映画にくり出した。
◆"expand my horizon"
予告編やサイトをみれば、本作の主人公たちがいかにすごいかはわかる。ここでもいつものように、「物語」でなく「映画」のつくりから語りたい。
まず、編集、構成のすばらしさを称えたい。そしてそれはこの稀な音楽集団の仕掛け人ボブ氏の、卓抜した選曲やアレンジとまったくの相似形といえる。
お年寄りの歌うロック、というとオールドロックを思うかも知れないが、どっこいそうではない。オープニングのクラッシュ SHOULD I STAY OR SHOULD I GO、キーとなるソニック・ユース SCHIZOPHRENIA などバンク以降の曲まで、原曲のきわどさを保ちつつ、シャウト、コーラスなど年季を活かしたきどころがロックファンにはこたえられないが、メインライブステージの SHOULD I STAY OR SHOULD I GO からカットバックし、"難曲" SCHIZOPHRENIA が仕上がっていく過程はまさにドキュメントの醍醐味だ。
ドキュメントらしい手持ちカメラに、なぜかインタビューなどはきっちりつくりこまれた絵になっていたりする。要所で見せるハイファイ映像も、メリハリがついて効果満点だ。
高齢者の音楽ドキュメントといえば、ダニエル・シュミットがミラノにある音楽家のための養老院を描いた『トスカの接吻』があるが、シュミット作品が老音楽家たちの怪物的超人性を驚きのこもったカメラで丹念に追った「芸術作」だったのに比べると、こちらは実にアメリカらしいエンターテインメント・ドキュメントだ。おっと、ヴェンダースのこれも傑作『ブエナ・ソシアル・クラブ』もあった。やはりこちらも技術的なギミックが多いだけで、『トスカの接吻』の流れにあるといえる。
といっても、ドキュメントとして一級品であることに変わりない。ブルース・スプリングスティーン DANCING IN THE DARK でスタートした「もっとも難しい観客」という刑務所のライブ、もはやこの曲ですら知らないような悪童たちが最後には「あなたたちのことは忘れない」となるシーン、ハイライトのコンサート会場の、ずっとローアングルからの観客席は名番組「バーンスタインの Young People's Concert」を思い出させた。悲しいバスのシーン。仲間たちの顔は見せず、音声だけの扱いはハリウッドの美しき伝統を感じさせてよかった。
それにしても、ほんとにこういう人たちがいるんかよ、と素直に驚いたのは確かです。音楽以外もたとえば、Still Sexy Beast の人形、"超人"ジョー氏ファッションの赤の使い方に、さすがアメリカのおしゃれなお年寄りは違うとうならされ、誰だったかなぜロックなのかの問いに応えていった、expand my horizon の言葉などに心うたれたのはいうまでもありません。
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というわけで、映画が終わると同じモールで日曜のおでん補充のダイコンと野菜天など買ってラーメンを食べて家に帰り、そうだ、2月から決勝トーナメントだと、このタイミングで UEFA.COM の Annual Pass 29.99ユーロの手続。「1年」というのは申込日からとわかり、ならもっと早くてもよかったかなとユーロの相場を確認し、得だったのかなあ。明細をみると3,606円引かれてました。
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と、火曜にここまでしか書けず、放っていったん仕事に入り深夜まで。
入浴後、強化おでんなど食べて、前日ポールマッカートニーまでで寝たグラミー賞を最後までみたら、あまりにおもしろかったので当初の予定を変更してそのことを書きます。ついでなんで、さっき少し書いたアーティストについても補足しましょう。
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パフォーマンスのトップは、すでに忘れていましたがU2でした。2年前の来日公演も涙ものだった、同世代のスターです。
ただ、こういう場面で出てくるのはこちらももう慣れっこ。これはボノ自身の言葉を借りれば、「私たちの活動について批判的な人もいるが」というまさにそういった大風呂敷活動の一環でしょう。曲はこの時期に合わせてきたかと思わせる Get On Your Boots。あちこちで耳にしますが、前作 Vertigo がストーンズなら Brown Sugar にあたるような転換期の快作だっただけに、二匹目のドジョウ狙いな感じです。
プレゼンターで出てきて、ああ、やっぱりスターなんだなあと思ったのがホイットニー・ヒューストン。「まさかホイットニーから」とグラミーを受け取ったのは確かジェニファー・ハドソンで、『ドリームガールズ』しか知りませんでしたがボリュームいっぱいの歌声は、なんかこう、今もまだ可能なアメリカンドリームをみたようでよかったです。
ええっと、スティービー・ワンダーといっしょにやっていたのはジョナス・ブラザーズというかっこいい若者でした。これは前日か、WOWOWの特集で誰か芸人だったかがいっていた「あんな若いのが、スティービー! なんて呼び捨てにして、わてらにとってみれば○○;誰だか忘れたけど大物芸人:に、おい、○○っていうようなもんでしょ」の通り。これは数年前、スーパーボウルでスティーヴン・タイラーと肩を組んでいたブリットニー・スピアーズだったかな、とか、この間みた『シャイン・ア・ライト』でミック・ジャガーと共演したクリスティーナ・アギレラなどもう慣れっこですが、やはりわれら日本人には驚きです。
これはよく知りませんでしたがボ・ディドリートのリビュートのベテラン、若手二人ずつのギターカルテットも同様。バディ・ガイ、B・B・キングといったすごい人たちといっしょにジョン・メイヤー、キース・アーバンの若手もいきいきとプレイしていました。
一方、これはともに若いマイリー・サイラスとテイラー・スウィフト。まわりにギターやベースがいるステージは、なんとなくアルフィーを従えた研ナオコ『窓ガラス』を思い出しましたが、歌はあまずっぱい青春ソング。それでいて技術がしっかりしているところが米国音楽産業のすごさです。
黒人音楽やルーツ音楽はうといのでよくわかりませんが、フォー・トップス・トリビュート・ライブというのは実におしゃれなものでした。
ポール・マッカートニーと会えて感激していたカントリーの女王は、日本でいえば若手女性演歌歌手が大滝詠一に会えて感激というところでしょうか。何しろ歴史が違いますので、こういうたとえは難しいところです。
そのポール・マッカートニーとドラムで共演のフー・ファイターズ、名前は今調べたデイヴ・グロール。すでにしびれたと書きましたが、職人的なうまみと同時に、いつもロックに大事な何かがかけている感じもします。確か元ニルヴァーナだったと記憶していますが、ハードロック界のTOTOといえるような立ち位置になっているのでしょうか。
同じようなことをずっと感じているのが、英国勢として気を吐いたコールドプレイです。
どの曲をきいても、よくできてるなとは思うのですけど自分からきこうと思わない。でも、ラジオやテレビできくと、おお、いいじゃないか、となるのです。なんとなく、こういった英国ロックの上澄みだけすくって並べてみましたという感じ。このへんは私は、日本だとラブ・サイケデリコやミッシェル・ガン・エレファントに同じような感じを抱いています。
今回のマッカートニーに「サージェントペーパーズの服装をパクってごめんなさい」といいながらのパフォーマンスも、なんか熱そうだけど温度が上がらない印象で、昔、「夜のヒットスタジオ」でみたデュランデュランあたりのような物足りない感じがあるのです。
そういえば、WOWOWでは「パクって」と訳していたところ。私には「recyle wear」ときこえましたが、「リサイクル」のこうした用法はあるのでしょうか。
さて、反対に意外なほどよかったのがレディオヘッド。
アルバムは全部持ってるファンで2001年にはライブにも行ったということもありますが、どっかのマーチングバンドとのセッションはみごたえ、ききごたえ十分でした。一時のピーター・ガブリエルを思い出させる、なんというのでしょうかドラム・アンサンブル、このあたりは数作前からみせていた、初期クインシー・ジョーンズを思い出させるブラスのビッグバンドに、大舞台でも目が泳いでるトム・ヨークと、一瞬の静粛の中、先ほどまでのゴージャスな音の洪水から一変のチープな、すみません、名前は知りませんギターのカッティングは、これはもう、ストラトキャスター協奏曲と呼んでいいでしょう。ロックの持つ、あやうさ、幻想性、ふてぶてしさ、それらが渾然となったステージにはみとれるばかりでした。そうか、フー・ファイターズやコールドプレイにないのは、このうち、とくにあやうさなのではないでしょうか。
ということで、パフォーマンスのトリは、今回のアワードを席巻したロバート・プラントとアリソン・クラウス。いやあ、ロバート・プラントこそ、あやうさそのものでしょう。
すみません、名前はよくきいてますが顔は初めてみたT-ボーン=バネットといっしょのパフォーマンスはあやうさにも風格があるのだなということをよくおしえてくれます。インタビューでプラントがいった、「クラウスがちゃんとした歌い方を根気よくおしえてくれた」というのにも笑いました。
北京でベッカムと whole lotta love を弾いたジミー・ペイジと半年越しの勝負は、いまのところプラントがリードです。まさに expand his horizon。
なお、ドレスについても触れておきましょう。
普段着のロバート・プラントはあやうい人なのでいいですが、一般おしゃれのの中ではグウィネス・ケイト・パルトローの何の変哲もないスパンコールが一番でした。
・・・
そんなわけで、またしても宿題としてシリーズ「日本人」が持ち越しになりましたが、ライブ感を出すためにそのまま更新します。予告編として、書こうと思っていたことを羅列します。
1)拍手と歓声のディレイ感、2)『まぶだち』のアクセント、3)日本人の「幕の内弁当志向」、4)小泉文夫が論じた中東の音楽と生活、などです。
なお、「radiohead grammy」「radiohead 15 Step」で検索のYoutubeではたくさんのニセモノがヒットしたのにも驚きましたが、どうやらそういう世の中のようです。
風と陽だまりのあやうい季節に
(BGMは Accuradio から、今はNHKで録音のレディオヘッドBBCライブ)
陽だまりで、世が良がヨガ 02/03 10:22
久しぶりに現れたウーはなぜか巨大化していたのでスカイドンと呼ぼうかと思っている 02/03 10:23
凍ってたの、おぼえてるか 200mm単焦点マニュアル02/07 12:34