小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

ゆきみがき、うたみがき、そらみがき

2008-01-31 13:17:34 | 週間日記
しまった。せっかく追いついたのに、また遅れた先々週日記です。

14日(月)昼は原稿~晩は塾
15日(火)ずっと原稿
16日(水)昼は原稿~夕方から塾はしご~大貫妙子のバカラック特集聴~サラゴサ:バレンシア前半で寝る
17日(木)昼は原稿~夕方から同級生Mト君と高崎へ。まず、すかや本店で大もり430円。やはりうまい上にやたら量があった~シネマテークたかさきで『いのちの食べ方』~デルムンドでハンバーグセット、コーヒー付で880円は安いしすごくうまい
18日(金)昼は原稿~晩は塾~バーミンガム:アーセナルは時間間違えて前半だけ
19日(土)昼は原稿+競馬~深谷シネマで『ヘアスプレー』~秋元町・喜楽でもやしそば~塾~帰って
20日(日)昼はうだうだ原稿+競馬だったが、メインを前に寝てしまう体たらく~晩は在宅だったので煮ぼうと制作。さつまいもが早くも発酵していて驚

【カウンター'08】ラーメン1/4 他外食2/4  劇場映画2/3 TV海外サッカー1/4

テレビの音楽番組をよくみた。

1)敬愛する伊勢正三が2週連続で出た「たけしの誰でもピカソ」11日、18日
 南こうせつ、イルカとともに、「フォーク」という括りで。個人的には、せっかくこうしたメンバーを出すなら、ずっとライブで2週間、がいいけど、何とかいう「お父さんが好きだったので」という若い女性タレントの世代を考えるとこれはこれでいいのか。「死に場所」「寺山修司」ととも語ったたけしはさすがだが、「世界の北野にとってその頃のことは」と司会者的発言のこうせつ先輩にはオーガナイザーとしての資質を実感。石川鷹彦のしゃべるのを久しぶりにきいたし、伊勢正三では、私の記憶内では発表時の「シオノギミュージックフェア」以来の地上波放送となった『海風』をやったのがうれしかった。でも、出演者共通だったこのバンドではグルーブいまいち。

2)NHK「MJ 浅井健一」11日
 ライブ映像にドキュメントをまじえた音楽番組のお手本のような構成。キャメラもいい。浅井が1つ年下というのも初めて知ったが、東高円寺に住んでいたというところがあって、へえ。学生時代に1年半くらいいたので、ひょっとすると風呂屋かなんかであっていたかも。なぜブランキー時代の曲を今もやるのか、ときかれて、ほかにやるやつはいないから、と応えていたのにはなるほど。昨年のフジロックでもいた、やけに律儀なプレーの美女ベーシストが、テレビでまたよくみえた。

3)NHK BS2黄金の洋楽ライブ「ブラインド・フェイス69年ハイドパーク」 19日
 へえ、そんなのあんのか、と新聞の番組欄で見て予約録画。この頃のスティーヴ・ウィンウッドをみるのは初めてなので大いに感動しました。何しろうまい人が多いのでブラインド・フェイスの曲はアルバムと変わらないが、ソウル解釈のストーンズ『アンダー・マイ・サム』にしびれました。ジミヘンが発売してすぐ『サージェントペパーズ』をライブでやったというように、当時はひとの曲をこういうかたちでけっこうやっていたもの。チャーがジェフ・ベックにきいたという話を思い出し、ジンジャー・ベイカーをみて笑ってしまった。ここでのクラプトンは目立たずで新発見。それにしても東郷かおる子が出るのはいいとして、こうした場合、長々とアップで映すのでなく話をしながらほかの画像というディレクションがなぜできないものか。この辺はWOWOWなんかのスポーツ中継で、解説者のアップを延々と流す時間にもいえる。

雪が降ったのはもう1週間前。
降るなんて天気予報はいいながら、前夜の空には寒そうなお月さま。と思ったら、水曜にこのあたりでは2年ぶりの雪が。といってもねこどもは意外に雪には強く、今回も外に出るとタンゲゲンタがいっしょに出てきて、にゃんにゃんと前足で、ゆきみがき。
そういえば上に書いた歌たちは、それぞれの歌い手たちによって時間とともに磨かれてきた歌ばかりだなとこれは、うたみがき。
次の日は低気圧の通過で赤城おろしがびゅんびゅん。するとなぜかタンゲゲンタが庭で袋を追ってぴょんぴょん。そう、雪がねこが風が、これはきっと、そらみがき。

ゆきみがき、うたみがき、そらみがきで、春ももうすぐ

+追記:昨夜、世間を騒がせた餃子http://news.goo.ne.jp/topstories/nation/20080131/48e83574d1a8c086c9ea27f3d71b8c17.html。Mト君宅でテレビを見ていて、おお、これこの前食ったよ、とびっくり。何ともないが、帰ってからやはり食べた姉の息子と写真見て、これだこれだと不謹慎ながら大笑い。物騒な話がこれだけおもしろいのはなぜか。

(Phは夕暮れを見つめるティー。BGMはそのウィンウッドのトラフィック『ミスター・ファンタジー』)
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ヒンドスタンタイムス~ギャオス~「万人が認める怠け者」~「難しい。だから素晴らしい」

2008-01-19 01:50:13 | 週間日記
おっと、うっかり土曜になっちゃいましたが、マイナスじゃないぞ。

7日(月)朝帰って、父親が七草粥をつくっていたので食~昼は急遽、撮影。本庄に行ったので大勝軒でつけ麺\730~帰りに付近、トラの店に寄って買い物3点~ほかの時間は校正作業に追われる
8日(火)校正昼過ぎに完了~恒例、電話取材~原稿~入浴後、前回途中で眠ったアーセナル:ウェストハムの続き
9日(水)昼は原稿~電話いろいろ~晩は08年最初の出張授業~奈良・永華で味噌ラーメン≒\470~帰ったら少し気持ち悪くなり、ラジオききながら寝る
10日(木)昼、昨年5月からやっていた本の仕事がとうとう終了。うれしい~風邪気味で夕方寝て、晩は塾に~保険に三ツ矢サイダーレモンを買うが、飲むことなく帰って早めに寝る
11日(金)風邪もあって開いてしまったので昼から入浴~昨年録画してみてなかったクラシコ、バルサ:レアルはいまいち~塾
12日(土)午後から撮影~夕方に塾~晩は同級生Mト君一家、OB・Y君と太田・インド料理~Mト君宅で昭和版『ガメラ対ギャオス』、『ミラーマン』をみる
13日(日)午後から撮影~終わると同級生Mト君から連絡がありM本君夫妻が来るというので連夜の訪問は魚介類料理。出産とボディビル、野菜、アールグレイ、ジャニーズと青春の影など、数々のテーマを論笑

【カウンター08】
ラーメン2/3 他外食1/2  アウェイ飲み2/3 TV海外サッカー2/3

本来は当たり前だが、当該週がちょっと前のことでうれしい。

1)7日の買い物。
 思えばしばらく飲食物と本以外のものを買ってなかったような気がする。大勝軒でつけ麺を食べた後、前に写真を撮った虎がいる店に恐る恐る入店。何しろあのようなすごいものを置いてある店だ。何が出てくるかわからんと身構えたが、「いらっしゃい、寒いですね」と、かわいらしい感じの小さなおばちゃんしかいない。店内にはアジアから集められたらしいユニークな小物がびっしりと、しかも整頓されて並んでいておばちゃんはにこにこしている。
 入ってすぐのねこ製品コーナーに近づいて、木彫りのねこどもを、へえ、と見ていると、600円くらいの大きめの黒ねこが棚から落ちた。商品としてダメージはなかったが、何といっても表にはトラもいる。ここは何か買わないと食べられるかも知れないし、こっちは加藤清正のようなつわものでもない。よし、を意を決して、ねこは生きてるのがいっぱいいるから十分と思っていたが、ここは一つ、いや一頭、ティーのようにしっぽのまっすぐな250円を手に取ると緩やかに購買意欲が燃え立ち、焼き物コーナーの前でマグカップ450円をほうと、それから呑み助つき長年コースター問題には悩んできたが、最近100円屋で買って、そうか布が一番と思っていたところだったので、インド方面からきたらしいサテンコースター230円だったかをこれがいいと、レジのおばちゃんのところに行った。
 レジでこういうものを買う時によくきくように、これ洗っちゃっていいんですかと尋ねると、ええ、もちろんです、贈り物ですか、いえ、そういうわけじゃないんです、かんたんでいいですよ、はい、では、これお年賀ってわけでもないんですけど、と買ってない商品まで袋に入れてくれている。
 何だかいい気分の松の内末日。トラのやつらも気持ちよさそう。帰ってお年賀を開けると2枚のハンドタオル。カップが包まれていた新聞には、
「ヒンドスタンタイムス・ニューデリー 2004年1月5日」
 とある。競馬ファンで「ヒンドスタン」っつったらシンザンの父親だけど、これはヒンドゥー教徒の町って意味かな。きっとトラのやつらもインド出身だろう。

2)12日『ガメラ対ギャオス』。前に話に出たので、12月にWOWOWで録画したDVDをMト君宅に持って行って鑑賞。「怪獣界のフェアレディZ」と呼ぶギャオスと、がんばることがたまらなく日本的なガメラのこの作品を「怪獣映画最高傑作」と絶賛しながら、特に名古屋での大暴れ、中日球場をばさばさ飛び回って超音波でばたばた名古屋の街を斬り倒し、朝日の名古屋港でガメラが足に噛み付いて離れないシーンの美しさはみる度にぞくぞくする。この晩も他鑑賞者に力説したが、このシーンの迫力に匹敵するのは『地獄の黙示録』のギルゴア中佐のヘリコプター襲撃くらいしか思いつかない。おお、Yahooの映画ベストに入れるのを忘れていた。何か削らなくてはならないのがつらい。

3)14日に塾でまとめ読みの毎日新聞。
 i)まず13日日曜分で、「時代の風」は今年から登場か精神科医・斎藤環。夕刊の月評「雑誌を読む」でも精神科医としての専門性を活かしつつ、的確に時代を切り取る見事な分析を楽しみにしていたが、これは初めて知った、「われわれの判断は常に論理的判断と空気的判断のダブルスタンダード」という30年前の山本七平「『空気』の研究」から流行語を考察する「『KY』の仕組み」は読み応えがあった。アニミズムの「アニマ」を「空気」とみて「空気」主義とした山本の思想、それから「空気による支配に甘んじることは、成熟による弊害のひとつだ」とし、「あえて『王様は裸だ』と叫ぶ子供を演ずるような一種の未熟さが必要なのかもしれない」結ぶ。
 ii)同日読書欄で堀江敏幸の北村太郎『光が射してくる』。ねじめ正一『荒野の恋』で話題の詩人の未刊行詩集とエッセイを「伝統」「おとな」「事件」「不潔」などのキーワードで評する。
 iii)14日月曜分で、「<現在>を読む」上田紀行「希望なき国で」はいつもの宗教論ではあるが、ダライ・ラマとの対談から、「偽善の宗教では格差は拡大するばかりだ」、「宗教の陥りがちな罠を見つめた上で、弱肉強食の流れに決然とNOを言い、社会の中での「思いやり」を醸成することに命を賭けるのが、二一世紀の宗教の使命ではないかと、私たちは語り合った」という。
 iiii)同日分。野坂昭如の月一連載『七転び八起き』「年始雑感」は、「雑感」の見本として額に入れて飾りたいような典雅。「ぼくはロマンチストだ」と、あの独特の声がきこえてきそうな一節に始まり、「空にダイヤモンド」があった空から「火が降ってきて以来」と60年前の記憶を呼び起こし、やや似合わぬエコロジー、この連載では何度も繰り返される飢えた戦後の記憶、顔写真入の年賀状、そして鉄アレイのリハビリと文趣が思いのままにかけめぐり、これは文章だけの特権だ、写真や絵画はもちろん時間のある映像でも音楽でも無理だ、と、文章を読む喜びに震えることができた数分間だった。もう一度読み直そう。最後の言葉がすばらしい。毎日リハビリすると筋肉がついていい体に戻りますよという妻にこういうのだ。
 「冗談じゃない。ぼくは万人が認める怠け者なのだ。この楽しみは譲れない」

4)16日水曜深夜、J-WAVE大貫妙子のバート・バカラック特集は前回記事と連続で触れるがよかった。何となくきいてたら、「お待たせしました、今日はバカラック特集です」。なんか、普通と「バカラック」の発音が違う。プレイリストを見て音源を持ってる曲も多いのに、ラジオで大貫さんがかけるというのでこんなに嬉しいのか。へえ、一番好きなのは WIVES AND LOVERS なんだ。なんと、「ニューヨークシティ・セレナーデ」ってバカラックだったのか。などと初めて知ったこともたくさん。前回同様、番組ブログから引用してしまおう。
 「ある作曲家の音楽をずーっと聴いていると、その人のクセが分かってきます。『○○風』というように。モータウンなんか、クセを掴みやすいですね。そうやって書いたこともありましたけど、バカラックはなかなかそれ風にするのは難しい。だから素晴らしいんです」

怠け者でよかった。
どっか行かなくても、お金なんかなくてもこんなに楽しい。
ついでに、ねこもいる。

(Phは窓辺の「/」(スラッシュ)。BGMはCDでA&Mのバート・バカラック集)
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ニューイヤー・ラジオデイズ~大貫妙子の「モータウンは好きだけど」

2008-01-10 14:08:19 | 週間日記
08年分最初の先週日記は木曜昼の更新で。

31日(月)昼は五十嵐太郎『現代建築に関する16章』読了~晩から同級生Mト君宅にN君一家、OB・M君も来て紅白、ハッスル、ジャニーズカウントダウンなどみながら年越し
●08年1月
1日(火)朝、帰宅~弟一家が来たので、袋を作成し姪にお年玉~天皇杯少し~晩、OG・Eさん、Jさん、深谷に一時いたという初対面のPさんと魚民へ
2日(水)恒例、高校弓道部新年会@あだちは26年ぶりくらいの同級生もいて驚いた。英サッカー、ポーツマス:アーセナル
3日(木)中学同級生との新年会@あばら家から代わった焼き鳥屋。こっちは長くて1年ぶり
4日(金)高崎に出かけ、スズラン地下すかや本店で天ぷらそばは立ち食いレベルではない。次はもりを食べよう~シネマテークたかさき『onceダブリンの街角で』~塾で最初の授業
5日(土)昼はいよいよ原稿+競馬は当たらず~08年最初のラーメンは豊里・永来でもやしそば~塾で授業
6日(日)昼は原稿+競馬当たらず~晩から同級生Mト君宅でのび太かき揚げ入りお好み焼き

【カウンター08】
ラーメン1/1 他外食1/1 外飲み3/3 アウェイ飲み1/1 劇場映画1/1 TV海外サッカー1/1

昼だらだら、夜飲んだくれ、のつまりは普通の正月。いつものように、競馬以外の地上波テレビはほとんどみなかったがラジオはきいた。

楽しみにしていた5日のピーター・バラカン年間ベストは忘れててきき逃したが、今週になってからの「真冬の夜の偉人たち」シリーズ、火曜:森雪乃丞のデヴィッド・ボウイ、水曜:Charのエリック・クラプトンなんかは相当おもしろかった。とくに前にJ-WAVEでやっていたセッションの番組を思い出すCharはよかった。リアルタイムのワウワウ登場、ジェフ・ベックにきいたというブラインドフェイスドラマー秘話、ちょっと調べてもそんな記事はどこにもなくホントかなと思うジョージ『サムシング』のソロ、クラプトン説、ハイポジションかローポジションかという『クロスロード』論争や、そして何よりアコースティックでの実演の数々……。十分に堪能しましたが、途中3/4くらいで風邪っぽくなって寝てしまいましたが。

それとよかったのが、寝て酔いを覚ましての帰り道から風呂できいた2日深夜のJ-WAVE大貫妙子自選ベスト(http://www.j-wave.co.jp/original/universe/)。
唯一無比の大貫ワールドが時代を縦に十分楽しめたのはもちろんだが、番組ブログにもあった次の一言はなるほど、と思わせた。

自分の好きな音楽が必ずしも自分に合うとは限りません。
モータウンは好きだけど、自分が歌うにはちょっと違うかなあと。
好きな曲と自分の声との相性、それが分かるようになるまで
10年かかりましたね

シュガーベイブや初期は少しはそうかなと思うが、今の大貫妙子からはモータウンはちっとも感じられない。私が個人的にもっとも好きなのは、坂本龍一とやっていたヨーロッパ三部作だが、あの傑作もそんな試行錯誤の結果の出力だったのだ。
「自分探し」とか「自分づくり」とかっていうのは、本当はこういうものかも知れない。探すのは「自分が好きなもの」ではなく、「自分がいられる場所」。
番組の締め括りは99年発表、自然と遊ぶために世界中を旅する大貫自身のような『風の旅人』だった。

(Phは早くも咲いたタンポポ撮ってたらティーがぬっ。BGMは関係なく北アフリカ音楽のコンピレーション Tea in Marrakech)
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陽だまりと『反語法』とティーとティー

2008-01-05 01:37:27 | 週間日記
三が日も過ぎ、一応これで週間日記の遅れは取り戻しました。やったぞ。

●07年12月
24日(月)塾
25日(火)この週までなのでシネマテークたかさきでデヴィッド・リンチ新作『インランド・エンパイア』は、ファンだから楽しめる、か~帰りに万豚記という店で醤油ラーメン。いろいろ考えているのだろうなとは思う
26日(水)年内最後の出張授業~長崎ちゃんめん
27日(木)仕事先忘年会で恵比寿へ。寝床はネットカフェ~朝、起きて帰り、何となく腹がへった気がして新宿・後楽そばのなにわ三色定食を食べる。決しておいしいものでないのにうまい。食べ物は不思議~埼京線に乗ったら寝てしまい大宮を過ぎ、戻ったら池袋に到達の1ピンポンで何とか帰還
28日(金)晩、のび太でカレーうどん食べると年内営業最終日だそうで、おばちゃんが来年もよろしく~塾~終わったら疲れが出てそのまましばらく寝る
29日(土)上柴・喜楽でタンメン~年内最後の塾
30日(日)昼はだらだら~晩は父親と星野ラーメンを食って一寝入り~おお、閉店時間だと最終日曜ペットの日ヤオコーに行くが、先週23日だったというのでまいった。しかし店内告知もあるので、これは消費者であるこちらの過失だろう

年末年始。夜が来れば近辺のどっかに飲みに行き、昼は訪ねて来る人に対応したり、陽だまりの中、前にブックオフで100円で買った、実は著書を読むのは初めての米原万理『オリガ・モリソヴナの反語法』を楽しんだりしている。そういえば、しばらくきちんと小説を読んでいなかったこともあって、これがたまらなくおもしろい。

主人公志摩(シーマチカ)がソビエト崩壊後のロシアで、1960年代チェコのソビエト学校時代のダンス教師オリガ・モリソヴナ;どうやら伝説のダンサーだったらしい:の1930年代から50年代の謎を追う。
「オリガ・モリソヴナの反語法」とはオリガ独特の罵倒。若き日の彼女を知る老劇場衣装係によれば、(母がフランス人であることによる)「罵倒語の語彙不足をバラ(オリガ)は卓抜な方法で補っていたんです。本来プラスのイメージの言葉を強調することで反語の意味にしてしまうという……」。たとえば、「これぞ美の極致!」「ああ神様! おお驚嘆! まあ天才!」……
一昔流行った言葉でいえば「ほめ殺し」だろうが、年齢不詳な「オールドファッション」の元ダンサーの優雅な身のこなしが描かれる間にちりばめられているから効果は満点。名エッセイストだった著者の華麗で、それでいて上品な毒気をも充分に含んだ文体が冴え渡る。
1960年代チェコに始まった物語は主人公が帰った日本と変貌する現代のロシア、そしてオリガの波乱に満ちたスターリン時代、謎めいた「カザフスタンのアルジェリア」ほか、20世紀の歴史とユラーシアを、伝説のダンサーのステップのように奔放に駆け巡る。

500ページのうち、もう半分まで読んでしまった。巻末で著者と対談している池澤夏樹が確か『マシアス・ギリの失脚』のあとがきで書いていた、「いくら読んでも終わらない物語」のような読書の喜びを味わっている年始になった。
寒波が来るといいながら、昼の陽だまりはけっこうあたたかい。アールグレイのカップを持って、庭に夏の青のビーチチアを出して読んでみた。すると、ティーが来て乗っかる。
陽だまりと『反語法』とティーとティー。こんなにあれば、ほかにいらない。
「おお幸福、これぞ正月の極致!」

(BGMはとくに関係なくコルトレーン『ジャイアントステップス』)
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いつもおいし、いつもぬくし、いつもあたらし

2008-01-01 18:34:09 | 週間日記
あけましておめでとうございます。といっても、まずは去年日記から。

●07年12月
17日(月)この日は取材で前日と同じ与野へ~まず、早く着きすぎたので駅近く満州でラーメン+餃子~駅に行くとはりぼて着ぐるみの警官がいて何らかのキャンペーンを実施中。公務員なぞ~編集Oさんと打ち合わせは、これは21世紀初のマクドナルドだが、ラーメン直後のためコーヒーのみ。なんと100円だったか~駅前さくら水産で少し打ち合わせ~遅くなったが塾で授業
18日(火)同級生Mト君宅へ
19日(水)出張授業~長崎ちゃんめん
20日(木)働く
21日(金)朝、寝てたら駅までの送車を頼まれていたMト君から電話があり、出発は午前中だったときいてあわててM君宅に。5月購入以来ものがたまった車片付けようとしていたがまた果たせず~帰り何か熱っぽくなってきたのでこの冬初めてのCCレモン~原稿書い送っては眠り~電話がかかって書き直し送って寝るのきびしい戦い~塾でM君、父母といろいろ話~渋谷、大貫、伊藤鼎談ききながら熱に倒れる
22日(土)みどりのライブで、OB・Y君とともに大間々に。風邪もありあまり役に立てなかったが、Y君車でコピー係やチラシ配布など。ライブはすばらしい内容でした。主催、神風おぢさむ。ほかみなさまありがとうございます。~帰りはラーメン屋を探してさまよい、結局太田・翡翠亭
23日(日)昼は急に入った撮影で熊谷~有馬記念~猛烈に校正作業~クロネコヤマト~夕方は塾でOG、OBらとクリスマス会。片づけできず、ほかでというが、彼女らの要望で座れるスペースだけ開いて敢行。車も片付いてないので、OGら志願の上、ラゲッジスペースに侵入。もちろん夜は楽し

例年と同じように友人宅から朝に帰り、集まってきたねこのものどもにカリカリをやる。

正月だけど変わんないな、おいしいか、カリカリ。
腹がたまったティーが来て乗っかる、寒波がきたっていうけどぬくいよな、ごろごろ。
そうだよ、何が正月だよ、新しい年なんて何だよ、年は年で朝は朝だよ、おまえらなんて、いつもおいしいし、いつもぬくいし、だからつまり、いつもあたらしいんだよな。すごいぞ、おまえら。
なので、

いつもおいし、いつもぬくし、いつもあたらし

いつものティーの声はいつもと同じだけど、きっと昨日とは違っていて、
だからいつもあたらし。
にゃあにゃあ。

今年もよろしくお願いします。
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