彼方稜線の向こうからまだ真夏には遠いやさしい雲が流れてくる。
西からの風は、木々の梢をつつましやかに鳴らし、風に吹かれるままの葉裏は鮮やかに陽の光りを照り返している。
山並の中腹には新しく道路が切れ、その先には新興住宅地が開発されて、ミニュチュアのような車の行き来が遠目に見える。
6月になった。
わたくしが植えた、モッコウバラ、ロココ、サマースノーは順送りに咲いた。
ロココのさっぱりと切れがあり、それでなお芳醇な香りは少し派手だったかも知れない。
都忘れや苧環を好むようになった。
東方に珍しい野草が咲くはずだったが、もうとうに終ってしまっていた。
4月末から5月、どうやって暮らしたのだろう。
家のまわりの雑草はこの小さな田舎家を覆い尽くす勢いで繁っていて、これでは馬券は当たらない。
競馬中継は、府中競馬場の馬場状態変更悪化を刻々と伝え、とうとう稍重から不良となり、ダートは水が流れているとも知らされた。
「もうこうなればウチもソトも関係ないでしょう」とベテランの解説者は呆れたように残念でならないと嘆いた。
その頃になってセイウンワンダーのオッズが上がり始めた。
清水成駿氏『馬単三国志』は、ダービーともなると「厩舎雀」の優良情報、怪情報がかまびすしく飛び交うとの書き出しであった。
「火のないところに煙を立たせるのがこの業界」とも。
もしも「競馬」がすべからく公明正大であったなら、わたくしはこれほどハマってはいない。
「100円馬券」で生き死にを賭けた如くに遊んではいるが、「女子供」が手を出すものではないと今でも思っている。
ひどい降りは小止みになったようで曇、不良。
『第76回東京優駿』は『皐月賞』1人気14着した、ロジユニヴァース(横典)2番人気が1着した。
大敗しても、馬体重増減が2桁でも、調教が思わしくないようでも、信じ期待し変らず支持した大勢のファンがいた。
横山典弘騎手デビュー24年目、悲願のダービー制覇だった。
わたしはと言えば、己が賢しらを思い知った。
いかにも有りそうな、まことしやかな怪情報に踊ったのである。
ウチソトのウチで決まって来たGⅠ戦線だったが、Cコース変り、「青葉賞組」はないでしょう、1枠1番ロジユニヴァースもないからと、出馬表は3枠3番フィフスペトル(安勝)を除けば、4枠から外、12頭立てになった。
今年の東京優駿は雨不良馬場が全て、とする評価もあるが、枠順発表時、ここまで馬場が悪化するとは誰が想像出来ただろうか。
改めて「出馬表の魅力」に取り憑かれている。
1 (1) ロジユニヴァース (横山典弘) 2人
2 (12) リーチザクラウン (武豊) 5人
3 (10) アントニオバローズ (角田晃一) 8人
4 (7) ナカヤマフェスタ (蛯名正義) 9人
5 (2) アプレザンレーヴ (内田博幸) 4人
1400→0
単 3
複 3.14
枠 1-8
ワ 17-10.11.12.16.18
3複 軸 11-18 相手 7.10.12.16.17
『東京優駿』は安勝さんを買うのが決まり。
14番ゴールデンチケット(川田)JRAポスターと雨不良馬場から。
枠は押さえ『目黒記念』買える算盤。
17番アイアンルック(小牧)『NHKマイルC』不利あり、ヘクタープロテクタがマイブームであり、母母はダンスダンスダンス。
「ツヨシはダンスやってるから」(笑)本気。
18番アンライバルド(岩田)1人気に逆らえず、11.12.16番迷って、11番セイウンワンダー(福永)。
7番ナカヤマフェスタ(蛯名)。
10番アントニオバローズ(角田)は自力予想で、ここは褒めたいと思いました。
今晩『スマスマ』草なぎ剛復帰。
明日『ぷっすま』通常放送再開。
来週『安田記念』授業料納入。
競馬は楽しい。
郭公啼いて、田水から早苗へ6枠に見えます。
2009.06.01 記