帰りの通勤電車の中。下りの中央線の車内。
いつもより、少し時間が早いせいか車内はすいている。
楽勝で座れるので、少しでも楽しようと思って腰掛けると、目の前の女子高生が大股を開いて居眠りしていた。
目のやり場に困る。
大股開きの女子高生の隣には、目ざとそうな OL が座っている。たぶん、俺の視線の先を完膚なきまでに見破りフフフンと鼻で笑うぐらいの眼力は持ち合わせているだろう。
めんどくせぇな。こういう時には寝たフリにかぎる。
寝たフリのつもりでいつの間にか本当に寝ていた。
一瞬に夢をみる。
サトウ製薬のチビゾウみたいな象が輪になって踊っている。
カラフルで原色でいろんな色の象。
俺は、どこにもいない、眺めているだけ。
良く見ると輪になって踊っているその中心には、灰色の象が座り込んでいる。
「好き・だ・よ!」
「好き・だ・よ!」
「好き・だ・よ!」
ガタンゴトンのリズムに合わせながら、チビゾウ共はそう口ずさむ。
見ているうちに、色んな色の象は互いに融合しあう。赤象と黄色の象が混じり緑になって、青と赤が混じり紫となる。
色んな色の象が混じりあい、最後には灰色の象が一匹だけで輪を回っている。
(なるほど、象はこうやって産まれるんだな!)
と、思ったら目が覚めた。
もう立川駅で、降りなきゃならないんだけど、目が覚めた俺には納得がいかない。
なにが、なるほどだ!
夢ん中の俺を寝直して問いつめたい気分だが、ここで寝直すと八王子まで連れていかれちゃうんで渋々と電車を降りる。
いつもより、少し時間が早いせいか車内はすいている。
楽勝で座れるので、少しでも楽しようと思って腰掛けると、目の前の女子高生が大股を開いて居眠りしていた。
目のやり場に困る。
大股開きの女子高生の隣には、目ざとそうな OL が座っている。たぶん、俺の視線の先を完膚なきまでに見破りフフフンと鼻で笑うぐらいの眼力は持ち合わせているだろう。
めんどくせぇな。こういう時には寝たフリにかぎる。
寝たフリのつもりでいつの間にか本当に寝ていた。
一瞬に夢をみる。
サトウ製薬のチビゾウみたいな象が輪になって踊っている。
カラフルで原色でいろんな色の象。
俺は、どこにもいない、眺めているだけ。
良く見ると輪になって踊っているその中心には、灰色の象が座り込んでいる。
「好き・だ・よ!」
「好き・だ・よ!」
「好き・だ・よ!」
ガタンゴトンのリズムに合わせながら、チビゾウ共はそう口ずさむ。
見ているうちに、色んな色の象は互いに融合しあう。赤象と黄色の象が混じり緑になって、青と赤が混じり紫となる。
色んな色の象が混じりあい、最後には灰色の象が一匹だけで輪を回っている。
(なるほど、象はこうやって産まれるんだな!)
と、思ったら目が覚めた。
もう立川駅で、降りなきゃならないんだけど、目が覚めた俺には納得がいかない。
なにが、なるほどだ!
夢ん中の俺を寝直して問いつめたい気分だが、ここで寝直すと八王子まで連れていかれちゃうんで渋々と電車を降りる。