スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

1日6時間労働は

2014-05-31 00:58:32 | 時事問題
スウェーデンでは労働生産性が高いため、日本と比べて短時間の労働でも十分な成果を上げる事が出来る--とまあ、日本では一般に言われている訳であるが、果たして現実のところはどうなのか。日本と比べると公的セクター:役所の窓口、病院などの対応は恐ろしく悪い。役所では午後4時が受付の締め切りの時、午後3時45分に「もう担当者が帰ったので、明日来てくれ」と言われて追い返された事がある。市場原理が働いているはずの会社の受付けですら、余り良い思い出がない(前に並んでいる人が2-3人の筈なのに、待つ事待つ事!)。これで社会が回ると言うのは、スウェーデン人がかなり我慢強いせいも多分にあるんじゃないのか--とは時折思っていた。冬場なぞ4時くらいに帰ってしまう人で帰りのバスが一杯である。いくらなんでも、もう少しくらい働いてもいいんじゃなかろうか。
ループ現象
夜その5
と思っていたら更に凄いニュース。The localより。
http://www.thelocal.se/20140530/could-six-hour-work-days-really-work-in-sweden
http://www.thelocal.se/20140408/swedish-workers-to-test-six-hour-work-days
スウェーデン西部の大都市、ヨーテボリ(Gothenberg)にて、今年の7月から社会実験が始まるのである。「一日6時間労働制を試してみる」のだという。すなわち公務員を2群に分け、一方は今まで通り一日8時間労働、もう一群は一日6時間労働(!)にして、賃金は同じにする。そしてどちらの労働生産性が高いのか、試してみると言うのである。日本人の目から見ると、正気なのかと言いたくなる様な話である。
それでも日本だと、好意的にとらえる方もいるかも知れない。「社会実験をして、本当に短い時間の労働で生産性が高いなら、素晴らしいじゃないか!」と。しかしながらどう見ても手放しで喜べない記事も。The localより。
http://www.thelocal.se/20140527/swedens-labour-costs-distressingly-high
スウェーデンの平均時給はユーロ圏の平均より著しく高く、大体22%程高いのだという。もちろんクローネ高の影響もある。しかし考えて頂きたい。時給で22%高いだけでも競争力に十分影響しそうなものなのに、それを今度は労働時間を8→6時間に減らした上で給料は同じなのである。何もしなくとも単純計算で時給はさらに33%上昇する事になる。経済は詳しくないが、これで一体国際競争力とやらは、本当に維持されるんだろうか?まあ、他の国の事なので口をはさむ事でもないのだが。。。
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