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スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
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イタリア旅行その18 バチカン市国

2012-04-29 21:48:10 | 旅行(バチカン・2012)
さて、翌日に向かうのはバチカン市国(Città del Vaticano)である。
言わずと知れた世界最小の国家である。総人口800人弱と言うからちょっとした町よりも少ない。国土面積はわずか44ヘクタール。しかしこの内部には診療所、銀行、郵便局などを持つ。何よりもカトリックの総本山であり、その世界における影響力は計り知れない。
Wikipedia「バチカン市国」
バチカンの歴史上、欠く事の出来ない人物がペテロである。キリスト12弟子の一人である。
Wikipedia「ペテロ」
ペテロは元ガリラヤ湖の漁師である。ルカ伝によればキリストにより「これから人をとる漁師となりなさい」と言われてキリストの弟子となったという。彼に対してキリストは「あなたに天の国の鍵を与える」と発言した事がマタイ伝に残されており、これが上写真の鍵がクロスしたバチカンの紋章の元になっている。キリストが刑死・復活したのち、ペテロがどうしたのかは聖書に明確に記載されていない。しかし伝承によれば彼は各地を回って布教し続け、最後は逆さ磔で刑死したのだという。あの暴君で有名なネロ帝の時代の事である。彼の亡骸を葬ったとされる場所こそがこのバチカンの地であり、サン・ピエトロ大聖堂のサン・ピエトロとは聖ペテロの事に他ならぬ。彼こそが初代のローマ教皇とみなされている。
前述の通り、かつてはローマ全体が教皇の直轄領であった訳だが、イタリア統一に際してローマはイタリア統一政府に接収される。ローマ教皇はこれを不満としてバチカンの地に引きこもったが、1929年に時の教皇とムッソリーニの間で合意(ラテラノ条約)が成立、このバチカンの地で独立国家となる事で合意が得られた。世界最小の国家、バチカン市国の誕生である。