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音楽が好きなんです

~音楽好き(ニッチーくん改め)マロくんのCD日記や、あれこれ~

242 私とヴァン・ヘイレン

2012年03月31日 21時53分39秒 | 音楽コラム
この2月に13年ぶりとなる、ヴァン・ヘイレン(以下:VH)の新作が出ました。
これはただの新作ではなく、初代ヴォーカリストのデイヴィッド・リー・ロスの28年ぶりの復帰ということで、かなり楽しみな新作でした。そして日本でも売れているようです。
ということで、今回は『私とヴァン・ヘイレン』と題して、私の音楽生活の中でのヴァン・ヘイレンをお話ししたいと思います。

私のVHとの出会いは、小学生の時。ほぼリアルタイムにアルバム『1984』('84)を聴いたのが初めてでした。その詳細については[CD日記 '80洋楽編 # 6 ]をお読みいただくとして、シンセサイザーをフューチャーしたヒット曲“Jump”や、ヘヴィなドラムが響く“Hot For Teacher”など、今にして思えば、アメリカンHR“初体験”の(子供にとっての)私には、ザクザクと喧しく、斬新な音楽に聞えました。

                      
                      1980年代のデイヴィッド・リー・ロス

それから数年後。当時『夜のヒットスタジオ・デラックス』という音楽番組内で、衛星中継での海外ミュージシャンゲストが登場していました。
そしてある回の新聞のテレビ欄で「ゲスト:バン・ヘーレン」(←本当にこういう表記だったのです!・笑)と表記されており、これは見なくては!と楽しみにしていたのは覚えています。
さて、衛星中継で登場しましたが、そこにはデイヴの姿は無く、新しいメンバーがいました。それがサミー・ヘイガーだったのです。
当時中学生の私は音楽誌で“情報を得る”といった行動をする訳もなく、デイヴが脱退し、サミーが加入したことなど知らなかったのです。
もちろんサミー・ヘイガーという人も知らないので、「何だ、新人シンガーでも入れたのか…」と思ったものです。でも実はキャリアのあるヴォーカリストであることを後年知りました。“知らない”というのはコワイものです。(笑)
衛星中継でのサミーを加えたVHを見ていて、何か違和感もありました。
デイヴ時代のVHのプロフィールを知る訳も無い当時の私ですが、アルバム『1984』で聴かれるパフォーマンス性のあるデイヴの印象が強かったせいか、サミーは何だか“生真面目”で面白くないメンバーとして私の中で映り、「VHには合わないシンガーが入ったな…」とさえ思ったのを記憶しています。当時もっとVHが好きだった人は、私以上にいろいろな思いを抱いた人もいたことでしょう。

                       
                       1990年代のサミー・ヘイガー

サミー加入後のアルバム『5150』('86)や、『OU812』('88)はポップスな面も目立ち、「VHも変わってしまったな…」と少し寂しい気もしました。
1991年の『FOR UNLAWFUL CARNAL KNOWLEDGE』(記:CD日記 '90洋楽編 # 3 )では、かなりヘヴィなサウンドとなりましたが、「まぁ、こんなものか…」と、やはり今ひとつサミー時代のVHに馴染めなかった自分がいました。
しかし時が経つと面白いもので、サミー在籍するVHにも“慣れて”しまったのも事実。新作CDを買ったり、1995年の来日公演にも足を運びました。

「もうメンバーチェンジは無いだろう(無いはず?)」と思っていたVHですが、1996年の映画『ツイスター』のサウンドトラックに書かれた“Human Being”という曲を作る過程でサミーとエディ・ヴァン・ヘイレンと意見が衝突、バンドとギクシャクした関係になり、サミーは脱退。
3代目ヴォーカリストに現エクストリーム(当時は“元”エクストリーム)のゲイリー・シェローンを迎えます。1998年アルバム『VAN HALEN III』を発表。来日公演も果たしています。
ゲイリーのVoは悪くなかったですが、サミーとVoスタイルが似ており(?)、またPVを見た限りでは、(外見の話をしてはいけませんが…)痩せ型で、クネクネした動きをするゲイリーはVHというバンドには合わない印象を持ちました。リスナーには、ゲイリー時代は余り受け入れられなかったようです。
結局、ゲイリーも脱退。アルバム『VAN HALEN III』も影の薄いものとなり、今ではブックオフの廉価盤コーナーでもよく見かけるほどです。

「さぁ、VHはどうなる?」と思っていたら、サミーが復帰。2004年のベストアルバムに3曲新曲を吹き込みました。
「やっぱり、サミーが戻ってきたじゃん…」と思うも、関係回復とならず脱退。
エディのガン治療専念や、その後、ベースのマイケル・アンソニーもバンドと仲違いし、脱退。VHは実質上解散状態でした。

しかしこの数年、初代Voのデイヴと、エディの息子であるウルフギャング・ヴァン・ヘイレンをベーシストとして迎え、活動を開始、そして今年2012年アルバム『A DIFFERENT KIND OF TRUTH』を発表しました。
1月中旬に新曲のPVが解禁。デイヴ復帰のVHに、心なしか、メンバー達もリラックスし、活き活きしているものを感じました。若い頃は衝突もあったようですが、年を重ね「やっぱり、旧友っていいねっ!」と思っているのかも(?)しれません。

PVを見て思ったのは、ベースのマイケルはいませんが、VHというバンドが再結成された感覚も抱きました。“解散状態”の頃もありましたが、解散していたことはなく、バンドは続いていたのです。ほぼオリジナルメンバーということで、再結成のように感じるのかもしれません。
併せて、“サミー時代のVHの扱いは?”という感覚も持ちます。「だって、サミーの頃もVHだろ?」と言われるかもしれません。もちろん、そうなんです。 サミー時代もいい曲を残しています。
しかし、サミー時代のVHは、何だか“別バンド”だったような感じが少しして、妙な気持ちです。
ディープ・パープルのようにメンバー交代が短い期間で起きるバンドはいますが、VHようにサミーが加入し、全盛期を作り上げるも、脱退。準オリジナルメンバーで再スタート…、という形も面白いですよね。

デイヴ復帰となりましたが、それでバンドが続いて欲しいものです。
それと来日公演は考えているのかな?そうしたら、是非足を運んでみたいものです。

[音楽コラム # 92]

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