紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

2日目:五竜岳(2814m)登頂

2007-09-27 04:12:35 | 3・山の日記
夜ほとんど眠れなかったので、その日は、朝もゆっくりと出発して、泊まるのも、キレット小屋に決める。がんばれば鹿島槍ヶ岳も越えて、冷池小屋まで行けそうだけど、がんばるのはやめ、翌日に鹿島槍ヶ岳はとっておくことにする。

6:35 出発



5:00頃から登り始めた人の明かりが、真っ暗な山にぽつんぽつんと見えた。

歩き始めてすぐに、雨が降り出した。



おそく出発したので、五竜岳をピストンで登った人がおりてきて、急な斜面でのすれ違いに時間をとられる。



急な道を登って行く。




7:50 五竜岳山頂



なつかしい剣岳の頭が見えて、感動する。



後を振りかえれば、朝出発してきた五竜山荘がかなり下の方に見える。



朝おそい出発のおかげで、最初は頭が少ししか見えなかった剣岳が、だいぶ全容をあらわす。
先を急がないので、ゆっくりと山頂にいて、すばらしい景色を堪能する。

これから行く鹿島槍ヶ岳。




動画 ↓ クリック!



8:20  五竜岳出発

そこからが、キレットといって、急峻な岩場コースである。
G4、G5という難所が、岩場がきついと知っていたので、いつ出るか、今出るかとドキドキしていた。

けっこうきつい所にさしかかったので、通りがかりの人に
「ここはGなんとかでしょうか?」と聞いたら、
「こんなところは何にも名前はないですよ。」という答え。
ここよりもっときつい所があるんだと思って覚悟を決めていた。ところが、後で調べたら、まさにそのあたりが難所であった。 あの答えはなんだったんだ?



ハシゴを登って行く。



歩いてきた稜線を振り返ってみる。



急峻な岩場を緊張しながら越えていく。



後ろから登ってくる良流娯さん。



クサリ場の連続。



楽しそうに登ってくる良流娯さん。私は寝不足で、早く通り過ぎたい一心。




12:55 キレット小屋着。小屋の向こうに、翌日登っていく斜面が見える。



やっと着いて、やれやれと思っていると、そこには、なんと前日のお騒がせ4人組がいて、ガックリきたのであった。植原さんが、若者にいろいろ注意を与えていた。

問題は、山小屋の人に、「明日は雨ですよ。」といわれたこと。本来時間が間に合えば、八峰のキレットは雨の前に終わらせたいところだけど、冷池小屋まで5時間かかる。1時からではとても無理。もう雨でも、なんとか登って行くしかないと覚悟を決める。

その日は、そこで終わりなので、ビールでカンパイをし、昼食。このカンパイ写真を撮ってくれたのは、お騒がせ4人組の1人。(笑)



その後、昼寝をして、前日の睡眠不足を取り戻す。

キレットのど真ん中に泊まる人は、あまりいなくて、すいていたし、かなりいい山小屋であった。小屋の前からは剣岳も見え、ぜいたくな時間。

こんな風に、みんな小屋の前でくつろいでいる。といっても、足を踏み外せば、谷底一直線みたいな場所。



山小屋にはってあった地図。クリックすると拡大する。




初日:唐松岳登頂 ◆2日目:五竜岳登頂 ◆3日目:鹿島槍ヶ岳登頂

計画表

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この小屋・・・ (久我山散人)
2007-09-27 08:37:35
キレット小屋の写真はよく見るけど、ここだったのか。山岳写真もあこがれるけど、よっぽど時間的余裕がないと撮れないね。雲や光線のいい瞬間まで、待機する空待ちが多いからね。でもなあ、ちょっと撮ってみたくなった。半日で撮れそうな山っていったら、富士山の裾野くらいかな?
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散人さんへ (紅蓮)
2007-09-27 09:16:47
もう縦走している間じゅうずっと、三脚に一眼レフのカメラを担いでいる人がいましたよ~。
このキレット小屋でも、なんとお騒がせ4人の1人が、キャノンのイオスを三脚にセットして、いい瞬間をねらってました。
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スリル満点 (さと)
2007-09-27 17:58:36
メチャ凄いところを歩くのねぇ
稜線の上にポツリと一人いる姿は想像を絶するし、鎖はヒヤヒヤだし~心臓に良くないね(笑)
自分が登ってるわけでもないのにエライ緊張しています。

紅蓮さんはホントに素晴らしいわ。病気は忘れるね。手も痛くなかったそうで良かった!
ここはすこしのんびり出来たのね。
私もこんなところで写真をやっぱり撮ってみたいけど・・・無理
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さとさんへ (紅蓮)
2007-09-27 20:59:04
登りに行く前は、みんなにおどかされてドキドキもんだったけど、行ってしまえば、もう夢中で登ってゆきます。
大変だけど、大変な思いをしないと、出会えない風景ってあるんだなあと、あんな風な所を登ると思います。

でも、キレットじゃなくて、もっと麓近くでも、みんなカメラ構えて遠くのいい山を撮っていましたねえ。
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絶句! (諏訪ッチ)
2007-09-27 22:04:22
山に登るという事はこういう事なんだな・・・。
すごすぎて絶句です。山岳写真を撮る人はすごい苦労をするのですね!
紅蓮さんの写真を見ただけで私には無理なのが十分に分かりました。
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諏訪ッチさんへ (紅蓮)
2007-09-27 22:47:43
こういう山は、健康な時でさえ、1年に1度か2度、気合いをいれてのぞみます。

だけど、山岳写真を撮る人は、朝とか黄昏時とか、光の具合がいい時って限られているので、けっこう苦労しますね。それだけに、いい写真が撮れた時の喜びも大きいでしょうね。
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う~む (久我山散人)
2007-09-28 08:26:20
ますます山岳写真撮りたくなってきた。ムカシから憧れではあったが。こんな所まではいけない。行くまでに5回位谷底に落ちている。そうすると遠くから峰峰を撮るしかない。・・・その前に、三脚使う訓練しないといけない。野鳥ではいらないと思ったけど、山岳写真は三脚必要だ。三脚買うならやっぱりカーボンか。カーボンには落雷するから怖い。じゃアルミでもいいか。ジッツオ(GITZO)の三脚持ってるけどそれはちょっと小さすぎる。ジッツオは機関銃のメーカーだ。機関銃の三脚を作っているついでにカメラの三脚も作っている。頑丈なわけだ。大きいジッツオ買おうか。だけど雲台が悪い。使い物にならない。いい雲台は高い。物欲だ。困った。この話は忘れたい。
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散人さんへ (紅蓮)
2007-09-28 09:05:36
おはよう♪
すごくいい山は、その山に登っていると撮れないので、今回では、種池山荘より少し上あたりで、三脚を構えている人が多かったです。だから、谷底に落ちないでも、山のいい写真は撮れるよ。朝早くがやっぱり、きれい。
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