紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

コロラド川下り・10

2005-11-29 07:12:11 | 8・山と旅の思い出
川下りではラピッドも興奮したが、とにかく、それはあっけなく、一瞬で終わってしまうのだ。
それよりも、2時間から半日かけて、ショートウォークに行く方が、山歩きが好きな私には、楽しめた。
グランドキャニオンの下をハイキングするのだから、上からでは行けない所を歩くわけだ。
そう思うだけで、貴重な自然を見ているんだなあと思い、心ときめいた。

ショートウォークも、日がたつにつれて、だんだんと長く、険しいコースになっていった。
岩登りするような所もあり、危険な所もあった。でも、何事も自己責任なので、行くか行かないかは、自分で決める。多少のケガをする人も出てきたが、大事にはいたらずにすんだ。

■ハバスパイキャニオン 

一番美しい谷。と、リバーランナーがいっていたのが、この谷だ。
歩きの時間もいれて、ほぼ半日ここで過ごした。ここは全員が参加した。
人気のある谷で、他のツアー参加者もきていた。大きなボートが3艘も、コロラドの急な流れにつながれているのは、壮観だった。

川に沿って、急な所を進んでいく。

 

水の色がブルーで、コロラド川の茶褐色とはちがう。川を渡る時は、流されないように、みんなで手をつないだ。



目的地に着くと、川で泳いだり、岩から飛び込んだり(息子)、思い思いに過ごした。
これは、すごく楽しい時間だった。

 

そこで、初日のキャニオンの下りの日、朝のバスであった女性とばったり出会った。
別のツアーで来ていたのだけど、そんな所での再会を喜びだった。



■その他のコース 

ロッククライミングするような所。リバーランナーがザイルを張ってくれた。
落ちればケガしそうな所なので、全員が行かずに、下で待っている人もいた。




大きな滝を見にいったこともあった。



あとはこんなこともした。

  

◆コロラド川下り ・10・11

コロラド川下り・9

2005-11-28 14:27:10 | 8・山と旅の思い出
朝、5時半頃になると、“Everybody wake up !”というリバーランナーの元気のいい声で目がさめる。
起きるとすぐに、モーニングコーヒー。
それから、フレンチトーストやパンケーキなどの朝食が準備される。

朝食後、また荷物を全てボートに積み込み、出発する。この積み込みに、かなり時間がかかった。
最後に、積み込まれるのが、簡易トイレ。
谷では、生態系をこわすので、トイレも持ち込みとなっている。小の方は、川の中で自然にする。
トイレには、DUKE(公爵)という、うやうやしい名前がつけられていた。

実は、このトイレが、この川下りツアーでは一番の難関だったかもしれない。
朝テントをたたんだり、自分の荷物を片づけている間に、隙を見てトイレに行かなくてはならない。
朝行きそびれると、夕方テント場に設置するまで、行けない。
もし万が一、途中で行きたくなったら、ボートをどこかにつけてもらい、簡易トイレを陸におろしてということになる。しかも、おろせる場所も、そうたくさんはない。

朝、最後にトイレに行った人を、ボートは、ずっと待ってくれる。けど、なるべく最後の人にはなりたくないと、誰もが思っていた。あんな風に待たれていたんじゃね。

そして、無事にトイレを積み込むと、また川を下って行く。

■ラピッド

なんといっても、コロラド川下りの醍醐味は、ラピッド(速瀬)。
白く泡立つ瀬が見えてくると、わくわくする。
ボートの中も、興奮でみなぎる。

ラピッドでは、前の席に座れば、まずザブンとバケツで数杯ほどの水を頭からかぶる。
けど、前にいる方が、迫力があって、絶対におもしろい。

早朝に通り過ぎるラピッドでは、まだ気温が低いので、ぬれると震えてしまう。
一度、早朝のラピッドで、一人川に転落した。
つかんでいた荷物がロープからはずれていて、その荷物ごと川に落ちてしまったのだ。

いつも川を下りながら、こんな急流で流されたら、えらいことだと思っていた。
が、リバーランナーは、すごい早業で、一瞬の後には、その女性をボートの上に引き上げていた。

ラピッドは、しじゅう出てくるけど、中でも有名なのがラバホールラピッド。
落差が大きい、ラピッドである。
この時に、一度上にあがって、どこを通るかリバーランナーがルートを調べた。

ラピッドでは、カメラがぬれるので、インスタントのカメラで撮ったが、それも、ボートから落ちないように何かをつかんで手がふさがるため、ほとんど撮れなくて残っていないのが残念。
ようやく撮ったのが、この写真。場所は定かではない。

■ラピッドに近づいていく。




■うまく前の席をゲットした娘と息子。




■ラピッドの中につっこむ。



◆コロラド川下り ・9・1011


コロラド川下り・8

2005-11-26 09:02:55 | 8・山と旅の思い出
■一日の生活

昼になると、ボートを岸につける。テーブルが出され、サンドイッチの材料などが並べられる。
パンの間に、レタスや、トマト、キュウリ、ハム、アボガドなど、自分ではさんで食べる。トルティーヤやタコスという時もあった。

昼食がすむと、まだボートに乗り込んで、川を下って行く。途中、ショートウォークなどしながら、下り続ける。


夕方になると、少し広くなった平らな砂地のある所にボートを付ける。
それから、全員で協力して、全ての荷物をおろす。個人ものや、テント、水色のマット、食事道具や、材料、トイレなど、ものすごくたくさんの荷物がボートに積み込まれている。それらを、全部協力しておろす。



キャニオンの中では、たき火が禁止されているので、煮炊きにはガスバーナーを使う。
トイレも、「デューク」と呼ばれる簡易トイレが、奥の方に設置される。
テントは二人で一つ。娘と良流娯さん、私と息子が使った。息子は、外で寝ていた。

テント場が整うと、夜まで静かな時間が流れる。
川下りの間、シャワーがないので、コロラド川につかって、自然な石けんで、身体を洗ったり、髪を洗ったりした。もうその頃になると、気温も下がって、寒い。

夕食は、チキンやビーフなどのメインに、付け合わせの野菜が、カリフラワーやキャベツのサラダや、マッシュポテトなど。デザートにはチョコレートケーキや、ブラウニーなどもついた豪華版。
後かたづけは、それぞれが行う。


お酒は、前もって、ワイン、ビールを何本必要と申告して購入しておく。
そうすると、最初からボートに積み込んで、グループごとに、ネットにいれておいてくれる。
それをボートにつり下げて、コロラド川で冷やしながら、下る。
日中は、飲むのを禁止されていたが、夕飯の時は、自分たちのネットから取り出して、飲むのである。


夜は月明かりで、テントの中でもライトを使わないで、見えるほどだった。
テントはネットでできているので、まずしすぎて、タオルを顔にかけて寝た。
あまりに明るくて、谷から星はあまり見えなかった。

夜は野宿で、寝やすいとはいえないけど、だんだんと慣れていった。

◆コロラド川下り ・8・1011

コロラド川下り・7

2005-11-24 11:42:20 | 8・山と旅の思い出
■川下り始まる

いよいよ、コロラド川下りである。
夜は岸に停泊し、4泊野宿しながら川を下ってゆく。

初日は10時集合なので、ゆっくりと起きればよかった。
荷物を持って、川に行くと、すでにボートは到着していた。
ボートは上流から下ってくるので、誰かが乗ってくるのかと思っていたら、リバーランナーの3人以外、このツアーの参加者17人は、全員ファントム・ランチから乗るのがわかった。

水のもらない大きな袋をもらい、そこに荷物をいれる。袋は、口を何回か折って、さらにびしっと閉じられるようになっているので、川に落としても、中の物がぬれない。実際に一つ落ちたことがあったが、中の物は無事だった。
袋には番号が書いてあるので、自分の番号を覚えておく。
他に、アモ缶という小さな缶をもらい、そこにパスポートなどの貴重品を入れておく。
全ての荷物を積み込んで、袋はボートのロープに一つ一つくくりつける。

ボートの上で着ているのは、水着の上に、速乾素材のシャツにズボン。それにライフジャケット。

ボートが川を下り出すと、それからは予想に反して、ものすごくゆったりとした時間を過ごすことになる。



たまに、ラピッド(早瀬)や、落差の大きいホールが出てくるけど、そういうのは、一日のうち何回かで、あとは川の流れにまかせて、ただ下って行く。
下りながら、リバーランナーが、グランドキャニオンの地層の話しなどしてくれる。
ほとんどが専門用語で、わからないのが、とても残念。おそらく20億年の時が積み重なっている地層の成り立ちなど話してくれていたのだろう。

一日に何回か、ボートを下りて、ショートウォークをする。
崖を登って行くと、コロラド川に注ぐ小さな流れ、クリークがあらわれる。
流れに沿って進んでゆくと、最後は滝があって、滝壺で泳いだり、滝をのぼったり、思い思いに過ごす。コロラド川より水はきれいなので、シャワーかわりに水を浴びたりした。



◆コロラド川下り ・7・1011

コロラド川下り・6

2005-11-22 16:41:17 | 8・山と旅の思い出
■谷底の山小屋

ファントム・ランチの山小屋に着いた時は、もうこれ以上、この暑さの中を歩かなくてもいいと、ホッとした。
砂漠の中のオアシスのような小屋である。

よくこんな深い谷の底の、砂漠の中に、このような整った小屋を作ったものだと感心した。
この小屋も相当前からの予約が必要である。
けれど、川下りツアーには、その小屋の宿泊も含まれているので、予約なしで泊まれるようになっている。
他にもキャンプ場もあるが、これも予約が必要とのこと。

ラバが運んでくれる荷物が届いているか心配したが、ちゃんと着いていた。これがないと、これから4日間かなり困ってしまう。

 

小屋は男女別になっていて、何棟か建っている。一つの小屋に、2段ベッドが、4台くらいあった。シャワーもついている。
早速着がえて、洗濯をすると、洗濯物は、30分ほどで、からからに乾いた。

あまりに暑いので、ほかにやることもなく、川にいって、水の中に寝ころんでいた。川は小さい流れで、水は澄んでいた。
夕方5時頃になると、それまでの暑さがうそのように、急にすずしくなった。


小屋での食事は、同じボートに乗る人たちと同席した。おいしい食事だった。

夜はレインジャー主催の、自然観察会があった。生まれて初めて、岩にへばりついているサソリを見たり、生態系の説明などがあった。こういう勉強会が気軽に参加できるのが、アメリカの国立公園の優れたところだ。それで、そういうのに参加する度に思うのは、もっと英語が通じれば、もっとおもしろい。

小屋にもどると、翌朝早くにグランドキャニオンを上る人たちは、すでに眠っていた。登りは下りより、ずっと大変なので、朝早く出ないときついだろう。

◆コロラド川下り ・6・1011

コロラド川下り・5

2005-11-21 06:22:15 | 8・山と旅の思い出
■谷下り

やれることは全てやって、谷下りの朝を迎えた。

真っ暗なうちに起きて、5時前にバス停に行ったが、バスはこんな日に限って、予定の時刻にこない。
早く下り始めたいと思うけど、どうにもならない。

他の人たちも、困ったなあという感じで待ち続ける。
結局バスが来るまで30分以上待っただろうか。
そのバスに乗った人たちのうちの何人かは、同じルートで谷を下るのがわかって、ちょっと安心した。


やっと下り口に着いて、サウス・カイバブ・トレイルをたどって、グランドキャニオンを下り始めた。
いきなりけっこう急な道である。すでに何人かの人が下っている。



朝も早く、日が昇ったばかりで、まだすずしい。
キャニオンは、朝日の時間帯も、ほれぼれするほど美しい。(写真トップ)
道もよく整備されていて、歩きやすい。


同じバスに乗っていた中に、日本人の男子大学生が1人いた。最初のうちは、一緒に下っていった。
そのうち、その人が、下に宿をとっていなくて、その日のうちに谷までおり、また登ってこようとしているのがわかった。
ガイドブックには、一日で往復して、死んだ人がいると出ていた。
だいじょうぶかと思ったが、大学生はとりあえず、10時まで下れる所まで下って、戻ってくるといっていた。
なにせ谷の底は砂漠気候なので、一番暑い時間帯に、そこを登るのは相当な覚悟がいる。
それで、私たちは大学生に、もっと早く下った方がいいといって、そこからは別行動になった。

日影があるうちはよかったが、やがて太陽が上に登るにつれ、日影があまりなくなる。
日影を探しては、休む。道はまだまだジグザグに続いて行く。



途中に、トイレがあり、その近くで昼食。そこで会った人女性の3人連れも、同じボートに乗る人たちだとわかる。
それにしても、体感温度50℃というのは、どう表現したらいいんだろうか。
暑いというより、熱いという感じだ。
あまりに暑いため、長袖、長ズボン、帽子、どこも肌を外に出さないようにしないと、乾燥してしまう。
景色は、だんだんと砂漠気候という感じになってきた。
 

ようやく、コロラド川の茶色の流れが見えた時は、嬉しかった。
それから、橋を渡って向こう岸に行き、まだまだ歩くのだけど、その時が一番暑かった気がする。
暑すぎて息をするのも苦しいような気がする中、ふうふういいながら歩いた。



そして、これは反省点なのだけど、この日携行したのは水だけだった。
ほんとうはアクエリアスなどスポーツドリンクも持つべきだった。というのを、その後山を本格的に再開して知った。
この谷下りは相当大変で、途中でひざが痛くなった私はサポーターをして、やっとのことで下った。

◆コロラド川下り ・5・1011


きのうのニュース

2005-11-20 10:12:04 | 20・日々のできごと
■園児、フルマラソン完走

驚いた。ほんとうに。
わずか5-6歳の幼稚園児がフルマラソンを走りきったという。
13人参加して、うち11人が制限時間の8時間以内にゴール。

今日も午後から、東京国際女子マラソンを見ようと思っているが、同じ距離、子どもたちは完走したのだ。
5キロごとに、水やらバナナなどを食べながら、走ったというけど、ほんとうにすごい。

昨日の朝日・夕刊を見ると、子どもたちの喜びいっぱいのようすがうつっている。
こんなことができたのも、園で毎日4-5キロ走っている、その積み重ねのようだ。

いつだったか、テレビで、富士山に登った幼稚園児のドキュメンタリーを見たけど、その時も驚いた。
子どもたちは、場を与えられると、力を発揮するんだなあ。

42.195キロというと、ふだんしじゅう山に登っている私が、歩いたとしても、かなりきついと思うほどの距離だ。
おととし、ホイッスルの有志で、松尾芭蕉のたどった道、今市から日光まで歩いたことがある。
朝9時から夕方5時までかかって、それでも、約34キロ。
最後はもう足が痛くて、辛かった。
それより長い距離を、あのような子どもたちは走り通したのだ。

ps)コロラド川下りの話しは、おりおりに続いて行きます。

(写真:おととし日光にたどり着いた時の。もう足が動かないほどくたびれていた。)

コロラド川下り・4

2005-11-19 10:38:45 | 8・山と旅の思い出
■問題発生

グランドキャニオン観光の合い間には、インフォメーションセンターに行って、谷下り用の地図を買ったり、谷下りの注意を聞いたりした。

息子が一番英語が話せるので、いろいろ聞いてくれる。けれど、めったに訳してくれないので、あまり役には立たない。

そこで、けっこう大変な問題があることが判明した。


谷底まで、ブライドエンジェル・トレイルを下ろうと思っていたが、そこの道が大雨による土砂崩れのために、通行禁止になったというのだ。それも数日前に。
ブライドエンジェル・トレイルは、一番楽なルートな上、泊まっている宿から、歩いて数分の所に、おり口がある。もうそこから下ることに決め、日本にいる時に、すでにルートを調べてあった。


ところが、それは使えず、下りに使える道は、「サウス・カイバブ・トレイル」しかないのがわかる。

外の掲示板で調べてみると、ルートは急だし、下り口までは、バスに乗って行かなくてはならない。
谷間の道は、下に行くほど、暑くなるので、なるべく朝早く出発しようと思っていた。
朝10時までに、どこまでおりられるかで、その日楽勝かどうか決まる。
それ以降は、猛烈に暑くなるのがわかっているのだ。

気温を見ると(トップの写真)、今日谷底(ファントム・ランチ)はあまり暑くないようである。
といっても、41℃。明日はどうだろうか?

バスで行くとすると、バスの始発までは待たなくてはならない。
困ったなと思ったけれど、道が閉鎖しているのではしょうがない。
一応、下り口を確かめに、バスに乗ってカイバブ・トレイルまで行ってみた。
上から見ると、谷底までは遠い。



また前日には、川下りで使うものと、谷下りに使う物と、荷物を分けた。
着がえなど川下りで使う物は、大きな袋にいれて、ラバに運んでもらうように頼めることがわかったのだ。
とにかく大変そうな行程なので、荷物を軽くしたかった。

谷下りに持って行くのは、ふだん山で使う物と昼ご飯、それに水。
水は、4リットル必要といわれる。ふつう夏の山でも、2リットルくらいしか飲まないので、倍は必要ということだ。
ポットに氷をいれ、そこに水を足してゆくことにした。

準備は整い、あとは早寝をして、翌日にそなえるだけとなった。
◆コロラド川下り ・4・1011


コロラド川下り・3

2005-11-18 06:52:53 | 8・山と旅の思い出
■ラスベガス~グランドキャニオンへ

当時、息子は大学生だったが、中学生の時以来、久々に一緒に旅をすることになった。
といっても、先に1人で渡米し、帰りも、どこかに寄るというので、1人だけ別行動になった。

息子との待ち合わせ場所は、ラスベガス。
私と娘、良流娯さんが乗る飛行機が台風で飛ばずに、空港に足止めをくい、ロスからの乗り継ぎ便に間に合わないなど、いろいろハプニングは起こったが、ようやく、ラスベガスに着き、やっと息子とも合流。


そこで1泊し、フラッグスタッフを経由して(1泊)、グレイハウンドバスでグランドキャニオン国立公園に向かった。
レンタカーで行くことも考えたが、川下りの間、車を借りているのも無駄なので、バスで行くことにした。丸々二日間の移動は、けっこう長かった。この道は、また帰りも通ることになる。




グランドキャニオンでは、ブライトエンジェルロッジに3泊して、谷下りに備えた。
このロッジも、前年の秋には予約しないと、部屋がとれないというほど人気が高い。
グランドキャニオンは、超人気の観光地だけれど、宿泊施設が、あまりないためにそのようになってしまうのだ。

 


その3日間は、サウスリムの端から端まで、くまなく見て回った。
ロッジがあるグランドキャニオンのメインの村からでも、あの壮大なキャニオンは見える。
が、バスに乗って、端まで行くと、デザートビューという砂漠が見える所などもあって、それぞれに景色がちがう。

キャニオンは、朝と夕方が美しい。夕方の時間帯に、一番夕日がきれいな所までいっては、飽きずに眺めていた。


谷が深く、なかなかキャニオンの底を流れるコロラド川が見えなかった。
初めて見たときは、あと数日後には、あの川を下っているのだと思って、心が浮き立った。



息子は着いてからも、ほとんど別行動をしていた。

◆コロラド川下り ・>3・1011


コロラド川下り・2

2005-11-17 07:01:57 | 8・山と旅の思い出
■注意事項とサイン

なぜ1600mも下った谷底のコロラド川の岸でボートと待ち合わせるかというと、もともとページという町の近くにある「リーズ・フェリー」から「レイク・ミード」まで全行程下る、10日間位のツアーなのだ。(トップの地図参照)
グランドキャニオンの谷底にある「ファントム・ランチ」が、約半分の地点。
ツアーは、前半と、後半、全行程など何種類かに分かれている。
私たちは、後半の5日間のツアーに参加することにした。

ほんとうは全行程参加したかったが、父や母がかわるがわる入院したりしていたので、1年後の見通しは全く立たずに、5日間のを申し込んだ。
誰にしても、1年後のことなどわからないので、誰かが抜けても、残った人だけで行こうと決めた。
実際に、良流娯さんの娘さんも予約する時には人数に入っていたけれど、やむを得ない事情で、参加することができなかった。

それでも、月日はたち、だんだんと翌年の夏が近づいてきた。
その頃になると、ツアー会社から注意書きが送られてきた。

それには、
■生態系をこわさないように、食べ物などいっさいの物は残さないように。

などという注意のほか、けっこう怖いこともいろいろ書かれていた。例えば……、

■寝袋に入る時、朝靴を履く時、中にガラガラヘビやサソリなどが入っていないか必ず確かめること!

■谷底は砂漠気候なので、43℃またはそれ以上に気温が上がることもある。

■具合が悪くなったり、ケガをしても、途中には逃げ道はないので、ヘリコプターに連絡して救助してもらうまで待たなくてはならない……etc。

コロラド川のそのあたりは、人の住む所から隔絶された世界なのだった。



そして、<そういう全ての危険を承知の上で、ツアーに申し込みます。>
そこに、参加者がそれぞれ自筆のサインをして、いよいよコロラド川下りの旅はスタートした。

(写真:夕方ボートからおりると、自分でテントを立てる。テントも立てずに、外で寝る人もいた。)

◆コロラド川下り ・2・1011