紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

「K」 三木卓 ・著

2012-10-31 17:00:20 | 13・本・映画・演劇・音楽など


題名に惹かれたわけでもないのに、不意に手をとった。
それは、三木卓さんと私はたったの1度お会いしたことがあり、何を話したか忘れたが、話しをさせて頂いたことがあるからである。
三木卓さんは、児童文学も書いていらしたからだ。

ちょっと、という感じで手に取った本は、1-2ページで読むのをやめてしまうことが多いけど、この本は一気に引き込まれて、一気に読んだ。
おもしろい。というか興味深い。
文章はユーモアに富んでいて、あの穏和な三木卓さんそのままである。
重いことを書いているけれど、文章は軽く流れるように続いていく。

一気に読んだといっても、ふつうは途中で席を立つこともある。
けど、この本にはもくじがなく、当然章だてにもなっていない。
席を立つきっかけがない本だった。
ついでにいうと、「もくじ」と「あとがき」を最初に読むクセが私にはあるのだけど、そのどちらもこの本にはない。

「K」というのは、4年前、72歳で他界した著者の妻である。
プロとして認められたかどうかはよくわからないが、妻も詩人である。
詩人どうしだから、こんなに激しい生活を送ったのだろうか。

この本は、「K」との出会いから、死による別れまでを書いている。

貧乏暮らしの末、著者は、妻が探してきた仕事場(下宿から始まって転々とする)に通うようになる。
けれど、通っていた後、ほとんど自宅には帰らずに、仕事場で暮らすようになってしまう。 別居といってもいい状態になるのだ。
必要がある時に、たまに帰るくらいの生活。
そして、ついには、家に帰ってくるなとまでいわれてしまう。
多分、それだから、妻のことを、妻の詩作を客観的に語ることができるのだろう。

「K」という妻を、著者はもてあましていたが、一方ではとても大事な存在でもあった。

Kが生い立ちから、そのような激しさを身につけたと、著者は理解しているが、そのくだりが何度も何度も出てくる。
生い立ちと、東北育ちで培われたものが、Kの性質に大きな影響を与えたと、著者は考えていた。

Kは、実の母親に育てられずに、乳母に育てられた。その後もずっと乳母の元で暮らし、小学生になる時に、誘拐されるようにして実家に戻る。
けれど、長く離れていたKには、自分の家は居心地のいいものではなかった。
そのために、Kは孤独でいることを身につけ、人と暮らすことに苦痛を感じるようになる。
ただ一人、娘だけは溺愛した。

もうちょっと、この本を読みたいというところで、終わってしまう。
Kは闘病生活の後亡くなり、著者は76歳になった。新たな女性と暮らす気力も時間もすでにない。
「一人の女とつきあうのは、けっこうたいへんなことだ。」
「つまりこれは、一生がかりの女とのつきあいということになった。」
文句もたくさんあるが、Kは、著者には核となる大きな存在だったということなのだろう。






昨日は芝居を見に行った

2012-10-29 16:40:43 | 13・本・映画・演劇・音楽など
ふだんはあまり芝居を見に行くことはない。けど、できれば見に行きたいと思っている一つが、高校同期の永井愛さん作・演出の二兎社のお芝居。
昨日、高校仲間と見に行ったのが、「こんばんは、父さん」

平幹二朗、佐々木蔵之介、溝端淳平、3人の男性たちが出演。

先日朝日新聞の夕刊に出ていた演劇紹介の文。(昨日持って行ってみんなに見せてあげているうちに、くしゃくしゃになってしまった)

幸福とは 揺らぐ男3人芝居


それぞれに問題を抱えた男達の現状が明らかになっていくが、最後はどこに向かおうとしているのかが、ちょっとわからなかった。
けど、わからないのが、今が抱える問題ということなのかもしれない。
佐々木蔵之介さんは永井さんの芝居で見るのは2度目だけど、、テレビのドラマより、生の芝居を見たほうがうまくて、おもしろくて、いい役者さんだなあと思う。

そんなこんなの話しを、飲みながら話すのも、芝居を見た時の楽しみの一つ。
帰りがけに飲みに行った「ガシラ」で。






アコーディオン・カルパチョコンサート

2012-10-28 09:47:31 | 13・本・映画・演劇・音楽など
昨日は、山仲間の友人、ひろみさんのアコーディオンコンサートにいった。
Kさんと待ち合わせして、住吉駅でランチ。

コンサート会場は、「ティアラこうとう」。




目の前にこんなタワーが見えたけど、「あれって、スカイツリー?」
「ツリーはもっと高いんじゃない。」
とかKさんとわけのわからない会話をしてましたが、やっぱり、スカイツリーだった。




すぐ近くにいかないと、見上げるほどは高くないのね。

コンサートでは、ひろみさん家族、H野さん家族にたくさんお会いした。
もう何十年ぶりにお会いするご両親とかも電車でいらしていて、すごいと思った。
いやあ、みなさん、お元気だなあ。

当日のプログラム。




演奏写真。










去年一緒にフランスに行ったDさんにもお会いしたり、楽しい演奏会だった。





トントン孫の来訪

2012-10-27 09:07:01 | 18・家族のことなど
昨日は、トントンとりんちゃんが遊びに来た。
りんちゃんと会うのは、いつだったか母の施設で会って以来。
もうすっかり大きくなって、自分ですたすた歩くし、楽しそうな笑顔がかわいい。

最初、駐車場に迎えにいって、手を出すと、笑っているのに、トントンばあちゃんの後ろに隠れてしまう。
それで、手をつながずに、家に行く。

心ちゃんのオモチャや、ぬいぐるみで遊ぶ。






心ちゃん用にとっておいたお母さんといっしょのビデオを見て、身体を動かす。




ついでに、私用のラジオ体操のビデオを見ても、手足を動かす。(笑)




カメコを見て、すごい興奮。でも、こわくて、なかなか触れない。ようやく、ちょっとなぜなぜできた。




その後、私がトントンのフランスの旅のDVDを作成していると、私の机に来て、椅子に座る。




キーボードをいじりたいようだけど、DVDが失敗すると困るので、古いキーボードをあげたら、たたいて遊ぶ。
そのうち、ペンと色鉛筆で、お絵かきを始めた。真剣な顔で、ずっと描いていたのがかわいい。




最後に帰る時は、りんちゃんは、自分から私に手を出して、つなごうというそぶりを見せた。ちょっとは慣れてくれたみたい。








久しぶりに連句を巻く

2012-10-26 08:30:13 | 7・連句・俳句・短歌
今日から連句がスタートした。
6人参加で早巻き歌仙である。早く巻くのは久しぶりなので、ちょっとわくわくする。


発句として集まったのは以下の句。
甲斐の里 ぶどう祭りで はしゃぐ子ら

故郷や 秋の祭りの にぎやかさ

藁葺きの 村の教会 小鳥来る  

連山の すつきりと見ゆ 刈田風   

思ひ出を ひとつこぼさず 零余子(むかご)とる  

夕闇に 冷たき秋の 小糠雨

千輪の 夜空を飾る 秋半ば

耳たぶを 拭いて良夜の 顔となる

学会の 夕べ恩師に 新酒つぐ


その中で、「零余子の句」が一番たくさんの票を集めて発句となった。

Blog・連句の部屋で連句を詠んでいく。


◆ 今まで巻き上げた歌仙


20年近い間に、けっこうたくさん巻いてきた。楽しく巻くのが一番。
そして、私としては、他の連衆が今何を考えているか、また今世の中がどうなっているかが、後でわかる句が、けっこう好きである




昨日はY会へ

2012-10-22 07:08:33 | 22・両親のこと
朝10:30~、母のいる施設二階の家族会があるというので、出かけていった。
園長、副園長、フロアリーダー、サブリーダー、サービス課長らが出席。




主な話しは、介護の現場で法改正があったこと(ワーカーによる痰の吸引が認められるようになった)。
それと防災関係の話し。

その施設のある敷地一帯は、大きな地震があった時には、近隣の人も受け入れているとうことだった、
庭も広いし、私も近ければ、こちらに逃げ込むのがいいと思うが、いざという時には遠すぎるだろう。

それと、これから、Y会では、新たに老健施設をつくるのと、病院を大きくする工事が行われるとのこと。

帰りがけに外に出ると、私の好きなくすの木が枝を切られてしまっていた。
今ある敷地で大工事が行われるというのは、こういうことなのね、と思った。




何年か前に撮った写真。




暖かかったので、カメたちも甲羅干し。そろそろ寒くなるので、こんな姿も見られなくなるだろう。




このY会は関東大震災の時に、行き場のないお年寄りを受け入れたことからスタートした。
当時のここの敷地。地図(クリック・拡大)を見ると、今よりずいぶん広かったようだ。
本部(その頃は病院だった)と教会は、今度の工事でも残されるということだ。







心ちゃん、誕生日おめでとう♪

2012-10-20 16:55:19 | 10・孫と家族
今日は、孫の1歳の誕生日。今日の心ちゃん
昨年の今日は、朝早くから病院に一緒に行ったり、まだ生まれそうもないというので、私は家にもどったり、思いの外早く生まれそうだというので、また駆けつけたり。
あたふたとして、長い1日だった。
おまけにその夜は、アメリカから友人が来ていて、会いに行けないかと思っていたら、昼には赤ん坊が生まれていたので、駆けつけることができた。

プレゼントは、早々と1ヶ月くらい前に送った。

足でこぐ車。







それと、娘のリクエストにより重ねコップ。







私といえば、こんなにいい天気なのに、のどがいたく、のどのリンパが腫れているので、1日家にこもって過ごした。
何をしていたかというと、誰も着ていないパジャマがあったので、心のパジャマのズボンを2枚作った。他には、ほとんど使っていないさらしが出て来たので、おむつを縫った。
来月、久しぶりに娘と心が泊まりに来るので、その時に着てもらおう。




そして、今日は調布の花火大会。
秋っていうのは、なんとなく感じが出ない。やっぱり、花火は夏だよね~。
いずれにしても、風邪気味なので、寒空の河川敷に行ったら、悪くなりそうなので、自分の家で花火を見た。














兼高かおる世界の旅

2012-10-18 12:04:48 | 13・本・映画・演劇・音楽など
今週の日曜日は、母の施設に行った。
くもり空なので、天気予報を調べていった。
晴れマークなのでいいかと思い、雨雲持たずにいったが、雨が降り出した。
空が暗くて、なんだか眠たくなるような日。案の定、母はぐっすり眠っていた。

母が眼をさまさないかと待っている間に、本を1冊読んでしまった。

「私が旅から学んだこと」 兼高かおる・著
たまたま図書館にいって、目にとまったので、借りてきた。




今書きたいのは、この本のことではなくて、「兼高かおる世界の旅」というテレビ番組のことだ。
あの頃、あの旅のテレビを見たことがない人はいないのではないだろうか。

1959年から1990年まで、旅の番組は続いていたそうだ。
ということは、私が、8歳の時から、39歳の時までだ。

熱心に見ていたのは、おそらく中学生の頃だ。
本を読むと、すごいセレブの旅なのだけど、当時の私には、貧乏旅行もセレブの旅も、海外旅行など夢のまた夢。
いつかそんな旅に出ることがあるなど、思いもしなかった。

兼高かおる世界の旅は、当時のそんな子ども達にたくさんの夢を与えてくれた。
行けないなら、せめてテレビででも、知らない世界を見たかった。

それがいつしか海外に、自分でも行けようになった。それと前後して、この番組を見ることがなくなった。
自分で体験する方がずっとおもしろいからだろう。


話しはかわるが、今週は、風邪を引いて、調子がイマイチ。のどが痛い。
来週の家族会には参加するけど、母のところへは、風邪を引くと行けない。
それで、思い出した。11月に入ったら、インフルエンザの予防接種をうけなくては。

オクトーバーフェスト

2012-10-15 17:47:40 | 19.友人との時間
前々から、友人Wさんの息子が仕事をしている会社も参加して行われる、オクトーバーフェストに行ってみようと思っていた。

先週土曜日は、お台場1回目ということで、Wさんが山梨からやってきたので、一緒に行った。

T君と会うのは、とても久しぶりだった。保育園に通う子どもの頃からよく知っている。

さわやかな笑顔の、すてきな青年になっていた。香織先生、見てくれているかな?




このグラスでドイツビールを飲んだ。
4年前に姉と一緒に旅をした時に、ワインの産地、ベーシックハイムの直子さんの家でごちそうになったことを思い出した。




オクトーバーフェストにかかせないのが、ドイツバンドによる演奏。




今回演奏したのは、「アルムバワー」
陽気な音楽に、みんな楽しんでいた。