暑い時は、水浴びが一番。

パイと太郎は、溺れているわけではありません。







　こんなに浅いんですから。
　太郎と水遊びをしてくれるのは、パイだけです。みんなは、水を飲んで引き上げてしまいました。２頭だけ残って、水遊び（泥遊び）してました。頼もしい姉です。

安心なんです。

　太郎は、どんどん成長していますが、まだまだ、五ヶ月の子馬。あまえるのも仕事。ぴったりくっいて草を食べるリラとユーロの間に、無理やり入り込んで、つかの間の安らぎを味わっています。どんなに暑い日でも、こうしていると安心なんですって。　
　「頭隠して、尻隠さず。」までいかないで、「鼻を隠して・・・・。」の状態ですが、これで、いいそうです。

マルクお前もか。

　青い袋に驚いて、ユーロは袋への興味を失いました。太郎も、青い方には近寄りがたくなりました。
　まだ、白いのがあると思っていたら、マルクも興味を持ってしまったようです。

　さあ、どうしましょう。

　意思表示をすることにしました。


　太郎　「これ僕の！」
　
　マルクが、ついて来ても袋をひっぱり続けて、今度は、しっかり、自分の物にしました。これも、「学習」といえるかも。

今度はユーロだ！

　やっと、青と白の袋を確保した太郎でしたが、喜んだのもつかの間。今度は、ユーロが興味を示してきました。
　「えぇ～。」
　もう一度、ユーロが飽きるのを待たねばならないのでしょうか？
　いやです。待てません。


　せめて、ひとつは確保しようと、青い袋をくわえて、駆け出しました。
　でも、あわててしまい、振り向きざまにユーロにぶつかりました。袋を放してしまいました。袋は、空気をはらんで、空中に漂います。いきなり、上空に現れた青い物体に、ユーロが驚いて駆け出します。太郎も驚いて駆け出しました。青い袋は、ゆっくり落ちながら、２頭の後を追いました。
　

青の次は白。

　青い袋の中を、さんざん嗅ぎまわったパイの好奇心は、まだ収まらず、太郎がいじっている、白い袋に向けられました。

　太郎は、未練はありますが、仕方なくパイに譲ります。

　でも、こちらは、ドルの草が入っていた袋。パイは草に不自由していないので、それほど、興味を引く物ではありませんでした。



なら、返して、とばかりに、白い袋を取り返します。


青い袋も確保します。　　　ところが・・・・。続く