徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

ルパートの滴に銃弾を当てると...

2017年05月27日 | 物理

嗚呼、世の中にはまだまだ知らないことがいっぱいあるんだなあ、と思ったので徒然に...

溶けたガラスを水に落として出来る滴のような形をしたガラス(ルパートの滴、オランダの涙)は驚異的な強度を持っている。このガラスに38マグナムの銃弾を当てると銃弾の方が粉々に粉砕されてガラスはビクともしない\(^o^)/ 

先ずは下の動画をご覧あれ。

作り方は簡単で普通のガラスをバーナーで溶かして水に落とすだけ。こうすると表面は急冷されるが内部はゆっくり冷やされるので負圧が発生し内部応力として残る。1平方センチ当たり8トンもの応力が残るらしい。これが強度の秘密だ。この存在は17世紀のヨーロッパで既に知られていてルパート公が実験に立ち会ったのでその名がついたらしい。

面白いことに、この滴の尾っぽの先をペンチなどで折ると一瞬にして全体が砕け散る。応力が解放されるのだ。不思議なものだね(´・ω・`)