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徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

国会70日延長の謎

2011年06月23日 | 政治

なぜ菅首相は国会会期を、野党の主張する50日ではなく70日に延長したか。その理由を下記の二つの記事に見た。

孤立深める菅総理 「3法案」成立の見通し立たず; 

http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210623020.html

震災で延期した岩手県知事選を、8月25日告示、9月11日投票の日程で実施する方向

http://www.asahi.com/politics/update/0620/TKY201106200523.html

震災復興2次補正予算、特例公債法案および再生可能エネルギー買取法案の三つは国会を延長したところで参院否決によりなかなか通らないだろう。しかし、少なくとも前二つは成立に大儀があり、あまり議論の余地は無いように見える。これ以上野党・自民党が前二法案に反対を続けると彼等にとっての逆風を招くことになろう。再生可能エネルギーに関しては国論を二分する議論が有り得る。これは日本が将来的に脱原発の方向に進むのか否かを決める重要な法案である。これには自民党は徹底的に抗戦するだろう。

私の読みは、前2法案はすったもんだの挙句可決し、エネルギー法案は参院採決で自民反対により否決となる。その上で、首相は伝家の宝刀の解散権を行使し衆院選挙という筋書きだ。参院否決の場合、衆議院での2/3再採決の方法もあるが民主党小沢派の同意を取り付けるのにはハードルが高そうだ。

6月3日の首相解任騒ぎのときは震災地の選挙が足かせとなり、解散は出来ないとの永田町の読みであったが今回は違う。それが上記の岩手県知事選である。8/25告示、9/11投票がすでに決まっているのだ。菅さんは日程をこれに合わせる心積もりだろう。知事選と衆議院選挙を同一日に行えば震災時に選挙とは、という世論の反発は無い。

このやり方は小泉さんの、郵政解散・衆院選挙と全く同じパターンだ。脱原発というワン・イシュー、四面楚歌の首相、反原発の世論。これは、ことによると菅さんに大順風が吹くかもしれないぞ。

70日延長は8月末閉会となり、岩手県知事選に合致するという落ちでした。