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徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

福島原発事故 続報-3

2011年03月17日 | 福島原発

17日7:00

今朝は新たな問題の発生は無いようだ。保管プールの水蒸気は引き続き発生しているようだがプールの容量は3000t(訂正1500t位)近くあるので保管核燃料の崩壊熱で簡単に干上がるはずが無い。今朝のように冷え込んだ屋外に80℃以上のお湯がプールに張っていれば、当然盛大に湯気があがるが水の潜熱は全物質中最大、心配するには及ばない。(今朝の毎日新聞の一面見出しは、しょうこりもなくデカデカと"燃料プール沸騰”、もう二度と毎日は取らんぞ。)

17日8:00

今求められているのは正確な情報、問題は保管燃料コンテナがまだ水没しているか否か。 グローバルホーク、よろしくお願いします。 以下、TBSニュースより。 

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4675823.html

アメリカ軍が無人偵察機「グローバルホーク」を福島第一原発に向けて、17日にも飛行させることがわかりました。 自衛隊機では第一原発上空での飛行が困難なことから、日本政府は福島第一原発の原子炉内部の状況を把握するため、無人偵察機による撮影を要請。これを受け、アメリカ軍がグアムの基地に配備する赤外線センサーを備えた「グローバルホーク」を飛行させることになったものです。

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17日9:50

自衛隊CH-47・チヌークでの3号炉への放水開始。 こうなりゃ自衛隊も米軍も頑張れ!

私はどちらかと言えば左ですが一発目の投下は見事に乾坤一擲、パイロットの大和魂を見た気がします、日本は大丈夫だ。

冷静になって考えると、これは演出の可能性も... 4回くらいの投下では実効は無いに等しい

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17日12:20

東電の発表で昨日17時ごろ自衛隊のヘリで4号炉保管プールの水を確認した結果、水は残っており燃料棒も露出していないとの報告があった。また、電源復旧も本日午後には出来そうとの事、世界は救われたぞ。

アメリカの新聞は現地で作業している50名を英雄だと賞賛していますが、日本の大新聞とNHK他からは全くそんな言及はない。また特に4号プールが干上がり、放射能漏れが発生しているという根拠の無い憶測を流したNHKと水野解説員は切腹ものだろう。

今回の事故が収束した暁には9千円の日当で、まともに睡眠も取らず、おにぎりの配給もない死地で作業を続けた皆さんは日本のみならず世界を救った英雄として顕彰されるべきである。

お前、大げさな事をいうなと言われる方は左のブックマークにある原発資料をじっくり見るべきだ。福島第一にはスプーン一杯で2000万人を殺せるプルトニウムが数トン存在している。これは人類を100回以上絶滅しても、まだおつりが来る量です。私は原発はもうこりごりです。夏はうちわ、冬はこたつ、移動は自転車で結構、原発はもう二度といりません。また、子孫にこれ以上、大変なお荷物を残すわけには行きません。いままで作ってきたのが、170人毎に原爆一発分の死の灰ですよ。

17日16:10

警察の放水がなかなか始まらないので、ちょっとフェルミ推定をやってみよう。フェルミ推定というのは1月1日記事のSETI問題のように必要なテーマに関して極めてざっくりではあるが、おおよその値を推定するもので、世界で始めてフットボール場のスタンドの裏で世界初の原子炉(黒鉛炉)を臨界に持っていったエンリコ・フェルミが宇宙人の存在確率(SETI)を計算したのでこう呼ばれているものです。 さて、知りたい保管プールに注水しないで燃料棒が頭を出すまでの時間:T は下式で求まる。

T = (プール深さー燃料棒長)x底面積x水蒸発熱量 / (燃料棒数 x 単位崩壊熱量 )

ここで判っているパラメータは プール深さ:15m、燃料棒長:4m、底面積:100m2、崩壊熱量:50t/d(水蒸発換算)であるため、

T = (15 - 4) x 100 / 50 = 22日、 というのが本件フェルミ推定の結果だ。地震発生より既に6日経過しているが保管燃料の頭が水面に頭を出すまで、まだ16日間ある。 信ずるものは救われる。

17日20:15

最大の被害者が今苦しんでいる、私に出来る事はなんだろうか...

@ayu_19980408 RT @okurabosu: 福島が死んでしまいます。原発の影響でマスコミすら近寄らず、報道が無いため燃料も食料も水すらありません。この状況を少しでも多くの方に知っていただきたい。福島を見捨てないでください。福島を助けてください…。


福島原発事故 続報-2

2011年03月16日 | 福島原発

16日8:50 

良いニュースとして、福島第一原発6号炉の非常用ディーゼル発電機が再起動したようだ。これで6号炉とそれに併設されている5号炉とそれらの使用済み核燃料プールの保全が可能となる。また、1,2,3号炉の崩壊熱は海水注入が継続されており問題のピークは過ぎたと見て良いだろう。

残るのは4号炉の使用済み核燃料プールの保全ということになる。昨日の火災は保管燃料とは関係ないとの報道であったが今朝も再火災、自然鎮火が起こりこれは保管燃料の露出による水・ジルコニウム反応による水素燃焼だと考えざるを得ない。(<-修正あり、放射線遊離水素の可能性あり、下方記事参照) 今現在プールの水はどんどん蒸発を続けており崩壊した燃料棒が下部にたまり始めていると思われる。この場合、最悪の事態は再臨界による核反応の開始だが、まだそれによる中性子検出があったとの報道は無い。

対策は保管プールへの水注入、できればホウ酸水注入を早急に行うべきだが高濃度汚染により現場には容易には近づけない。政府・東電は4号建屋の爆発穴(8m)を経由してのヘリコプターか消防放水を検討しているようだ。

ところで報道では何も言わないが、1,2,3号炉の燃料保管プールはどうなったのだろうか?4号炉が何とかなったら今度はこっちが来そうだな。1,3号炉は天井が無いのでヘリ給水が可能か?そうなると2号炉プールが問題として残る。

16日11:00 

3号機付近で水蒸気と思われる白煙があがりヒヤリとした。その後、枝野長官からの会見で3号機のサプレッション・プール破壊が起こった可能性があるとの事だ。3号機は1,2号機と同様にBWR・Mark-1タイプの軽水炉で格納容器のドライ・チャンバーとサプレッション・プールをSUSジャバラで接続しており構造上のボトルネックになっている。ただ、これは不幸中の幸いとも言えることで、この脆弱な部分が破壊することで安全弁の役割を担っているとも言える。これが事実であれば2号機と同様の事象であり事態がより悪化したとは言えない。

また気になる4号燃料保管プールの注水であるが、同様に枝野さんのコメントではヘリコプター等からの急速注入をした場合は深刻な悪影響が考えられるので他の配管を通して等の方法を検討しているとの事。確かに、ここで判断を間違えればプルトニウムを含む核廃棄物を大量に巻き上げる可能性があるので慎重な判断が求められる。保管プールの件は発熱量が知れているのでそんなにあわてる必要は無い。最大の問題は作業者が致死的環境で作業を進める必要があると言うことだ。 妄想ではあるが、本田のアシモが何とかしてくれないものだろうか...

16日12:00

保安院の発表の中で3号機サプレッション・プール内圧が0.09MPaと言っていた。言ってる本人は気がついていない様であったが、つまりは1気圧ということだ。さきほどの白煙は二号機と同様の3号機SUSジャバラ破壊による水蒸気の大気開放とみて間違いは無かろう。

以下、ブルームバーグの記事より、

3月15日(ブルームバーグ):ドイツのメルケル首相は15日、同国の原子力発電所の一部原子炉について、稼働を一時停止すると明らかにした。東日本大震災による原発事故を受けて実施する安全性調査の一環。ベルリンで記者団に語った。全国規模の調査を6月まで実施するのに伴い、使用年数が最も長い原子炉7基を非稼働とする。うち2基は現在停止中。新たに停止する5基の発電能力は計5.2ギガワットと、ドイツの原子炉計17基(20.7ギガワット)の25%を占める。

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昨夜、富士山直下で震度6の地震があり我が家も揺れた。丸山説によると黒点減少が今回の地震や霧島噴火を引き起こしている可能性を示唆している。東海、東南海地震がおこる可能性は考えておくべきだろう。静岡の浜岡原発であるが、あそこが今回の福島第一のようになると首都圏を直撃することになる。ドイツは即刻5台の原発を停止した。日本も早急に浜岡原発の冷温停止を検討すべきであろう。ちなみに、浜岡は福島と同じBWRである。

16日19:30

結局、自衛隊ヘリの水投下は中止となった。隊員の被爆を考慮した結果との事である。それはそれとして、下記のような書き込みを見つけた。

http://twitter.com/aquamasa

4号機の火事とは弱り目に祟り目。どうしてこんなことに。停止中の原子炉だが、使用済み燃料棒を沈めてある水プール付近で水素燃焼により出火したと。使用済み燃料からの放射線で水が分解し水素が発生する。換気が行われていれば水素が溜まることはないが、停電により換気されなかったことによるのか。

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確かに、保管プールの水量は膨大で崩壊熱で簡単に蒸発してしまうとも思えない。上記のコメントが正しければヘリからの水投下で整列してある保管燃料を投下ショックでぐちゃぐちゃにしてしまうことはリスクがある。ここは正念場であり、適切な判断を願う。



福島原発事故 続報-1

2011年03月15日 | 福島原発

今朝の朝刊は”原子炉空焚き”の特大文字が踊って、センセーショナルな一面になっています。あまり批判的なことは言いたくはありませんが、新聞記者は”阿呆”なのでしょうか、或いは文系はやっぱり文系なのでしょうか。事実を伝えることは必要ですが、己の無知に基き他人のパニックを煽るような振る舞いは許せません。すでに炉停止から4日が経ち崩壊熱の緩和はかなり進んでいます。空焚きになったとしてもメルトダウンはまず起こらないでしょう。下記で非常に有用な試算をされているので是非参考にしてください。 http://d.hatena.ne.jp/nushio/20110314#c

ちなみに、メルトダウンで恐れるべき事は溶け出した燃料棒が圧力容器の底を破って格納容器に崩落し格納容器底の水と反応して水蒸気爆発を起こすことです。しかし、現実には圧力容器の底にいくらかでも水が残っていれば崩落した燃料棒は気化熱で数百度レベルまで降温し圧力容器底は全く問題ありません。決定的なことは徐々に燃料棒が崩落しても、ある程度の水が残っていれば爆発は起こらないという事です。また、崩壊熱は問題ないレベルまで低下しつつあるので、私自身はリスクは回避できているのでは、と思っています。

追記:2号機のサプレッションプール・圧力抑制室が破壊して大気開放になったようだ。結果として今まで120m高の煙突から放出されていた水蒸気が下部の損傷部分から漏洩することになる。問題は現場作業員への影響が深刻になり今後の作業に支障が発生する。海水注入はまだしばらく継続する必要があるが、これは決死的作業となる。

一方、良いニュースとしては福島第二原発全号機が冷温停止したとの報告があった。崩壊熱の緩和過程は核反応であり熱履歴等の外部環境に影響されない。第二原発が停止した事が事実であれば、今問題となっている第一原発の1-3号機の崩壊熱も同様な状況にあると見られる。つまり、ある程度の海水補給が今日、明日継続できれば事態は収束に向かうものと思われる。

追記2: 4号炉の使用済み核燃料から水素が発生し火災発生したが鎮火したようだ。これは1,2,3,4,5,6号炉全てに共通な問題です。特に5,6号機はまだ建屋が健全なだけに水素爆発の可能性が残っている。だれか400mSvの致死環境下で保管プールへの海水注入作業を行っているのだろうか? <- 訂正、5,6号炉はレイアウト上1,2,3,4号炉とは離れた場所にあるので比較的安全な作業環境であるといえます。5,6号炉の使用済み燃料に適切な手当てが出来ていることを祈ります。また、4号炉の鎮火は米軍のサポートがあったようです。これはアメリカに素直に感謝したいと思います。 <- 到着前に自然鎮火したようですが高濃度汚染地帯にも関わらず出動してくれた事に対してだけでも感謝です。

追記3: 枝野報告で4号機の火災は使用済み燃料とは関係ないようです。4号機の使用済み燃料プールの水温は40℃から85℃に昇温していますが沸点には達していません。また、5,6号機の使用済み燃料も問題ないようです。また、ぞっとするような400mSvの放射線量ですが昨日の3号機水素爆発の瓦礫から出ているようで広く拡散する類ではなさそうです。その証拠に第一原発正面のレベルも500uSvに落ちてきています。 そろそろ打ち止め...かな。


福島原発 事故

2011年03月14日 | 福島原発

迂闊に不謹慎な記事を掲載することは差し控えるべきだと思いますが、現在最も深刻な状況になりつつある福島原発の状況についてコメントします。

まず今回のトラブルの原因ですが、下記写真を見ると判るとうり周辺設備がそっくり津波にさらわれています。 (上から6枚目の写真、カーソルを左右に振って見てください。)

http://www.abc.net.au/news/events/japan-quake-2011/beforeafter.htm

これでは崩壊熱の徐冷サイクルを回すことは無理だとわかります。恐らく配管系も全て持っていかれているので、電源車をつないだところで冷却は出来ないでしょう。

現在、対策として耐圧容器をベント開放状態にして海水を注入して冷却しようと試みているようですがうまく行っていないようです。恐らくですが、内部圧力を急激に下げると水が沸騰して一瞬で空焚き状態になりますし、中途半端に圧力が残っていると消防ポンプごときでは海水注入は無理なのでしょう。また、大気開放となると放射性物質を大量に含んだ水蒸気を放出することになるので問題です。しかし、メルトダウンによる水蒸気爆発、若しくは最悪のケースとして再臨界による核反応を起こすリスクを考えるなら水蒸気放出は次善の策といえるのではないでしょうか。

仮に水蒸気を大気圧開放で放出した場合海水を追加注入して崩壊熱の冷却が可能かどうかですが下記のサイトでざっくりとした必要水量の計算をしています。これによると3号炉で8.1L/Sの水を注入できれば冷却は可能なようです。(1号炉はこの約半分)この程度の量であれば注入には問題ないと思います。 ちなみに、現地で決死的な作業をされている皆さんの努力と勇気には心から感謝します。

http://slashdot.jp/~Led/journal/526677

ただ、特に3号炉はプルトニウムを含むMOX燃料を使っているので水蒸気開放は周辺地域に汚染を引き起こします。また、1号炉の水素爆発の際に同建屋プールで保管していた使用済み核燃料も吹き飛んだという情報もありますのですでに深刻な汚染が広がっている可能性はあると思います。ただ、福島原発が太平洋に面している事と偏西風の卓越で主な汚染エリアは海洋になると思います。(下記参照)

http://twitpic.com/48io30

しかし、なぜ命綱とも言えるバックアップ電源設備を地下に設置するくらいの知恵が無かったのでしょうか、想定外では済まされない、想像力の欠如としか言いようがありません。

追記:午前11時ごろ3号機で水素爆発が起こりました。それに関する東京電力の報告では爆発後の圧力容器内圧:0.18Mpa 格納容器内圧:360KPa と有りました。1MPaが約10気圧なので各々1.8気圧、3.6気圧ということで気圧保持が出来ている事と圧力が大気圧に近い低いものなので海水注入は継続できそうですね。ちなみに、1.8気圧での水の沸点温度は約120℃で家庭用圧力鍋程度です。不幸中の幸いですが、うまくすると徐冷に成功するかもしれません。あと2-3日が勝負です。本当に神に祈るような気持ちです。

追記2: 2号機で海水注入ポンプの燃料切れで燃料棒全露出によるメルトダウンの可能性がありましたが、危うく回避できました。三日くらい寝ていない人がオペレーションしている感じですね。なんとか峠が見えてきた感じですが最後の最後で2号機水素爆発による格納容器破損、なんていう事にならないよう最後までしっかりお願いしたいものです。

 


M9.0 巨大地震

2011年03月11日 | 福島原発

1月28日の記事を再添付します。 今後、東海、東南海が連動しない事を祈ります。

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霧島、新燃岳が噴火しています。宮崎在住の方は火山灰で大変だと思います。今後、噴火がこれ以上、拡大しないことを念じています。最近、火山の噴火や地震のニュースが多いと感じませんか?昨年のハイチ地震やアイスランド・エイヤフィヤトラヨークトル氷河での噴火。また今後ですが北朝鮮の白頭山で噴火の兆候があるという話も伝わってきます。

これらは偶然でしょうか? 東工大の丸山茂徳教授は太陽黒点と火山、地震活動が関係していると主張しています。太陽黒点は11年周期で増減を繰り返しており前回2000年のピークからちょうど11年目の今年にピークを迎えるはずなのに全くそうなっていません。黒点の発生が異常に少ないのです。 下記WEBサイトでNASAの黒点予測の推移が判りますが量、時期と共に後退しています。 http://wattsupwiththat.files.wordpress.com/2011/01/ssn_predict_nasa_1024.gif

太陽黒点は太陽の活動を示しており、黒点が多いほど活発となります。逆に現在のように黒点が少ないと太陽の活動は低下し、太陽の発する太陽風も勢いが弱まります。太陽風は地球を含む太陽系をバリヤのように守っていますが、これが弱まると深宇宙からの宇宙線が侵入しやすくなります。丸山教授によると、この宇宙線は大気中の過飽和水蒸気を刺激して雲を作ったり、地殻中のマグマの過飽和ガスを発泡させたりする。マグマがコーラだとすると宇宙線で泡立ち噴出する感じで噴火する。また大陸プレート界面でこれが起こると滑りやすくなり巨大地震が発生する、という事を主張しています。宇宙線と雲との関係についてはデンマークのスベンスマルクという学者が同様の主張をしており、地球寒冷化との関係を指摘しています。

いづれにせよ現在、黒点数の推移は数百年に一度くらいの異常を示しており、今後それが地球上の気象や地殻変動に影響を与える可能性を排除できないと思います。