自閉症の女の子のレッスンを始めて6年経った時にあったこと。
これは私への最大の贈り物。
ご両親に連弾を聴いて頂いた時のこと。
喜んでくださったお二人の姿を見て、ご両親がレッスン室を出られたあと、「ありがとう」と私の腕をなでながら言いました。
その時、私は心の中がフワリと温かくなり、「私の方こそ、ありがとう」と、いつの間にか、人に感謝する気持ちを知った彼女に驚きながら喜び合いました。
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私は彼女と出会ったことで、相手をそのまま受け入れることを学びました。
性格や考え方といったものではなく、本人にもどうにもならないことがあると知り、それは他の生徒さんとの付き合いにも活きていると感じます。
受け入れるということは気付くことでもあります。
彼女は私にそれを授けてくれ、それが私から他の人にも伝わっているように思います。
また、彼女には曖昧さは通じず、いつもまっすぐに向かっていくしかありませんでした。
嬉しい時は本当に喜びを表し、良くないことは本気で叱りました。
彼女は私に素の自分を出して共に歩むことを教えてくれました。
もし、自閉症の生徒さんに出会ったら、講師として自分は何もできない、どうしたら良いかわからないと避けずに、その生徒さんが出来ることを探して、成長を待って、まっすぐ向かってみてください。