こちらの先生の動画、コロナ禍でレッスンが休講になっていた頃によく拝見しておりました。
久し振りにこちらの動画が出てきましたので、どんなお話だったかなと見てみました。
いつもながら良いお話をされています。
良い音を出すタイミングがあるという内容で、この瞬間に出すと音が飛んでいくということを話されています。
こちらの先生、スパスパ話されるので聞いていてスッキリします。
「この音だったらお猿さんでも猫ちゃんでも、誰でも弾ける。何も考えずに弾くだけなら触っているだけだから、音楽しているわけでも、演奏しているわけでもない」と。
あー、スッキリ
「だからピアノを演奏する皆さんには音を選んで弾いてほしい」と。
まさに
この事を知ってほしくて日々悪戦苦闘してレッスンをしているわけです。
音が良くならないとなにも始まらない。
ただ、子供の場合は親御さんの力が大きく影響します。
練習する楽器が音楽の場合には必要になります。これは必須です。
アコースティックが理想ですが、都心ではそうもいかない例の方が多いです。
今は電子ピアノでも持ってもらえると有難い状況になってきています。
親の自己満足だけで子供にピアノを習わせている例があるからです。
それは今に始まったことではありませんが、楽器は買えなくともレッスン代なら払えるという考えでレッスンを始めてしまうご家庭が以前より増えていると感じます。
子供のレッスンに顔を出すこともなく、音楽に興味を持つでもなくただ通わせている。
だから子供の困惑にも気付かない。
もし、レッスンに毎回付き添って聞いているにも関わらず楽器なしを継続しているとしたら、感性の問題か本当に子供のことを考えていないかです。
仕事があるからレッスンに顔なんて出せない、と言う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、何年もレッスンのある日に仕事があるとは限らず、1~2年に1度でも「今日は仕事が休みだったので、どんな様子か見に来ました」とか、1年に1度は講師にレッスンの状況を直接確かめたいと有給を取って来られる親御さんもいらっしゃいます。
きっとそのようなご家庭は、他の習い事や勉強もお子さんのことをきちんと見ていらっしゃるので、子供が安心して暮らせると思います。
体験レッスンを受けてこれは楽器が必要だと感じられ、しかしすぐに買えない場合にそれを理由に断ることはなかなかできないものです。
そのような時は、「主人に相談して決めます」「子供の気持ちを確かめて決めます」と言ってレッスン開始を見送って良いと思います。
何かを始める、特に音楽のように習得に時間がかかるものは、続けられる環境を作れるか考えて始めた方が良いです。
レッスンに通わせるだけでしたら、何も身に付かずできないことが増えていくばかりです。
そのレッスン代を2年間貯金したら、木製鍵盤の電子ピアノが買えます。
それから始めて良いのではないでしょうか。
趣味でしたらいつから始めても遅くないです。
どんな音で弾くかを知ってもらう以前の段階で頭を悩ませることは、できれば無い方が有難いです。
楽器店はレッスンを始めてもらえれば楽器を購入して頂けるという図式だったかもしれませんが、これからは続けて頂くために楽器の準備ができるかを確認することが必要かもしれません。
もしくは、楽器レンタルのシステムをしっかり作り、楽器購入までの間はレンタルしてもらうとか。
なにが大事か。
それは初めて楽器の演奏を始める人たちに、音楽は人の心を表現するものだと知ってもらうこと。
そしてそれを表現する力を身に付けて行くのがレッスンで、その中で感性を磨き知識を付け、楽しいことも辛いことも経験して行くのです。