イギリスの元首相マーガレット・サッチャー氏が亡くなった。氏はイギリスで初めての女性首相であり、この面で尊敬する人も多い。また「小さな政府」を目指しす新自由主義的政策を行った。電話・ガス・空港・航空・水道等の国有企業の民営化や規制緩和し、所得税、法人税の引き下げを行う一方、付加価値税(消費税)の値上げを行った。また労働組合の規制、教育への介入も行った。
サッチャー政治に反対した人たちは社会保障を切り捨て、経済効率最優先の格差社会をつくったと批判します。新自由主義の路線です
オックスフォード大学は大学予算削減に抗議して、首相に就いた卒業生に慣例となっている名誉法学博士号の授与を、サッチャー氏に関しては拒否しました。
巨額の公費をかけた盛大な葬儀も論議の的です。映画監督のケン・ローチ氏は「サッチャー氏の葬儀を民営化して競争入札にかけるべきだ」と発言しています。映画「ナビゲーター」で国鉄民営化を痛烈に批判した監督です
サッチャー首相の在任当時、レーガン米大統領、中曽根康弘首相も共に新自由主義の政策を推し進めました。その流れは小泉純一郎政権の「構造改革」から安倍晋三政権へと受け継がれています。サッチャー氏が残したものは日本にも無縁ではありません。
イギリス政府は異例の準国葬でサッチャーの死を悼んだが、イギリス国民の中にはこれに反対の立場を示した人々っが多い。「サッチャーの葬儀のために我々の血税を使うな」というデモもロンドンで起きた。葬列に背を向けてたち、抗議の意思を示した人もいた。また「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」(映画『オズの魔法使い』の挿入歌)が、英国音楽ダウンロードチャートの1位となった。また「鉄の女」に異名から死者にささげる言葉「RIP」を「安らかに錆びろ(Rust In Peace)」として批判する者もいた。
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