米国が「パリ協定」脱退するということで、今日の新聞は持ちきりです。私も、これは大きく取り上げるべき問題だと考えます。何しろ人類、いや地球上のすべての生物の運命に関することですから。
それで「パリ協定」の意義についてもう一度考えてみました。パリ協定は2015年12月に採択され、2016年11月に発効した。現在の190ヵ国以上が参加していると言われます。「パリ協定」の目的は21世紀後半に「温室効果ガスの実質的な排出をゼロにすることを目指し、産業革命前からの気温上昇を2度より低く抑えることを目的にしています。
「パリ協定」は、100年近くの歳月をかけて、人類のエネルギー利用の在り方を根本から変え、地球全体の気候を変えようという壮大な計画です。この目的を達成するためには世界中の国、企業、個人が真剣に努力することが必要です。
ある調査によると(注)、「パリ協定」参加国がたてている温室効果ガス削減計画をすべて実行したとしても、今世紀末の気温は産業革命前より3.3度上昇する怖れがあるといわれています。さらに世界第2の排出国である米国が離脱して削減を怠ればさらに0.3度押し上げて3.6度上昇する見込みであるといいます。
もしこの見通しが現実になれば、極地の氷がとけて海面が上昇するなどの影響が出てくるといわれています。水没する国や地域も出てくるということです。
もちろん影響は海面上昇だけではないでしょう。
トランプ大統領はこのような結果に責任を持てるのでしょうか。
(注)E.Johnston, A, jones,L.Siegel and J.Sterman: climate interactive(2017)
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