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苦しいから前に進める フジ『Xmasの奇蹟』

2009-11-05 17:14:37 | エンターティメント情報
苦しいから前に進める フジ『Xmasの奇蹟』出演 窪田正孝


 「今まで年相応の役しかやってこなかったので、自分が考えてきたものと、監督、プロデューサーの求めるものが違って挫折したのは事実ですね。でも、自分にできる芝居だけやってたら前に進めない。こういう苦しい思いをするのも、これからにつながるのかなと思います」
 二日から始まったフジテレビのドラマ「Xmasの奇蹟(きせき)」(月-金曜、午後1時半)で、三十五歳の男性の魂が宿った二十歳の大学生「健」を演じる。
 音楽ディレクターの浩志(岡田浩暉)はクリスマスの夜、恋人の直(高橋かおり)を残して事故死する。浩志の魂は、同じ病院で意識不明になっていた健の体に。目を覚ました健は直と出会い、やがて二人は恋に落ちる。
 はじめは「常に三十五歳でいよう」と意識していたが、監督には「ベースは二十歳の健でいいんじゃないか」と言われたという。せりふが浩志の言葉なんだから、言えば自然に浩志になる-。そう教えられてからは、さほど意識せずに演じているという。
 とはいえ、外見は二十歳のまま、内側からにじみ出る「三十五歳の大人の男」を見せなければいけないのだから、難しい役であることは間違いない。「二十歳と三十五歳の男の違いは、まだ分からない。十年後の自分は変わってないかもしれないし、変わってるかもしれないし。余裕とかオーラが違うんですかね」。試行錯誤は今も続く。「苦しいときは、自分に『オレはできるんだ、頑張れ』と言い聞かせる。自分のやりたいことだけじゃなくて、監督の言うことも取り入れ、今、身を任せている気がします」
 愛は肉体に宿るのか精神に宿るのか、がテーマの、大人の愛のドラマ。初キスシーンと初ベッドシーンにも挑戦する。「照れてると芝居どころじゃなくなる。自分のすべてを見せるぞ、という気持ちでやったつもりです」
 男性は目の前の現実を信じ、女性は目に見えないものを信じたい-。制作発表で、主演の高橋がこんなことを話していたが、直と健の愛は、視聴者にどう受け止められるのか。愛に対する男女の考え方の違いに、役を離れた二十一歳の等身大の彼は、非常に興味があるそうだ。
      ◇
 これまで出演したドラマは、偶然か必然か、印象に残る個性的な作品が多い。携帯電話と人間の近未来を描いた三池崇史監督の一年間のシリーズ「ケータイ捜査官7」では、人付き合いの下手な高校生が、さまざまな出会いを通じて成長する姿をリアルに演じた。
 ここでの頑張りが、NHK時代劇「浪花の華」につながり、気弱で武術も弱いが、医学に関しては天才的な才を持った若き日の緒方洪庵役で起用された。関西ローカルで現在放送中のコメディードラマ「古代少女ドグちゃん」では、一万年の眠りから覚めた古代の美少女に翻弄(ほんろう)されている。
 この世界に入ったきっかけは、母親に勧められたオーディションだった。だが、今は「天職にしたい」と思っている。
 画面から懸命さが伝わってくるくらい、仕事ではいつも全力投球。「先の保証がない仕事だから、『こんな感じか』と変な余裕が出てくると落ちていく。足をすくわれちゃう」と、きっぱり。
 「今まで撮ってきて、納得したシーンは一つもない。きっと、こうやって納得できないほうがいいと思うし、納得したらそこで終わる。自分と、その役との闘いは、常に起こっているので」
 現場を知り、監督を知り、自分を知り、日々「経験しているな」と実感している。それが彼を成長させているのだろう。 (宮崎美紀子)
☆3つの質問
<1>幸せを感じるとき
 仕事が終わって、顔を洗っているとき。終わったなあ、明日も頑張ろうと思う
<2>俳優になっていなかったら
 助監督と照明の仕事にすごく興味があるんですよ。NHKのドラマのときの助監督さんが、声が大きくて、テキパキ現場を進めていく人で、ああいうふうになれたら格好いいなと思いました
<3>無人島にひとつだけ持っていくなら
 ライター。やっぱり、火がないと…
 くぼた・まさたか 1988年8月6日生まれ、神奈川県出身。2006年、フジテレビのドラマ「チェケラッチョ!! in TOKYO」に主演。08年に主演したテレビ東京「ケータイ捜査官7」は、第1回東京ドラマアウォードで、キッズ&ヤング部門賞を受賞。主な作品に、WOWOW「ママは昔パパだった」、映画「同窓会」「僕の初恋をキミに捧(ささ)ぐ」「十三人の刺客」(来年公開)。


2. 米、調査報道サイトが台頭…主要紙と共闘

新聞業界の苦境が続く米国で、公権力の不正などを追及する調査報道専門ネットサイトの活動が活発化している。
 収益に縛られない非営利組織が主体となり、人員削減により手薄となった新聞など伝統的メディアを補完し、米ジャーナリズムを支える柱として定着するか、注目されている。
行政の不正、追求
 調査報道サイトの先駆けとされるのが、カリフォルニア州サンディエゴの「ボイス・オブ・サンディエゴ」だ。市議の汚職、破綻(はたん)に瀕(ひん)した市年金の放漫運営、市街地再開発に絡む行政と業者の癒着、といった地域報道で、着々、地歩を固めている。
 「創刊」は2005年2月。記者2人だけの出発だったが、今では11人に増えた。活動資金の7割は慈善財団などの支援で、3割が市民の小口寄付や広告収入。アンドリュー・ドノヒュー編集長(31)は、「営利企業は株主をもうけさせるのが使命だが、我々には無縁」と、非営利組織の強みを指摘する。
 同様のサイトはここ2年ほどの間に全米各地で相次いで誕生し、計30近い非営利サイトが、相互協力団体「調査報道ネットワーク」を発足させる動きもある。
 背景にあるのは、新聞各紙の編集部門縮小。全米新聞編集者協会などによれば、各紙の常勤記者削減は07年から深刻化し、昨年は全体の1割以上の約5900人が対象となった。今年はさらに厳しい状況で、常勤記者の数は30年前の水準にまで落ち込むと見られている。
 米メディアの調査報道は、ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件などで輝かしい歴史を打ち立てたが、弱体化が指摘されて久しい。ドノヒュー編集長は、「今の新聞社には(手間暇のかかる)調査報道は二の次」と指摘する。
 調査報道サイトの当面の課題は、知名度と影響力をいかにして高めるかだ。株主はいなくても、資金のよりどころである財団などには社会への貢献度をアピールする必要がある。多くの非営利サイトに資金を提供するナイト財団のマーク・フェスト副理事長は「どのメディア形態が市民への情報供給という点で持続可能なものかを見極めている」と話し、資金提供が続くかは、各サイトの活躍次第との立場だ。
 調査報道サイトでは編集人員32人と最大規模の「プロパブリカ」(ニューヨーク)は、ロサンゼルス・タイムズ紙との共同取材で、認定制度の不備が原因で悪質看護師が野放しになっているカリフォルニア州の実態を暴くなど、主要紙を中心に「共闘」を進める戦略だ。
 ニューヨーク・タイムズ紙で調査報道班を率いた経験もあるプロパブリカのスティーブン・エンゲルバーグ編集長(51)は、「影響力の点ではまだ、主要紙などには及ばない。テーマによって、最も影響力を発揮できる共闘相手を探す」と、新聞など伝統的メディアとの連携で社会への浸透を目指す考えを示す。