PC会ブログ

PonyCanyonグループ OBの会 情報告知 交換 等 

ビクターエンタ社長に斉藤氏 旧東芝EMIでヒット量産

2009-11-28 18:47:01 | エンターティメント情報
ビクターエンタ社長に斉藤氏 旧東芝EMIでヒット量産


 JVC・ケンウッド・ホールディングスは音楽ソフト事業子会社、ビクターエンタテインメント(東京・港)の社長に旧東芝EMI(現・EMIミュージック・ジャパン)元社長の斉藤正明氏(62)を起用する人事を固めた。27日に開く取締役会で決定、12月1日付で就任する。加藤裕一社長(49)と三枝照夫会長(58)は代表権のない取締役に退く。

 斉藤氏は旧東芝EMIの洋楽シェアを業界1位に押し上げたほか、邦楽でも宇多田ヒカルなどのヒットを量産した。ビクターエンタは2009年3月期まで3期連続の最終赤字が続いており、斉藤氏のもとで経営再建を急ぐ。


2. コナミへのビクター音楽部門売却断念

日本ビクターとケンウッドを傘下に持つJVC・ケンウッド・ホールディングスが、ゲームソフト大手コナミへの音楽ソフト子会社「ビクターエンタテインメント」の売却交渉を打ち切ったことが28日、分かった。売却金額で折り合わず、合意に至らなかった。コナミとの交渉が不調に終わったのを受け、JVC・ケンウッドは、外部からの経営トップ招聘(しょうへい)などで経営をてこ入れし、自社の傘下に置いたまま再建を図る。
 売却を検討したビクターエンタは、サザンオールスターズやSMAPなど有力アーティストが所属する音楽ソフト大手。最近は消費低迷やネット配信の拡大によるCD売り上げの減少で、赤字経営が続いている。今後、法人向けのコンテンツ(情報の内容)制作サービスなど新たな分野を開拓して収益基盤を広げ、早期の黒字転換を目指す。

3. 『もう一度見たい』かなう フジ『泣きながら生きて』 映画館で再び


 日本で働く中国人男性と、中国に残った家族の十年間を追ったドキュメンタリー番組「泣きながら生きて」が、二十八日から二週間、東京・新宿の映画館「新宿バルト9」で上映される。三年前にフジテレビで放送され、感動を呼んだが、その後は再放送されていない。上映に向けて動いた大学生の思いとともに、多くの人が「もう一度見たい」と切望したこの番組を紹介しよう。 (宮崎美紀子)
 「泣きながら~」は二〇〇六年十一月三日、無名の市井の人を追ったドキュメンタリーとしては異例のゴールデンタイムで放送された。企画・プロデュースの張麗玲さん(CSの中国語チャンネル「大富」社長)、フジテレビの横山隆晴プロデューサーらが手掛けた一連の「中国ドキュメンタリー」(「小さな留学生」「若者たち」「私の太陽」「中国からの贈りもの」)の第五弾であり、最後の作品だった。
 「物語」は一九九六年から始まる。主人公は丁尚(ていしょう) 彪(ひょう)さん。七年前に妻と娘を残して来日し、いくつもの仕事を掛け持ちして働きづめの日々を送っている。彼を支えるのは、一人娘に一流の教育を受けさせてやりたいという思い。そんな父に感謝と同時に複雑な思いを抱く娘。家を守る妻。丁さんの凄(すさ)まじい意志の強さ、「生きること」の厳しさと素晴らしさ、家族の絆(きずな)が多くの人の胸を打った。
 大学四年生の中村俊喜さんも、その一人。昨年秋、就職活動の最中に番組と再び出合った。内定をもらえず働く意味がわからなくなっていた彼に、番組は前に進む力をくれた。「見てもらいたい人が僕の周りにたくさんいるし、僕が名前を知らない人にも見てもらいたい」。その思いに賛同する映画配給プロデューサー、配給会社の力を借り、単館ではあるが劇場公開が実現することになった。
 今年二月、中村さんと会った横山プロデューサーは、こう振り返る。「彼は『これを持って全国の公民館を回りたい』と言った。もう一度見たい、DVDが欲しいと言う人はいたが、彼は日本中の若い人に見せたいと、『他者への思い』で動いていた。周囲の学生たちもボランティアで頑張っていた。だから意気に感じた」
 放送するめどもないまま撮り始めた「中国ドキュメンタリー」もまた、張さんの「他者への思い」から始まっていた。番組の原点を思えば、こういう形でもう一度世に出るのは自然な流れだったという。
 一方、この三年間、再放送を望む声を直接聞き続けてきた張さんは「十年かけて作った番組でもあり、多くの人に見てもらえることは、制作者にとって、これ以上はない喜び。世の中、本当に不景気で厳しいけど、一人でも多くの人の勇気や力になれば幸せです」と話している。
◆企画した中村俊喜さん『同じ思いの人に』
 中村さんは慶応大学の四年生。来春から社会人になる。二十二歳の彼は、この作品をどう受け止めたのか。
 「『こんなに採用されないなら、働く必要なんてない』とすら思っていたが、丁さんの方がもっと厳しい。それでも前を向いている頑張りに感動した」
 実は、放送時も番組をテレビで見ていた中村さん。志望の大学に入れず鬱々(うつうつ)としていた時で、不満ばかり言っている自分が恥ずかしくなった。この番組には「これまでやってきたこと、これからやろうとすることへの励ましがある」という。
 自分が救われたように、同じ思いをしている人たちに見せたい。ごく一部の映画だけが大宣伝のもと大々的に上映されるが、自分が劇場で見たいのはこういう映画だ、という映画好きとしての思いもあった。試写会や上映会などの活動を通じて、今は「きっとメッセージは届く」と、作品の力を確信している。
 「この作品のテーマは『働くこと』だと思ったが、それは僕の先入観。三十代の人なら子供との関係性を考えるかもしれないし、四十~五十代なら実家の親のことを思うかもしれない。作品を通じて、今の自分が抱えている問題と向き合い、何を思うか。そこから感動は生まれる気がするんです」。一年前の今、この状況を想像できなかったという。「他者への思い」は、もうすぐかなう。