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おんらく館~のこぎりものには福がある~

のんびり・ぼちぼち・気の向くままに・・・

図書館の主

2014-04-07 | 
「ピアノのムシ」に引き続き、漫画の話。

最近またちょっと色々漫画を買い始めまして、と言ってもほとんどがブックオフでの昔の漫画。
主に小池一夫原作の時代劇漫画だったりしますが、(笑)

それとつい最近見つけて、いきなりど真ん中に来たのが野村宗弘著の「とろける鉄工所」(講談社)

でも今日紹介したいのは篠原ウミハル著の「図書館の主」(芳文社)

芳文社といえば「ピアノのムシ」もそうですが、よく見るとここ発行漫画には珍しい職業漫画が沢山あるようです。
緑茶を専門に扱った漫画とか、陶芸漫画、おもちゃドクター漫画、仏像再生漫画、等々・・・

で、この「図書館の主」は、私設の児童図書館を舞台にした漫画です。

「タチアオイ児童図書館」の名物は、キノコ頭で口の悪い司書・御子柴。
そんな彼を慕い、多くの人々がこの図書館を訪れる。
それぞれの人生が交差し、そして紡がれる優しい世界。

とは3巻の裏表紙の言葉。

第1話はサラリーマンの宮本が日常に疲れた忘年会の帰りに、偶然この図書館を見つけるところから始まります。
そこで手渡された1冊の本で心癒され、会うのを拒絶していた両親に連絡を取る。というのがあらすじ。

新美南吉の「うた時計」というお話に絡めた展開ですが、この作品の紹介が長すぎて、本の紹介漫画なのかなんなのかよく分からず、ちょっとうっとおしいなと思ったのが実は第一印象でした。
で、主人公もサラリーマンの宮本か、と思っていたのだけど、実は司書の御子柴(キノコ頭)だった。と。
この御子柴の役どころは、しいて言えば「笑ゥせぇるすまん」の喪黒 福造のように、直接物語の中心になるというのではなく、その時々の訪れる人の悩みを影で支え、解決に向けていく。といった感じ。

私自身、数年前に「指輪物語」を読んで(映画の影響・笑)、続いて「ゲド戦記」、最近では「精霊の守り人」シリーズ等、気が付いたら割と児童図書を読んでいたので、そういう意味でも「児童図書館」が舞台ということに違和感はありませんでした。
そういえば幼い頃は、絵本とかもよく読んでいたほうだと思う。
更に、第1話のメインが大人のサラリーマンということで、導入としても良かったのかな。そこだけを拾えば、先にも書きましたがちょっと理屈っぽくて引いたところもありましたが、、、

しかし、2話3話と進めて行くうちに、すぐに面白くて仕方がない自分が居ました。

子供達の話、子供と親の話、大人同士の話、間口も色々あるし図書館が舞台ということもあってか、どのキャラクターも基本的には穏やかで優しい人ばかり。

歳のせいですかね~、最近はこういう読後感の良い作品が好きなんですよ。(笑)
「バトルロワイヤル」以降すごく増えた「殺人ゲーム」のような作品はどうも好きになれません。

扱うのが児童書といっても、そんな単純だったり簡単だったりするものではありません。
結構「ふ~む」と考えさせられるものも多いです。

けどこの作品自体は難しいことを考えさせるのではなくて、あくまで集う人たちの交流や優しさを丹念に描いてます。
続きが読みたくなる。というよりは、何度でも読み返したくなる。といった漫画です。

まあ、好みはハッキリ分かれそうですけどね、
自分はお勧めします。






調律師漫画

2014-04-01 | 
いつからだろうか、漫画のジャンルが細かく分かれていって、職業漫画が増えていったのは。。。

そんな中、ピアノ調律師の漫画は出てこないのか?とずっと思っていました。
なんなら自分で描けないもんか?とも・・・

そして今年の頭に偶然書店でその漫画を発見!
タイトルは「ピアノのムシ」!!荒川三喜夫著 芳文社コミック

って、なんかイマイチなタイトルだな~という気も・・・

蛭田敦士は、巽ピアノ調律所で働くピアノ調律師。だが、腕は確かながら超曲者。
客に対しての暴言、勤務中の飲酒は当たり前。

それでも、彼の手にかかれば、どんなピアノも本来の美しい音色を取り戻す。
これは、一人の調律師を介して紡がれる、人間ドラマ――

とはアマゾンカスタマーレビューにての言葉。
かっこよすぎる気もしますが、そういう漫画です。

試し読みのページなんてのもありました。

長年一歩引いた所からこの仕事に携わっていて、近年すごく特殊なスタンスで復帰した私ですが、
漫画の中で紹介される技術的なことは確かなものだし、この業界の裏事情(?)も自分の知る限りはその通りのことを描いています。

この作者自身ピアノ調律が出来るか、身近に調律師がいるか?のどちらかではないかと思うほど。
巻末に取材協力として幾つか名前が上がってますが、それだけではない気がします。

レビューにもありましたように、この主人公は悪態でよく問題を起こすが凄腕という一見ありえないタイプなんですが、
実は身近に似たような人が居まして、私個人としては実に親近感を持ってしまう(笑)

また途中で正反対なタイプの新人調律師(女性)が登場して、この主人公とコンビを組んで更に盛り上げてくれる。
各ドラマもよく出来ていて面白い。
現在2巻まで出てますが、今月中旬に3巻が発売されるということで非常に楽しみにしてます。

専門的な部分も多く、そういう意味ではマニアックで、一般の人がどこまで面白く読めるか心配な所もありますが、ピアノに興味ある人は是非読んで欲しい1冊です。


さて、実はそれを遡ること3年ほど前にもピアノ調律師を主人公にした漫画がありました。

「ピアノドクター」原作:イタバシマサヒロ、作画:有留杏一 フラワーコミック(小学館)

実は連載中に妻が発見して、一度雑誌を立ち読みしたことがあります。
その時ピンと来なくてそのまま忘れてましが、「ピアノのムシ」を機に読んでみようと思い、ブックオフにて手に入れました。(全2巻)
ていうか、新刊ではどこでも見つからず、唯一見つけたのがブックオフ。う~ん。。。

父の死をきっかけに日本に帰国した調律師の織斗は、生前の父が暮らしていた小さな町でピアノ調律の仕事をしながら、幼い頃に失踪したピアニストの母・奏の行方を追うことを決める。

とはウィキペディアからの引用。(自分で書けよ・・・)

改めて読んでみたところ、
仕事面に対して「え~、気にするところはソコ?」とか、「それやっちゃダメでしょ!」とかツッコミどころ満載(爆)
天才調律師という肩書きなんだけど、どう見ても駆け出し新人の調律師さんにしか見えない。。。

西部ピアノさんが責任監修しているということですが、大丈夫ですか~??(汗)

原作と作画が分かれているにもかかわらず、話も絵もヒドイ。
初めて壁に叩きつけたくなるという漫画でした。。。

戒め(なんの?)のためとりあえず手元に残しておきますが、残念ながらお勧めは出来ません。。。


他に「ピアノの森」一色まこと著 講談社 の9巻に番外編として主人公が調律する話が載ってますが、コレはあくまでスピンオフ的な話なので除外。

他に「S線上のテナ」岬下部せすな著 芳文社刊 というのをやはりブックオフで見かけて1話だけ斜め読みしてみたんですが、
主人公の職業が調律師ということですが、なんでも悪い音符と戦う(?)というバトルファンタジーのようで全く関係ありませんでした(爆)。。

もし他に調律師漫画(出来ればピアノ調律師)をご存知の方いらっしゃいましたら、教えてください!♪










雷鳴

2014-01-22 | 
昨日、めっちゃ久々に週間モーニングを買いました。しかも先週発売の。遅っ・・・

というのも、巻頭が星野之宣氏の読みきりだったから!
そのタイトルが「雷鳴」

この人は絵が上手い上にストーリーがよく出来ている。

今回のお話はこうです。完全にあらすじです。

タイムとラベルが出来る未来からジュラ紀にやってきた一団。
その1人が盲目の資産家である老人。

彼はブロントサウルス(カミナリ竜)、そのカミナリのようだという足音を聞きたい。というのが旅の主な目的。
一緒に来た孫娘とその彼氏。その彼が恐竜学者。

ブロントサウルスやブラキオサウルス等の巨竜が、何故動き回ることが出来たのか?
そんな疑問を呈しつつ、物語は念願かなってブロントサウルスの群れに遭遇。

しかし、その足音は聞こえてこない。

ここからが新学説か? 仮説の展開。

鳥類が酸素を効率よく溜め込むための気嚢という袋を持っているが、実は恐竜もそれを持っている。
そして、恐竜のそれは微生物の働きにより水素を発生する!
つまり、水素を体内に溜め込むことによって、自らの体重を軽くし、巨体を動かすことが出来る。
というワケ。

更にクライマックスでは、天候が怪しくなり恐竜達が騒ぎ出す。

そして落雷がブロントサウルスを直撃。
水素の詰まった気嚢を持つブロントサウルスは爆死!!

老人は最後に凄まじい「雷のような音」を聞くことが出来た。


とまあ、こんな感じ。
漫画は更にもう1つ落ちを付けてます。それは読んでのお楽しみ(^^)

絵が上手い所為もあるんでしょうが、
そうか~。そうかもしれないな~。と妙に納得させられてしまうのでした。

そして下世話な話ですが、
この説によって、ウルトラ怪獣が爆発するというのも納得させられたのでした。(笑)











新連載

2012-11-27 | 
今日の帰りは寒かった。
明日の朝は更に冷え込みが厳しそうです。
防寒ズボンに内綿を仕込んでみました。効果あるかな?

さて、私の尊敬する漫画家、星野之宣氏の新連載が始まりましたね。
http://natalie.mu/comic/news/80498

前回の「星を継ぐもの」が終了して、もう暫くお休みするかと思っていたので、随分早い新連載だなとまず驚きましたが・・・

同じ原作者J.P.ホーガンの「未来からのホットライン」

この作品実は未読ですが、星を継ぐものの原作小説を読んでいる際、巻末の他の紹介を見ていて次に読んでみたいなと思っていた作品でした。

タイムパラドックスを扱ったこの作品、連載1話を見た限りでは今度も良いでき!

この1話で原作何ページ分なんだろうな?

とにかくテンポ良く次回を期待させられます。


ビックコミック、暫く手にしないつもりだったのに・・・短いさよならだったな・・・(笑)





もやしもん

2012-10-31 | 
今朝も寒いと思ったら、気が付けば息が白かった。。。

さて今日で10月もおしまいですね。
世間も色々ありますが、私的には「ディズニーがルーカスフィルムを買収」というのが目に留まりました(笑)。
とりあえずキレイにまとまったスターウォーズシリーズですが、本来の残り3部が作られるなら、それはそれで非常に楽しみです。
ただディズニー的なファミリー映画になったらやだな~とちょっと不安も抱きつつ・・・(苦笑)


そんな世間の流れとは全く関係無しに、最近「もやしもん(漫画)」を買って読んでみました。まだ3巻までですが、、、

そもそもこの作品を知ったのは、「のだめカンタービレ」で菌が登場したことから。
その後話題として、賞を取ったとかなんだとか幾つか耳に入ってきたこともあってアニメ化されたものは1,2とも見ました。

が、アニメに関しては微妙・・・
最初のは、まあ面白かったけど、続編(リターンズ)はハッキリ言ってツマラナイ。。。

でも人気は相変わらずあるようだ。

しかし、私的にこの作品は立ち読みをする気にならない。。。

ということで、1,2巻が105円で落ちてるのを発見したのを幸いに手に入れて読んでみたのです。


感想は、、、

面白い。(^^)


ただ、何が面白いかと言われると、説明には困りますね~(苦笑)

ハッキリ言ってしまうと、これは細菌をカワイイキャラに作り上げたワンアイディアものですね。

で、主人公はこの菌たちが肉眼で見えてコミュニケーションが取れる、という特殊能力を持っているんですが、でもそれだけ。。。


普通漫画の主人公というと、何かの目標を持って頑張ったり、日常でも中心的存在になったりってするもんですが、この漫画に限ってはそういうことが一切なし。3巻までの意見なので、その後どうなるのかはわからず書いてます。

むしろその周りを固める脇キャラ達のほうが個性的で話を引っ張ってる。
すごく変わった漫画だと思います。

特に1年先輩という美里と川浜の2人が良い味を出してます。
アニメだとうさんくさいトラブルメーカー的な印象しか受けませんでしたけど、漫画の方は人間味があって実に良いキャラです。

で、主人公の沢木直保は彼らに引っ張られてるだけ・・・(苦笑)

その他には無駄に細かい書き込みだったり、菌と醗酵に関するうんちくだったり。。。

そもそもこれはアニメにするような作品ではないな、というのが現在の結論になりました。

どっちかというと、あの菌たちを使ったゲームを作ったほうがよほどいいと思うんだけど、そういうゲームあるのかな?

じわじわとくせになる漫画です。(笑)