日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(604)「とても不思議な2つ連式(~P&~Q├ P⇔Q,P&Q├ P⇔Q)」について(Ⅲ)。

2020-05-08 17:29:44 | 論理

(01)
(ⅰ)
1    (1)    P→ Q   A
 2   (2)    P&~Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)       Q   13MPP
 2   (5)      ~Q   2&E
12   (6)    Q&~Q   45&I
1    (7) ~( P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨ Q)  A
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)       Q   A
    オ(カ)   ~P∨ Q   カ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  8キ&I
  8  (ク)      ~Q   オキRAA
  8  (ケ)    P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~( P&~Q)&
          ( P&~Q)  8コ&I
1    (サ)~~(~P∨ Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨ Q   サDN
(ⅱ)
1     (1)   ~P∨ Q   A
 2    (2)    P&~Q   A
  3   (3)   ~P      A
 2    (4)    P      2&E
 23   (5)   ~P&P    34&I
  3   (6)  ~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)       Q   A
 2    (8)      ~Q   2&E
 2 7  (9)    Q&~Q   78&I
   7  (ア)  ~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)  ~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)    P      A
     エ(エ)      ~Q   A
    ウエ(オ)    P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)  ~(P&~Q)&
            (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)     ~~Q   エRAA
1   ウ (ク)       Q   キDN
1     (ケ)    P→ Q   ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② であるが、この「等式」を、「含意の定義」とする。
従って、
(02)により、
(03)
「含意の定義」により、
①( P→Q)&( Q→P)
②(~P∨Q)&(~Q∨P)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「日本語」で言ふと、
①(PならばQである。)尚且つ(QならばPである。)
②(Pでないか、または、Qである。)尚且つ(Qでないか、または、Pである。)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
①(PならばQである。)尚且つ(QならばPである。)
といふことは、
② PとQは等しい
といふ、ことである。
cf.
同値、必要十分条件。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① PとQは等しい
②(Pでないか、または、Qである。)尚且つ(Qでないか、または、Pである。)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
②(Pでないか、または、Qである。)尚且つ(Qでないか、または、Pである。)
といふのであれば、
②(Pでなくて、Qでない。)のかも知れないし、
②(Pであって、Qである。)のかも知れない。
従って、
(06)(07)により、
(08)
①「PとQは等しい。」からと言って、
②「Pでなくて、Qでない。」とは言へないし、
③「Pであって、Qである。」とは言へない
従って、
(08)により、
(09)
「記号」で書くと、
① (P→Q)&(Q→P)
②(~P&~Q)
③( P& Q)
に於いて、
① であるからと言って、
② であるとは限らないし、
③ であるとは限らない。
従って、
(08)(09)により、
(10)
②(P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
③(P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
といふ「連式(Sequent)」、すなはち、
② PとQは等しい。故に、Pでなくて、Qでない。
③ PとQは等しい。故に、Pであって、Qである。
といふ「連式(Sequent)」は「妥当(Valid)」ではない
然るに、
(11)
(ⅳ)
1(1)~P&~Q   A
1(2)~P      1&E
1(3)~P∨ Q   2∨I
1(4) P→ Q   3含意の定義
1(5)   ~Q   1&E
1(6)~Q∨ P   5∨I
1(7) Q→ P   6含意の定義
1(8)(P→ Q)&
    (Q→ P)  47&I
1(9)   ~Q   1&E
1(ア)~P      49MTT
1(イ)   ~Q   1&E
1(ウ)~P      7イMTT
1(エ)~P&~Q   ウア&I
(ⅴ)
1(1) P& Q   A
1(2)    Q   1&E
1(3)~P∨ Q   2∨I
1(4) P→ Q   3含意の定義
1(5) P      1&E
1(6)~Q∨ P   5∨I
1(7) Q→ P   6含意の定義
1(8)(P→ Q)&
    (Q→ P)  47&I
1(9) P      1&E
1(ア)    Q   49MPP
1(イ) Q      1&E
1(ウ)    P   7イMPP
1(エ) P& Q   ウア&I
従って、
(11)により、
(12)
④(~P&~Q)├(P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
⑤( P& Q)├(P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
といふ「連式(Sequent)」、すなはち、
④ Pでなくて、Qでない。故に、PとQは等しい。故に、Pでなくて、Qでない。
⑤ Pであって、Qである。故に、PとQは等しい。故に、Pであって、Qである。
といふ「連式(Sequent)」は「妥当(Valid)」である
従って、
(10)(12)により、
(13)
②        (P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
③        (P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
④(~P&~Q)├(P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
⑤( P& Q)├(P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
に於いて、
② は「妥当」ではなく、
③ も「妥当」ではなく、
④ は「妥当」であり
⑤ も「妥当」である
然るに、
(13)により、
(14)
② は「妥当」ではなく、
③ も「妥当」ではなく、
④ は「妥当」であり
⑤ も「妥当」である
といふことは、
②(P→Q)&(Q→P)
③(P→Q)&(Q→P)
④(P→Q)&(Q→P)
⑤(P→Q)&(Q→P)
に於いて、
② と ③ の「それ」と、
④ と ⑤ の「それ」は、「同じ」ではない
といふことを、「意味」してゐる。
従って、
(13)(14)により、
(15)
②        (P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
③        (P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
④(~P&~Q)├(P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
⑤( P& Q)├(P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
に於ける、
②(P→Q)&(Q→P)
③(P→Q)&(Q→P)
④(P→Q)&(Q→P)
⑤(P→Q)&(Q→P)
を、「一律」に、
② PとQは等しい。
③ PとQは等しい。
④ PとQは等しい。
⑤ PとQは等しい。
といふ「意味」であると捉へることは、「マチガイ」である。
従って、
(10)(12)(15)により、
(16)
④(~P&~Q)├(P→Q)&(Q→P)├(~P&~Q)
⑤( P& Q)├(P→Q)&(Q→P)├( P& Q)
④ Pでなくて、Qでない。故に、PとQは等しい。故に、Pでなくて、Qでない。
⑤ Pであって、Qである。故に、PとQは等しい。故に、Pであって、Qである。
であるにも拘らず、
④(~P&~Q)├(P→Q)&(Q→P)
⑤( P& Q)├(P→Q)&(Q→P)
④ Pでなくて、Qでない。故に、PとQは等しい
⑤ Pであって、Qである。故に、PとQは等しい
だけを「切り取って」、「どうして、さうなるのであらう。」と、「頭を悩ます必要」は無い


(603)「不思議な2つ連式(P&Q├ P⇔Q,~P&~Q├ P⇔Q)」について(Ⅱ)。

2020-05-08 10:06:25 | 論理

―「昨日(令和02年05月07日)記事」の続きを書きます。―
然るに、
(20)
(a)
1(1) P& Q   A
1(2)    Q   1&E
1(3)~P∨ Q   2∨I
1(4) P→ Q   3含意の定義
1(5) P      1&E
1(6)~Q∨ P   5∨I
1(7) Q→ P   6含意の定義
1(8)(P→ Q)&
    (Q→ P)  47&I
1(9) P      1&E
1(ア)    Q   49MPP
1(イ) Q      1&E
1(ウ)    P   7イMPP
1(エ) P& Q   ウア&I
(c)
1(1)~P&~Q   A
1(2)~P      1&E
1(3)~P∨ Q   2∨I
1(4) P→ Q   3含意の定義
1(5)   ~Q   1&E
1(6)~Q∨ P   5∨I
1(7) Q→ P   6含意の定義
1(8)(P→ Q)&
    (Q→ P)  47&I
1(9)   ~Q   1&E
1(ア)~P      49MTT
1(イ)   ~Q   1&E
1(ウ)~P      7イMTT
1(エ)~P&~Q   ウア&I
従って、
(18)(20)により、
(21)
(a) P& Q├(P→Q)&(Q→P)├  P& Q
(b)~P&~Q├(P→Q)&(Q→P)├ ~P&~Q
(a)「Pであって、Qである。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
然るに、
(22)
1(1)(P→Q)&(Q→P) 
従って、
(22)により、
(23)
(d)(P→Q)&(Q→P)├(P→Q)&(Q→P)
(d)「PとQは等しい。」故に、「PとQは等しい。」
従って、
(21)(23)により、
(24)
(a) P& Q├(P→Q)&(Q→P)├  P& Q
(b)~P&~Q├(P→Q)&(Q→P)├ ~P&~Q
(d)(P→Q)&(Q→P)├(P→Q)&(Q→P)
(a)「Pであって、Qである。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
(d)「PとQは等しい。」故に、「PとQは等しい。」
従って、
(24)により、
(25)
(a) P& Q├(P→Q)&(Q→P)├  P& Q
(b)~P&~Q├(P→Q)&(Q→P)├ ~P&~Q
(d)(P→Q)&(Q→P)├(P→Q)&(Q→P)
から、
(a)(P→Q)&(Q→P)
(c)(P→Q)&(Q→P)
(d)(P→Q)&(Q→P)
を「除く」と、
(a) P& Q├  P& Q
(b)~P&~Q├ ~P&~Q
(d)     ├
(a)「Pであって、Qである。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
(d)             故に、
然るに、
(26)
(a) P& Q├  P& Q
(b)~P&~Q├ ~P&~Q
(a)「Pであって、Qである。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
に対して、
(d)     ├
(d)             故に、
は、「意味」をなさない
従って、
(24)(25)(26)により、
(27)
(a) P& Q├(P→Q)&(Q→P)├  P& Q
(b)~P&~Q├(P→Q)&(Q→P)├ ~P&~Q
(a)「Pであって、Qである。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
に於ける、
(a)      (P→Q)&(Q→P)
(b)      (P→Q)&(Q→P)
(a)      「PとQは等しい。」
(c)      「PとQは等しい。」
に対して、
(d)(P→Q)&(Q→P)├(P→Q)&(Q→P)
(d)「PとQは等しい。」故に、「PとQは等しい。」
に於ける、
(d)(P→Q)&(Q→P)
(d)「PとQは等しい。」
は、「同じ意味」ではない
然るに、
(28)
(d)(P→Q)&(Q→P)├(P→Q)&(Q→P)
(d)「PとQは等しい。」故に、「PとQは等しい。」
に於いては、「文字通り」、
(d)(P→Q)&(Q→P)
(d)「PとQは等しい。」
といふ「意味」である
従って、
(27)(28)により、
(29)
(a) P& Q├(P→Q)&(Q→P)├  P& Q
(b)~P&~Q├(P→Q)&(Q→P)├ ~P&~Q
(a)「Pであって、Qである。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pであって、Qである。」
(c)「Pでなくて、Qでない。」故に、「PとQは等しい。」故に、「Pでなくて、Qでない。」
に於ける、
(a)      (P→Q)&(Q→P)
(b)      (P→Q)&(Q→P)
の場合は、実際には、
(a)      「PとQは等しい。」
(c)      「PとQは等しい。」
といふ「意味」ではない