日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(631)「移出律(移入律)」について。

2020-05-30 17:06:23 | 論理

(01)
(ⅰ)
1    (1)    P→ Q   A
 2   (2)    P&~Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)       Q   13MPP
 2   (5)      ~Q   2&E
12   (6)    Q&~Q   45&I
1    (7) ~( P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨ Q)  A
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)       Q   A
    オ(カ)   ~P∨ Q   オ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7カ&I
  8  (ク)      ~Q   オキRAA
  8  (ケ)    P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~( P&~Q)&
          ( P&~Q)  8ケ&I
1    (サ)~~(~P∨ Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨ Q   サDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨EE
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1 (1) P→(Q→R) A
 2(2) P& Q    A
 2(3) P       2&E
12(4)    Q→R  13MPP
 2(5)    Q    2&E
12(6)      R  45MPP
1 (7)(P&Q)→R  26CP
(ⅳ)
1   (1) (P&Q)→R  A
1   (2)~(P&Q)∨R  1含意の定義
 3  (3)~(P&Q)    A
 3  (4)~P∨~Q     3ド・モルガンの法則
 3  (5)~P∨~Q ∨R  4∨I
  6 (6)       R  A
  6 (7)~P∨~Q ∨R  6∨I
1   (8)~P∨~Q ∨R  23567∨I
1   (9)~P∨(~Q∨R) 8結合法則
1   (ア) P→(~Q∨R) 9含意の定義
   イ(イ) P        A
1  イ(ウ)   (~Q∨R) アイMPP
1  イ(エ)     Q→R  ウ含意の定義
1   (オ) P→( Q→R) イエCP
従って、
(03)により、
(04)
③  P→(Q→R)
④(P&Q)→R
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(05)
(ⅳ)
1 (1)(P&Q)→R A
 2(2)(Q&P)   A
 2(3)(P&Q)   2交換法則
12(4)      R 13MPP
1 (5)(Q&P)→R 24CP
(ⅴ)
1 (1)(Q&P)→R A
 2(2)(P&Q)   A
 2(3)(Q&P)   2交換法則
12(4)      R 12MPP
1 (5)(P&Q)→R 24CP
従って、
(05)により、
(06)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
③  P→(Q→R)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
③=④=⑤ である。
然るに、
(08)
(ⅴ)
1  (1)(Q&P)→R A
 2 (2) Q      A
  3(3)   P    A
 23(4)(Q&P)   23&I
123(5)      R 14MPP
12 (6)   P→ R 35CP
1  (7)Q→(P→R) 26CP
(ⅵ)
1 (1) Q→(P→R) A
 2(2)(Q&P)    A
 2(3) Q       2&E
12(4)    P→R  13MPP
 2(5)    P    2&E
12(6)      R  45MPP
1 (7)(Q&P)→R  26CP
従って、
(08)により、
(09)
⑤(Q&P)→R
⑥  Q→(P→R)
に於いて、
⑤=⑥ である。
(07)(08)(09)により、
(10)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③  P→(Q→R)
④  Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)により、
(11)
前件」が「連言」  である「仮言命題」は、
後件」が「仮言命題」である「仮言命題」に「等しい」。
(12)
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③  P→(Q→R)
④  Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」に対して、「何か名前」が付いてゐても、良さそうなので、調べてみたところ、「移出律移入律)」といふ、とのことである。
(13)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
に対して、
⑤(~P∨Q)→R
の場合は、
(ⅴ)
1 (1)(~P∨Q)→R A
 2(2) (P→Q)   A
 2(3)(~P∨Q)   2含意の定義
12(4)       R 13MPP
1 (5) (P→Q)→R 24CP
(ⅶ)
1 (1) (P→Q)→R A
 2(2)(~P∨Q)   A
 2(3) (P→Q)   2含意の定義
12(4)       R 13MPP
1 (5)(~P∨Q)→R 24CP
従って、
(13)により、
(14)
⑤(~P∨Q)→R
⑦ (P→Q)→R 
に於いて、
⑤=⑦ である。
従って、
(14)により、
(15)
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R 
⑧ (Q→P)→R
⑤=⑦ であって、
⑥=⑧ である。
然るに、
(16)
⑦(P→Q)≡(PならばQである)。
⑧(Q→P)≡(QならばPである)。
に於いて、もちろん、
⑦=⑧ ではない
従って、
(12)~(16)により、
(17)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
③   P→(Q→R)
④   Q→(P→R)
に於いては、
①=②=③=④ であるが、
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R 
⑧ (Q→P)→R
に於いては、
⑤=⑥=⑦=⑧ ではない
然るに、
(18)
① (P&Q)≡(Pであって、Qである)。
⑤(~P∨Q)≡(Pでないか、Qである)。
の場合は、もちろん、
①=⑤ ではない
従って、
(17)(18)により、
(19)
① (P&Q)→R
⑤(~P∨Q)→R
に於いて、
①=⑤ ではない
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
③  P→(Q→R)≡ Pならば(QならばR)。
⑦(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばR。
に於いて、
③=⑦ ではない
従って、
(20)により、
(21)
③ PならばQならばR。 
⑦ PならばQならばR。
といふ「日本語」の「意味」決めるのは、
(ⅰ)「ならば」ではなく、
(ⅱ)「ならば」と「括弧」である。