昨日、被害少女が告訴を取り下げたということで、米兵は不起訴、釈放になりました。
被害者の少女が「もう、そっとしておいてほしい」と告訴を取り下げたとのことであるが、もともと告訴すること自体がこの年齢の子どもにとって大変な決断だったわけです。それを心ない批判をした方たちは、彼女に二重の被害を与えたことになります。
ところで、この事件は、このまま不起訴でそっとしておけば被害者が回復するというものではありません。それは、被害者の事件にかかわってきた経験です。
このままかさぶたをはらせてしまえば、過去を振り返るときにこのころのことは目を向けたくないブラックボックスになり、それは将来にも影響を与えます。
時間がかかっても、この問題を清算することが不可欠だと思います。
大人の社会が、このことを妨害したことになります。彼女の解決を遅らせた責任は計り知れない大きさです。
検察庁は、この事件をほかの親告罪でない罪名に切り替えて捜査を続けることは
被害者の気持ちを考えれば、すべきでないと判断したということです。そして、被疑者を釈放したのでしょう。
本当にそうでしょうか。
自分はこれ以上戦えなくても、この問題が不問に付されるなど、被害者の少女が考えているでしょうか。きっと、検察官は私に代わって、不正義は糺してくれると思っているのではないでしょうか。被害者にこれ以上の聞き取りなどの負担を掛けず、またマスコミの取材から彼女を守ることをしながら、大人の責任としてこの不正義を追及すべきでないでしょうか。
このように言うと「では被害者の方に確認をとって・・・」という責任転嫁が行われそうで不安です。
少なくとも、この事件を被疑者釈放で一件落着でいいのか、という観点から、国民の法益、社会の法益を守る検察庁が、この問題によってもたらされた個人の被害、社会の不安をどう考えるか、検察庁の使命をどう考えるかという問題ではないかと思います。
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沖縄米兵を不起訴、釈放・那覇地検、少女告訴取り下げで
沖縄の女子中学生暴行事件で、那覇地検は29日、強姦容疑で沖縄県警に逮捕され、取り調べを受けていた米海兵隊のタイロン・ハドナット二等軍曹(38)を不起訴処分とし、釈放した。被害者の中学生が告訴を取り下げたためという。
軍曹の身柄は同日夜、米軍側へ引き渡された。在沖縄米海兵隊の広報担当者は「基地内で軍曹の身柄を拘束し、米軍としても調べている」と述べた。
強姦罪は被害者の告訴がなければ起訴できない「親告罪」と刑法に規定されている。記者会見した那覇地検の山舗弥一郎検事正は「被害を受けた中学生が『もう、そっとしてほしい』と思っている。親告罪以外の罪を適用して起訴することも、被害者の感情を考えれば適当ではないと判断した」と述べた。
事件をめぐっては、県内の全41市町村議会が抗議の決議をし、米軍が沖縄や岩国基地(山口県)の軍人、軍属を無期限外出禁止にするなど反響が広がった。〔共同〕(00:38)
被害者の少女が「もう、そっとしておいてほしい」と告訴を取り下げたとのことであるが、もともと告訴すること自体がこの年齢の子どもにとって大変な決断だったわけです。それを心ない批判をした方たちは、彼女に二重の被害を与えたことになります。
ところで、この事件は、このまま不起訴でそっとしておけば被害者が回復するというものではありません。それは、被害者の事件にかかわってきた経験です。
このままかさぶたをはらせてしまえば、過去を振り返るときにこのころのことは目を向けたくないブラックボックスになり、それは将来にも影響を与えます。
時間がかかっても、この問題を清算することが不可欠だと思います。
大人の社会が、このことを妨害したことになります。彼女の解決を遅らせた責任は計り知れない大きさです。
検察庁は、この事件をほかの親告罪でない罪名に切り替えて捜査を続けることは
被害者の気持ちを考えれば、すべきでないと判断したということです。そして、被疑者を釈放したのでしょう。
本当にそうでしょうか。
自分はこれ以上戦えなくても、この問題が不問に付されるなど、被害者の少女が考えているでしょうか。きっと、検察官は私に代わって、不正義は糺してくれると思っているのではないでしょうか。被害者にこれ以上の聞き取りなどの負担を掛けず、またマスコミの取材から彼女を守ることをしながら、大人の責任としてこの不正義を追及すべきでないでしょうか。
このように言うと「では被害者の方に確認をとって・・・」という責任転嫁が行われそうで不安です。
少なくとも、この事件を被疑者釈放で一件落着でいいのか、という観点から、国民の法益、社会の法益を守る検察庁が、この問題によってもたらされた個人の被害、社会の不安をどう考えるか、検察庁の使命をどう考えるかという問題ではないかと思います。
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沖縄米兵を不起訴、釈放・那覇地検、少女告訴取り下げで
沖縄の女子中学生暴行事件で、那覇地検は29日、強姦容疑で沖縄県警に逮捕され、取り調べを受けていた米海兵隊のタイロン・ハドナット二等軍曹(38)を不起訴処分とし、釈放した。被害者の中学生が告訴を取り下げたためという。
軍曹の身柄は同日夜、米軍側へ引き渡された。在沖縄米海兵隊の広報担当者は「基地内で軍曹の身柄を拘束し、米軍としても調べている」と述べた。
強姦罪は被害者の告訴がなければ起訴できない「親告罪」と刑法に規定されている。記者会見した那覇地検の山舗弥一郎検事正は「被害を受けた中学生が『もう、そっとしてほしい』と思っている。親告罪以外の罪を適用して起訴することも、被害者の感情を考えれば適当ではないと判断した」と述べた。
事件をめぐっては、県内の全41市町村議会が抗議の決議をし、米軍が沖縄や岩国基地(山口県)の軍人、軍属を無期限外出禁止にするなど反響が広がった。〔共同〕(00:38)
愛・蔵太のすこししらべて書く日記
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20080218/beihei
米兵(海兵隊)の犯罪率と「ファースト・レイプ」は本当にあったのかについて
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20080301/beihei
米兵の犯罪率に関するその後の情報
うまくきっちりハマる調査結果は無いようですが、このあたりは確定かと。
・基地外での米軍関係者の犯罪率は、沖縄一般の犯罪率と同等かそれより低い。
(但し、犯罪内容の内訳が無いので微罪と凶悪犯罪の区別がつかない。また基地内での犯罪の資料が無く、外で犯罪を犯して基地に逃げ込んだ場合もわからない。)
・世界諸国における米海軍・海兵隊基地の性的暴行事件は、日本がダントツでトップ。
何故日本(沖縄)がトップなのか。ヨーロッパでの米軍基地と沖縄基地とではどこが違うのか。そこを考えないと、解決への糸口はつかめないのではないでしょうか。
また回答を頂き、ありがとうございます。
>一般的には一定程度の疑いはあったといえる
「強姦容疑」には「強姦未遂」も含まれるので、未遂で終わったという可能性もあるんですよね。被害者のためにも、そうであってほしいと思います。
>kenさま
>被害者、被疑者双方にとって、悪い結果ではないでしょうか。
今回の事件、もし警察が親告罪でない傷害罪などで立件したらどうなると思われますか。
私は、この事件は反基地運動に利用され続け、もし強姦が未遂で終わっていたとしても「被害者は強姦された」という虚構が事実として垂れ流され続けることになると思います。
「強姦」という言葉の持つ意味の深さを反基地運動団体の方々はもっとよく考え、今回の事件に関して反省して頂きたいと思います。
過去実際に米兵に強姦されてしまった女性の方々には、本当に同情します。しかし、今回の事件もそうであると、この被害者も自分たちと一緒に戦うべきだと勝手に決めつける態度には怒りすら覚えます。それだけ彼女たちの心の傷も深いのだろうとも思うのですが。
告訴取り下げには、釈然としないものを感じています。保守系報道人による二次加害への怒りもありますが、杉浦先生が仰るように、「そっとしておく」ことが少女の意思を尊重することになるとは思えないからです。
事件後半月というと、事故直後のショックによる解離症状が緩和してきて、フラッシュバックに襲われるようになり、健全な思考や正常な判断はおろか日常生活を送ることもままならない時期だと思います。
基地が絡んでいて難しい点も多いと思うのですが、親告以外の方法で可能な捜査があるなら進めてあげて欲しいです。落ち着いた時期に、もう一度告訴できたらベストだとは思うのですが、制度的に無理なのでしょうか? 県民大会も良いですね。私は県外在住なので、他に出来ることはないかなと思っています。
それにしても悲しい国に住んでいるのだなと・・・
原則で説明しますと
刑事訴訟法という法律で
第199条1項
被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。
第199条2項
裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、・・・前項の逮捕状を発する。
と規定していて
つまり、罪を犯したことを疑うだけの理由があるときにはじめて逮捕令状が出されますし、その令状に基づいて逮捕もできる
ということです。
相当な疑いもないのに逮捕などはできないわけです。
ただし、踏み字で有名になった鹿児島県議選の公職選挙法違反事件(志布志事件)のように、相当な疑いもないのに、でっち上げたケースもないわけではなく、そのようなケースは、やはり冤罪といえる特殊な事件だと癒えると思います。
ですから、逮捕されて捜査が進んでいれば、一般的には一定程度の疑いはあったといえることになります。
>有罪か無罪かを判断するのが裁判
実際に、強姦であれ和姦であれ、そういうことが行われたかを警察は証明できたのか。そしてそれをマスコミ・関係団体に発表(リーク?)したのかをお聞きしたかったのですが、昨夜は感情的な文になってしまい、伝えられませんでした。申し訳ありません。
落ち着いて考えると、被害者から告訴取り下げがあるまで強姦(既遂・未遂)容疑で警察が調べ続けていた以上、そういう関係があったと考えて良いのですね。これを見つけて、被害者が無事で良かったと思っていただけに残念です。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-31261-storytopic-1.html
>女子生徒にけがはないが、だいぶ動揺しているという。
昨夜は何故感情的になっていたかというと、怒っていたからです。告訴を取り下げた被害者に対して「もっと頑張って欲しかった。彼女を守れる力になれなかった。」と他人事のように仰る市民団体に対して。
「心ない批判」と書かれたように、確かに耳を疑うような非道い中傷もありましたが、ほとんどは産経同様「なんでわざわざ知らない人のバイクに乗るの?」程度です。子供を持つ親としては当然の感覚だと思います。それをセカンドレイプと批判し、世間の口を塞ぐことは出来ても、近所の人の口に戸はたてられません。
容疑者の身柄は確保されていました。反基地運動と連動させなければ、県民大会を「95年の夢よもう一度!」と盛り上げようとしなければ、普通に捜査立件できたのではないかと思います。しかし、今回のケースは95年とは余りにも違うのです。
彼女を反基地運動のシンボル・悲劇のヒロインに仕立て上げ、「米兵にレイプされた女生徒」としてご近所中に知らしめ、そして全国に知らせようとした団体の方々は、「守れる力になれなかった」ではなく、「今回の方法は誤りだった」「被害者の事情を理解していなかった」と反省していただきたいと思うものです。
強姦の事実認定は難しいでしょう、裁判になったら慎重に審理すべきと思います。たた、取り下げになったので裁判はなくなりましたね。
被疑者にとっても、主張する場がなくなってしまっていい結果とは思えません。被害者、被疑者双方にとって、悪い結果ではないでしょうか。
マスコミなどの攻撃で、被害者の告訴を取り下げさせてしまったので、曖昧なままになってしまい残念な結果です。
もっとも、米軍の方では捜査を継続するようですが。
ですから、強姦事件との呼び方になると思います。
強姦被疑事件という方が正確かも知れません。
米兵が、はっきり書きますが、強 姦 し た と確定したんですか?
米兵は「さわっただけ」「関係を迫ったけど拒まれた」と供述しているようですが、それは嘘である、女生徒は強姦されてしまったと裏付けが取れたのですか?
もし米兵の主張が正しかったのなら、女生徒はありもしない「強姦された」というレッテルをべったりと貼られたことになりますが、その責任はどこにあるのでしょうか?
一般人の私と違って杉浦さんはそれなりの情報源をお持ちだと思いますが、本当に米兵は「有罪確定」なんですか?
昨夜のテレビでは映画「それでもボクはやってない」が放送されていましたが、これは何かのタチの悪い冗談なんでしょうかね。
結果はこうなりましたが、「早く忘れてあげる」だけがいいことだとは、とても思えません。屈辱の日として永く記憶されるべきです。
かつて吉武輝子さんは、米兵にレイプされた経験をバネに評論家として活躍しました。少女がしなやかに、たくましく成長するように、周囲の大人が守ってほしいと、切に思います。
損害賠償などの民事事件は、この刑事での扱いとはまったく別に、被害者が裁判を起こすことができます。
ただ、刑事事件で有罪になっていれば、刑事裁判でのの証拠が全部使えるので、民事訴訟の際に事件の有無、被害の有無を証明する必要性が省けます。