風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

2018-04-19 12:25:41 | ここで一句





深夜、深い霧の中を、車を走らせていました。


夜の霧の中を車で走るのは実に怖い。こういう時は下手にヘッドライトをビームにすると却って視野が悪くなります。ヘッドライトは下げたまま、フォグランプがある場合はこれを利用しながら、ゆっくりと走りましょう。



霧(きり)といい靄(もや)といいますが、これはいずれも現象的には変わりありません。地上に近い大気中の水蒸気が、なんらかの原因で冷やされ水滴となったもので、これが高い上空で発生すれば雲になるわけです。




霧というのはどこか神秘的ですね。霧と不可思議な現象とを結びつける物語も多い。霧の向こう側には異空間が広がっていて、ベル星人が待ち構えていたりする(笑)。特に夜霧というのはどこか不気味で、アメリカン・ホラー小説の帝王スティーヴン・キング原作の映画『ミスト』では、霧のなかに異次元の怪物たちが大挙して現れ人々を襲う。

カルト的ホラー映画監督、ジョン・カーペンターの作品『ザ・フォッグ』では、夜霧のなかに大昔の亡霊たちがあらわれ、小さな港町に復讐をしにやってくる。

この『ザ・フォッグ』私結構好きなんですよね(笑)



霧というもの、特に夜霧というものはそういう意味では「不安」の象徴なのかも知れない。


それでも、朝は必ずやってくる。



ここで一句


【日の本の夜明け前かな夜と霧】






映画『ザ・フォッグ』(1980)より。霧の中の亡霊たち。

夜が明ければいなくなる。

それまで辛抱。