現在、フランス以外でカイエ派が残存するのは、日本とカタルーニャだけだと斎藤敦子は述べているようだが、『カイエ・デュ・シネマ・エスパーニャ』が創刊された背景にはそうした事情もあるのだろうか。もちろんカタルーニャは厳密には「エスパーニャ」ではないわけだが。
『イブラ・ダミック』、1980年代を代表するバルセロナの詩人ジョアン・ビニョーリの詩に、やはりバルセロナ現代音楽界を代表する作曲家エルネスト・ボラースがメロディをつけたもので、ソプラノ、メゾソプラノ、バリトン、そしてピアノの3声組曲。『イブラ・ダミック』とは13世紀カタラン貴族で著述家・数学者ラモン・ユイ(Ramon Llull)が人間と神との関係をアレゴリカルに謳った詩『Llibre d'Amic e Amat 』に材をとったものらしい。
ある意味、ゲルマン的とさえ言える絶対的な音を探求するストイックな、声による彫刻である。静かだがきわめて推進力の強い音楽。
カタルーニャ芸術にのめり込んだアメリカ人ピアニスト、マック・マクルーアの伴奏も素晴らしく、3人のカタルーニャ人ソリストを、時に個別に、時にグループとしてリードする。
カンプ・ノウからディアゴナル大通りを東に行ったショップで購入。
われらは黄金を求め 炭坑奥深くへ下りた
そして暗闇が ぱっと煌めきに満ちた
故にわれらは二人 夜を拒み続ける
──ジョアン・ビニョーリ
『Llibre d'amic: Lieder』
http://www.columnamusica.com/
『イブラ・ダミック』、1980年代を代表するバルセロナの詩人ジョアン・ビニョーリの詩に、やはりバルセロナ現代音楽界を代表する作曲家エルネスト・ボラースがメロディをつけたもので、ソプラノ、メゾソプラノ、バリトン、そしてピアノの3声組曲。『イブラ・ダミック』とは13世紀カタラン貴族で著述家・数学者ラモン・ユイ(Ramon Llull)が人間と神との関係をアレゴリカルに謳った詩『Llibre d'Amic e Amat 』に材をとったものらしい。
ある意味、ゲルマン的とさえ言える絶対的な音を探求するストイックな、声による彫刻である。静かだがきわめて推進力の強い音楽。
カタルーニャ芸術にのめり込んだアメリカ人ピアニスト、マック・マクルーアの伴奏も素晴らしく、3人のカタルーニャ人ソリストを、時に個別に、時にグループとしてリードする。
カンプ・ノウからディアゴナル大通りを東に行ったショップで購入。
われらは黄金を求め 炭坑奥深くへ下りた
そして暗闇が ぱっと煌めきに満ちた
故にわれらは二人 夜を拒み続ける
──ジョアン・ビニョーリ
『Llibre d'amic: Lieder』
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