ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

腐っても鯛

2017-12-17 00:29:56 | 日記
友人と二人の忘年会。

5時間しゃべりまくりの楽しい夜だったが
一番笑ったのは、彼女の、夫への不満であった。

「何が腹立つって、アイツ、話の前に必ずこう言うの。
『笑えるんだけどさ』って。
それがホントに笑える話だったらまだいいけど
ちっとも面白くない。
なのに毎回毎回、『笑えるんだけどさ』って枕詞をつけるわけよ。
あれがイヤでイヤで…ああ腹が立つったらありゃしない!」

娘も息子も結婚し、今や彼女たち夫婦は家庭内別居。
それぞれに部屋を持ち
ご主人は食事のとき以外、自分の部屋に引きこもっているという。

だから、二人が言葉を交わすのは食事のときだけ。
しかしご主人のこの“笑っちゃうんだけどさ”で始まる話に
空気はますます冷えるのだそうだ。

“笑っちゃうんだけど”と前置きされた夫の“笑えない”話に妻は怒り
その話を聞いた私は、腹を抱えて笑ったのだった。

夫といえば、きのう我が家ではこんな会話があった。

私「ねえ、俳優のジョージ・クルーニーが、昔からの友人14人を家に招待して
一人ひとりに感謝の印しとして1億円ずつプレゼントしたんだって!」

おっさん「すごいな!」

私「でしょ?」

そのあとに、私はこう言うつもりだった。
「そんな友だち、ほしいよねえ」

しかしおっさんは私の言葉を聞く前に言った。
「そんな男になってみたいな」

1億円をくれる友人がほしいと思った私と
1億円を友人にプレゼントできる男になりたいと願うおっさん。

なんだかホッとした。

腐っても鯛。
落ちぶれても(?)恵まれる立場より贈る立場でありたいと思っている
おっさんの心意気に
妻はちょっとだけ、ほんのちょっとだけ
この人が夫でよかった、と思ったりしたのだった。