入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(43)

2020年10月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 思いの外季節の進み方が早い。カエデ、モミジなど赤系統の葉が、すでに色付き始めている。本格的な紅葉の見ごろは20日過ぎになると予想していたが、それが少し早まるかも知れない。そしてあと1ヶ月少しもすれば牧を閉じて山を下りるわけで・・・、止まれ、秋たけなわの中でつい気の早いことを考えてしまった。



 次の写真は先週土曜日、10日、テイ沢の夫婦が淵に架かる丸太橋(下から数え4番目)と、その流域の様子を写したもので、水量の多さに驚いた。流木でも引っ掛かれば、丸太橋はまた簡単に流されてしまう。ここには手摺りを付けておいたが昨年橋が流れ、架け替えた時に外してしまった。これだけの水量だと渡るのに不安を感じてしまう人もいるだろう。手摺りを付けるべきか。



 2頭の残留牛については調教の難しさを感じていた。100㍍くらいの距離があってもこちらの姿を見れば逃げだす始末で、とても家畜とは思えない行動ばかりを見せ、さらなる野生化の進行を案じていた。
 ところが、少し牛たちに変化が見え出した。昨日は3回ご機嫌伺いをしたら、その都度に態度が軟化してきて、塩場からクラクションを鳴らすと、御所平の決まった場所に2頭揃って姿を見せるようにまでなった。3度目にはついに触れることができる距離までの接近に成功、それで塩を与えた。
 あの牛たちも自分たちだけ2頭が取り残されてしまって、途方に暮れていたということではないだろうか。野生化を進める一方で、不安も感じているはずだ。特に27番は15歳と人間なら老婆の域、一昨日のような台風の影響を受けた激しい雨にでも打たれれば、やはり老骨が軋むだろう。牧草も減ってきた。
 そこへ「Autumn Leaves」の美しい歌声が聞こえてくれば、警戒心は締まりのない下半身のように緩んで、となればいいのだが、まだまだ楽観はできない。里へ下ろす前には長い距離を誘導して、さらにパドックまで連れてこなければならない。これはさらに難しい。調教は秋の進み具合と競争になりそうだ。
 本日はこの辺で。
 
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