入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「秋」 (22)

2019年09月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                               Photo by Ume氏

 先週末から天気は崩れるという予報で、人々は出控えたのか山は静かだ。紅葉にはまだ少し早いが暑くもなく寒くもなく、きょうのような天気の山こそこの季節に相応しく、一番にお勧めしたかった。
 
 昼を過ぎていただろうか、二人の女性の登山者が林道を登ってきた。かなりの年配者で疲労しているように見えたから、つい声を掛けた。そしたら、ヒルデエラ(大阿原)を周回するつもりが誤ってテイ沢を下ってしまったと話し、丸太橋が怖かったとか、どこへ行き着くのかずっと不安だったと言う。
 お節介ついでに軽トラの荷台に乗せて、入笠山の登山口まで送ってやった。そして、別れ際「田部井淳子じゃないんだから」と言ったら頷いて、年齢は二人とも77歳だと聞きもしないことまで教えてくれた。
 昨夜は山彦山荘に泊まったそうで、今朝入笠山に登ろうとしたまでは分かる。しかし、そこから歩きにくい裏道を下り、ヒルデエラを一周しようとしたのは年齢を考えるとどうだろう。それでもまだ湿原までは他にも登山者がいただろうから、何かあれば救援を求めることができた。しかし、間違えてテイ沢を下ってしまったのは明らかに失敗だった。きょうは午前中にテイ沢から来た登山者は二組目にしただけで、人気のない沢の中でもし足でも挫いたり、沢に落ちでもしたら、大変なことになっていた。途中で道を間違えたことは分かったはず。しかし、引き返さず、そのまま行先も分からないまま歩き続けた・・・。遭難事故でよく聞く話だ。
 気心の知れた二人で秋の静かな山歩きを楽しもうとする気持ちは分かるし、装備などを見れば山の経験もあったと思う。もしかすれば、入笠は初めてではなかったかも知れない。しかし道を間違えたということは地図を持っていなかったのか、それを読むことができなかったのか、そこまでは聞かなかった。
 そういうことも確かに大事だが、この人たちの場合にはいくら中級山岳の入笠山でも、杖になるもっと若い同行者が"必携"だった、と。

 10月、いい季節がやってくる。まだそれほどでもないが、ポツポツ予約が入るようになりました。
 営業案内 「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)です。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。
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