12/12虫

2008年12月12日 | 虫写真
5月上旬写真。

虫などほとんどいない北国の春においてはひときわハートマークが眩しい、エサキモンキツノカメムシ。
でも珍しくもない普通種なので、すぐに飽きられる宿命。
愚にもつかないワンフレーズでブレイクしてあっという間に忘れ去られる、お笑い芸人みたいなものです。


死んだフリという新たな芸を開拓したエサキさん。
背中のハートという唯一の取り柄を犠牲にしていることにも気づいていません。
所詮はカメムシの浅知恵、涙を誘います。


春から悪魔の虫アブラムシに媚びへつらうアリンコども。
悪の周りには常に、腐った臭いに惹きつけられた下司どもが群がるものです。


そして人知れず悪と戦い続ける孤高の戦士・テントウ。
絶望的な戦いですが、正義を心に宿す彼らが怯むことはありません。
テントウを見かけたら声援を送ってあげましょう。
みんなの笑顔が彼らの勇気となるのです。

垣通し

2008年12月12日 | その他植物



5月上旬写真。

カキドオシ(垣通し)。
別名・カントリソウ(疳取草)。

草地などに普通に生える、シソ科の多年草。
春に薄紫の花を咲かせる。
ゴマノハグサ科っぽい花だがシソ科。
同じシソ科のヒメオドリコソウにも似ているが、ヒメオドリコソウに比べて花は大きめ、開花時期は遅く、草全体が間延びした印象。
ちなみに2枚目写真の左上に見えるのが、たぶんヒメオドリコソウ。


林の入り口に群生するカキドオシ。
ヒメオドリコソウをはじめとする外来種に押されてるのか、結構薄暗い場所に生えていることが多い。

開花時には茎が立ち上がっているが、花が終わると茎は蔓状に地面を這って伸びていく。
その蔓が垣根の下をぬって伸びていくことから「垣通し」。

開花期に刈り取って乾燥させたものは生薬の「連銭草(れんせんそう)」で、利尿・消炎の効能があるらしい。
また古くから子どもの疳の虫の民間薬として利用されてきたことから、「疳取草」。


 シソ科 グレコーマ(カキドオシ)属
属名のGlechomaは、ハッカの一種の古代ギリシア語名glechonが由来。