スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

カッティング作業の様子

2007-04-15 23:47:28 | 楽器製作
イースターホリデイの最終日。

今日はエスビョンの家に行くと、子供用のニッケルハルパを作っていた。
作り方は昔ながらのコントラバスハルパと同様、組み立てではなく、
一本の木から掘り出していく
(だからコントラバスハルパは細くで小ぶりなのだ)
写真左がその様子。
写真の隅に写っている通常サイズと比べると随分小さいことがわかる。

写真中央と右は、3列目(一番上)のニッケル(鍵盤)部分のカッティング作業の様子
木目の真っ直ぐなものを選ぶ。木目が少しでもカーブしていたらポイっと捨てる。
あらかた糸鋸で切りそろえる。
一本ずつサイズが異なるので間違わないように番号をつける。
キーボックスのサイズも一本ずつ異なるので、図っては印をつける。
カンナで削っては電子メジャーでコンマ2桁まで測り、キーボックスに戻して具合を見るという気の遠くなる作業。
気の遠くなる…といっても、私がやるとこれだけで2ヶ月はかかるとのことで、
エスビョンの作業が大部分を占める。

説明を聞きながら作業を見守り、今日は私は主に演奏やストリング・ホルダー部分のデザインをやっていた。

演奏については、もともとスウェーデンに来る前からそういう話があった。
(そういう話というのは、ウップランドの伝統スタイル、特にエリック・サルストレムの伝統を習うこと)
楽器作りが順調に進んでいるので、徐々に演奏に時間を費やす割合が増えてきたのだ。

今日は、学校で習ったボンドポルスカと、エスビョンのボンドポルスカ(ウップランド地方独特のポルスカ)に対する
解釈が異なっていて、少々とまどってしまった。
「ダンスと同じようにもっとふわっと優雅に音を宙に浮かすように」と言われた。
今までもっと力強いイメージがあったのだけど、
エスビョンいわく、重すぎてはいけないと。
エスビョンはエリック・サルストレムの伝統を受け継いでいる人なので、少なくともエリック風では優雅に弾くのだろう。

そうこうするうちに日がかげり始めたので帰ることに。

最近は19時頃日が落ち始め、完全に暗くなるのは21時前くらい。
スウェーデンの四季は日本よりもはっきりしている。

12月には15時前に日が落ち、7月は2時くらいまで薄明るい。
冬はマイナス15度までなり、夏は汗ばむほど暑い。
この夏と冬の変化を思えば、春と秋のめまぐるしい変化は想像以上だ。
日差し、花、鳥、草木、全てが目に見えて日々変化する。

今日の帰りは自転車でカエルを弾かないように注意するのに必死だった。
道を横断しようと、手のひらほどのカエルがあっちにもこっちにも。
春ですね!
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