最近、23時頃暗くなって星が出ていても、北の低い空がぼんやりと明るい。
「向こうの街にサッカー場があっての明かりとか?」と聞いたけど、違うらしい。
これは太陽の光なんだって!
本当に遠くの街の光のように地平線のかなただけが明るいのだ。
とっても変な感じ。
さて、今日はエスビョンちに着くなり、車に乗り込んだ。
車の中では、私の初病院体験の話題になった(昨日の記事)。
「無事に済んでよかったね。そういえば昨日テレビを見ていたら、冬眠から目覚めたクマの特集してたよ。
冬の間、トイレしなかったクマは目覚めるとお腹を活発にするために10mはある木に登ってはおり、
登ってはおりしていて、いやぁ、面白い。そのテレビを見ていて、I was thinking of you(君のこと思い出したよ)」
いや、私は便秘のクマと違うから。
そうそう、ふと見ると車の後ろに何かついてる。(写真1)
これからオステルビブルックというすぐそばの村へ木を取りにいくのだ。
木は事前にエスビョンが選んだもの(帰りには生えていた切り株のある場所に連れて行ってくれた)。
木目は細かく詰って、真っ直ぐのものがいい。
行くと、丸太を輪切りにした状態で置いていた。朝も来て作業していたらしい。
写真2の左に写っている大きなマシーンで輪切りにする。
サイズを測り、105cmずつにさらにカット。この一塊で楽器一台分。
カットすると一つ70~80kgある木の塊をひょいっと持ち上げ次々荷台に積んでいく。
さすがにここは私じゃ何の手伝いもできない。(写真3)
こういう木の買い方は普通の職人さんはしない。
第一、大量の木をこれから十年も寝かせるスペース、誰もがあるとは限らない。
普通の職人さんは、エスビョンから買うか、材木会社から買って取り寄せる。
ニッケルハルパはウップランド地方の伝統なのでこのオステルビブルックの木を使うというこだわりがある。
エスビョンはヴェルムランド地方の木も買うが、それも自分で見に行って選んだものを持って帰るやり方。
丸木の状態からのプロセスを人に見せたのは初めてだ、とエスビョン。
それは光栄!
家へ戻り、軽くfika(ティーブレイク)をすると、さっそく楽器の作業に。
まず焼きゴテと呼ぶのか?飾りを表面につけていく。
8mmずつ全て図って印をつけてから慎重に。(写真3、4)
キーボックス(鍵盤部分)は、表板のカーブにあわせ高さや形を整えると、
同様に装飾やカットを入れていく。
それを横目に私は仕上げの紙やすり(220と280)をガシガシかける。
「紙やすりかけても傷がなかなか消えない」と私が言うと、エスビョンは手にとり
「これで十分。プラスチックじゃないんだからこの位が丁度いい」と。
ふうん、なるほど。
そして、全体に水を吸わせる。
これをやると細かな傷などが消えるのだ。
「少々の傷を消す必要があるとは思ってないけどね」と言いながら。
「バイオリンでもやる?」と尋ねた。
すると、バイオリンはシェラックに十分な水分と色を持たせていて、
色付けとこの水分の両方を兼ねるのだと教えてくれた。
「でも、バイオリンと同じプロセスをする必要はない。このやり方でバイオリンの塗装は表面が均一で
プラスチックみたいになって面白みがなくなる。
色は色として別に塗ると奥に染み込む箇所があったり均一な仕上がりにならず、
そうやって木目が生きるんだ」とエスビョン。
ニッケルハルパは、ウッド・クラフト(木工芸品)的な要素が良いのだと。
私の好みでいってもそうだ。
ピカピカのバイオリンよりはオールド・フィニッシュ(傷や塗装などわざと古く見せる)のほうが好きだし。
均一でないほうが木目は美しいと思う。
言ってみれば、エスビョン流のニッケルハルパの仕上げは、自然体のオールド・フィニッシュとでも呼べる。
明日は色を塗ります。
どんな色にするかちょっとだけ考えて(写真6)今日は終わり。
「向こうの街にサッカー場があっての明かりとか?」と聞いたけど、違うらしい。
これは太陽の光なんだって!
本当に遠くの街の光のように地平線のかなただけが明るいのだ。
とっても変な感じ。
さて、今日はエスビョンちに着くなり、車に乗り込んだ。
車の中では、私の初病院体験の話題になった(昨日の記事)。
「無事に済んでよかったね。そういえば昨日テレビを見ていたら、冬眠から目覚めたクマの特集してたよ。
冬の間、トイレしなかったクマは目覚めるとお腹を活発にするために10mはある木に登ってはおり、
登ってはおりしていて、いやぁ、面白い。そのテレビを見ていて、I was thinking of you(君のこと思い出したよ)」
いや、私は便秘のクマと違うから。
そうそう、ふと見ると車の後ろに何かついてる。(写真1)
これからオステルビブルックというすぐそばの村へ木を取りにいくのだ。
木は事前にエスビョンが選んだもの(帰りには生えていた切り株のある場所に連れて行ってくれた)。
木目は細かく詰って、真っ直ぐのものがいい。
行くと、丸太を輪切りにした状態で置いていた。朝も来て作業していたらしい。
写真2の左に写っている大きなマシーンで輪切りにする。
サイズを測り、105cmずつにさらにカット。この一塊で楽器一台分。
カットすると一つ70~80kgある木の塊をひょいっと持ち上げ次々荷台に積んでいく。
さすがにここは私じゃ何の手伝いもできない。(写真3)
こういう木の買い方は普通の職人さんはしない。
第一、大量の木をこれから十年も寝かせるスペース、誰もがあるとは限らない。
普通の職人さんは、エスビョンから買うか、材木会社から買って取り寄せる。
ニッケルハルパはウップランド地方の伝統なのでこのオステルビブルックの木を使うというこだわりがある。
エスビョンはヴェルムランド地方の木も買うが、それも自分で見に行って選んだものを持って帰るやり方。
丸木の状態からのプロセスを人に見せたのは初めてだ、とエスビョン。
それは光栄!
家へ戻り、軽くfika(ティーブレイク)をすると、さっそく楽器の作業に。
まず焼きゴテと呼ぶのか?飾りを表面につけていく。
8mmずつ全て図って印をつけてから慎重に。(写真3、4)
キーボックス(鍵盤部分)は、表板のカーブにあわせ高さや形を整えると、
同様に装飾やカットを入れていく。
それを横目に私は仕上げの紙やすり(220と280)をガシガシかける。
「紙やすりかけても傷がなかなか消えない」と私が言うと、エスビョンは手にとり
「これで十分。プラスチックじゃないんだからこの位が丁度いい」と。
ふうん、なるほど。
そして、全体に水を吸わせる。
これをやると細かな傷などが消えるのだ。
「少々の傷を消す必要があるとは思ってないけどね」と言いながら。
「バイオリンでもやる?」と尋ねた。
すると、バイオリンはシェラックに十分な水分と色を持たせていて、
色付けとこの水分の両方を兼ねるのだと教えてくれた。
「でも、バイオリンと同じプロセスをする必要はない。このやり方でバイオリンの塗装は表面が均一で
プラスチックみたいになって面白みがなくなる。
色は色として別に塗ると奥に染み込む箇所があったり均一な仕上がりにならず、
そうやって木目が生きるんだ」とエスビョン。
ニッケルハルパは、ウッド・クラフト(木工芸品)的な要素が良いのだと。
私の好みでいってもそうだ。
ピカピカのバイオリンよりはオールド・フィニッシュ(傷や塗装などわざと古く見せる)のほうが好きだし。
均一でないほうが木目は美しいと思う。
言ってみれば、エスビョン流のニッケルハルパの仕上げは、自然体のオールド・フィニッシュとでも呼べる。
明日は色を塗ります。
どんな色にするかちょっとだけ考えて(写真6)今日は終わり。
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