ニッケルハルパの歴史について2019年12月に、ニッケルハルパの種類について2020年1月に、詳しく書きました。
下記、10年以上前に書いた内容は大した情報もあまりないので不要となってしまいましたが、留学中の日記ブログでしたのでこのまま残しておきます。
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さて、今日は朝からちびっこがたくさんきていた。
4-5歳のちび。
ダンス・コースで何やらチビを使った実験(!?)をしているらしい。
Fika(ティータイム)の前に、私たちは予定外に何か弾くことに。
ポルケットを1曲。それに合わせて、手をたたく子、氷のように直立にかたまりニラミつける子などさまざま。
そう、ポルケットといえば、今日のレッスンではポルカ(polka)とポルケット(polkett)の違いについての話題になった。
ダンスも上手いJが
「ポルケットはちょこまかステップ踏んで、ポルカはおっきなステップで部屋中を駆け回るイメージ」と。
すると、Blekinge出身(スウェーデン南部)のIが
「Blekingeではポルケットをおっきなステップで駆け回るけど!?」と。
一つはっきりしているのは、ウップランド地方にポルカという名前は存在しない。(先生のソニアが断言)
ポルケットは、細かい16分音符が多いという意見。それと、ポルケットはしっかり歩くような下向きのスウィング感(上に飛び跳ねるスウィングではない)がある、という意見で大体おさまった。
午後は民族学などを教えてくれている、グンナルが来てくれた。
うちの学校では普段仕事をしている人のためにDistance courseというものを開催している。
そのコースが今週末にあり、そこでグンナルがニッケルハルパの歴史と種類について講義をするらしい。
私たちは既にウロフから授業は受けているけど、グンナルは今回特別にストックホルムの音楽博物館(Musikmueet)の保管庫から貴重なニッケルハルパを借りてきているのだ。
私たちも見たいし、先生を変えて同じ話を聞くのもためになる、という訳で急遽来てもらうことに。
展示品ではないので、写真は転載防止に文字入れしています。
左上:左は1910年の作品で初期のクロマティック・ニッケルハルパ(ニッケル部分は実は2列)。右は1700年代のコントラバスハルパで時代を反映したロココ調デザインが珍しい。
右上:1910年のほうのニッケルハルパ。ネック部分に顔が彫ってあり面白い。
左下:コントラバスハルパのlöv部分が釘!(普通はもちろん木)
右下:学校に飾っているエンケルハルパの資料
ニッケルハルパの種類と歴史
このトピックは今は簡単にしか書きません。
理由は、手持ちの資料を読み終えていないこと、数ある仮説と推測の取り扱い、日本語にない固有名詞をどう書くか(訳す?英語にする?発音のまま書く?)、写真と図を添えないと説明が難しいこと、などによりまとめるには時間が必要なので。
古い順番に並べると
1、エンケルハルパ(enkelharpa)
「古いハルパはムーラハルパ(moraharpa)だ」くらいは日本でも知られているけど(ムーラという場所で発見された)、このエンケルハルパのグループに属する。
右下の写真で、左がゴットランド島の教会のエンケルハルパを持つ天使、その天使の右がムーラハルパ。写真の通り、エンケルハルパと言っても形もいろいろ。
エンケルハルパの初期は共鳴弦は無い。
cf.9/14 Church in Tolfta
2、ミクスチャーハルパ(mixturharpa)
エンケルハルパの発展したものでメロディ弦が2本に増えた
3、コントラバスハルパ(kontorabasharpa)
写真左下の通り。一つのニッケルで二つのlövを押えられる。
4、シルベルバスハルパ(silverbasharpa)
2と3が混ざってさらに発展したようなもの
5、コントラバス・メド・ドゥブルレク(kontrabasharpa med dubbellek)
3と4が混ざってさらに発展したようなもの。
6、クロマティックニッケルハルパ(kromatisk nyckelharpa)
現在のニッケルハルパ
(tenorharpa, altharpa, oktavharpa, electricharpa...etc は、このグループ)