スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

名付けて「ミッキーマウスマーチ」

2007-02-06 23:50:13 | 授業 その他
今日は学校の調理師が誕生日。白髪の年にみえないので、おそらくもともと白金髪で、白髪と混ざってるのかな。そう思わせるようなとてもきれいなサラサラヘアで、私服もスカーフ遣いなどおしゃれ。午後のFIKAに花をあげてみんな歌うと、泣き出してしまった。

以前、日本では誕生をどう祝うの?と聞かれて困ったことがある。
習慣としては祝わないんじゃない!?と思って。
スウェーデンでは、お決まりの歌(♪100年は生きるよ!)を歌った後、誰かが代表して”4倍長生きを!”(みたいな内容の決まり文句)を言った後、全員でhurra! hurra! hurra! hurra!(フレー!フレー!の意味)と4回いう。そしてカードとプレゼントを渡す。学校や家庭だけではなく、職場でもやる、と言っていた。もちろん全員の誕生日をチェック済みで、数日前から歌うタイミングなど軽く打ち合わせる。

日本は決まった形はない。あるとしたら、ケーキにロウソクを立てて、外国から入ってきた「♪ハッピバースデー」の歌を歌ってろうそくを消す。それか、カットケーキを買う、プレゼントを渡す、くらいでは?由縁は知らないがどう考えても外国くさい。
これをするのは学校のお誕生日会か、外国風のこと(クリスマスとか)をする人々ではないかと思う。
私はしない訳ではないけど、うっかり当日に離れた実家の両親や友人の誕生日を忘れてしまってることがある。その話をこちらでするとびっくりされた。
もし私のこの、日本では昔から誕生日を祝う風習はないという推測が本当だとしたら、それはそれで寂しいなぁと思う。

午後は、演奏と歌の授業。
演奏の授業では名付けて「ミッキーマウスマーチ」について。
これは、「弾きたくないけど、人からお金をもらうなどして、弾いてくれと頼まれる曲」をディッテがこう呼んでいるのだ。
演奏を職業にしなくても、”結婚式で”、”パーティで”、とやたら頼まれるだろう、上手く弾けるようにして自分のもの(アレンジなど)しておくといい、という訳。
これは2/1にvikの学校と音楽交流をしてどうだったか、という話から逸れてこの話題になった。(vikの話とは、こちらは楽器の特徴やアレンジを準備してから行ったのに、あちらは全然。しかもニッケルハルパの特徴を知らずに「適当に長い音をだして」などと言ってくる。ニッケルハルパでシンプルなロングトーンの伴奏は向かないのに、という別のグループの話)

この「ミッキーマウスマーチ」に挙げられたものは、
Gånglåt från Äppelbo, Gärdebylåten, Delsbo brudmarsch, Gotland Brudmarsch, Jämtland burudmarschの5つ。(brudmarschはウェディングマーチ)
このうちGärdebylåtenを使って、それぞれ2、3人づつになりアレンジに取り組んだ。これは私が譜面から覚えた初めての曲。なのでばっちりハーモニーも暗記している。そうディッテ言うと、「それを頭から振り払って自分のをつくってみて」と。それは難しい。コードにそって自由に動くriffのようなものを作ってみたけど、全然パッとしない。

他にもディッテは自分の経験を振り返りながら、アメージンググレースを弾いてくれとか、あれがいい、これがいいと、楽器の特徴を無視してリクエストされてやっかいだ!という話をしてくれた。(アメージンググレースはニッケルハルパに向かないらしい。その時は、代わりにバイオリンで弾いたと言っていた)

私は日本で、普通に楽器の話をしていて、ハカセタロウの情熱大陸のアレを「弾いて」とか「弾ける?」とよく聞かれる。(ちなみに、出だしの♪ターラーララーまでしか知らない)
他には「童謡の”紅葉”とか、もっと一般的な曲も弾いたら?」とも言われる。
でも、クラシックバイオリニストのコンサートに行って、”♪ババンバ、バンバンバン~(8時だよ全員集合!)”を突然弾き出したらびっくりするでしょう。「場がなごむ」という点ではメリットなのかな。普通の曲も弾いたら?と言う人の多くは、このジャンルの音楽が苦手なのかもしれない。
結局は、友人の結婚式とか、イベントで弾くとか、ケースバイケースで答えはないのでしょう。
コメント (1)
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