ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・68

2014-05-28 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward

 デリー中央第一刑務所はイギリス植民地時代に建てられたと聞いた事がある。事実かどうかぼくには分からないが、しかし建て方は英国風と言えそうな気がする。広い中庭を中心にそれを囲むような形で収監者用バラックが建っていた。バレー、バトミントン用コートが各一面あり、ライブラリーと隣には卓球台がある。井戸は3カ所、バラックの外周は100m以上ありウオーキングが出来るようになっていた。大便用トイレは6個並んだ長屋形式で3棟ある。当然だが中からの鍵はない。用が済んだ後お尻を洗う水は素焼きの瓶に入れて持ち込まなければならない、忘れるとちょっと不味いことになる。各バラック内にあるトイレは施錠の間のみ使用する。外便所はインド人がいるからなのか汚い。トイレの仕方を知らないということはあるまい、とんでもない所に排便をしている。便器の落とし穴ではなくその前の小便の受け皿に盛り上がっているのだ。便器の定位置に屈むとそれがちょうど目の前にあってやり難いし、臭いが立ち昇って長居は出来ない。だがスタッフ系のドラッグをやると慢性的な便秘になり長居をする事になる。癌患者の痛み止めにモルヒネを使うと患者は便秘になるというのは良く分かる。昨日はついにその糞を踏んでしまった。トイレ内には電燈はなく薄暗い、これからは暗さに目が慣れるまで入口に立って動かないことだ。ワードが替われば外国人だけになりトイレも汚れなくなるだろう。

   1月10日(水曜日)
フィリップスから仕入れた良質だったスタッフは何故だか効きが悪くなった。サンダーに預けていた間に粉を入れ替えられたのだろうか、それは出来ないと思うが。少し多めにスタッフを入れても効いて来ない。身体が慣れたのか湿気で質が落ちたのか理由は分からないが特に昨日から良くない。昨夜と言うか早朝4時頃お腹がごろごろして目が覚めトイレへ直行した、ひどい下痢だ。その後も3回トイレへ通った。スタッフで下痢を止めようとしたが効きが悪いのか駄目だ、良い粉だったら一発で止るのだが。サンダーも信用出来ないのか、でもぼくが預けたスタッフには手を付けてないと思っていたのだが。朝、ノートの間に挟んでいたビリが無くなっていた。それを知っていたのはサンダーとキタしかいない。ビリを挟んだノートはぼくの毛布の間に見えないように隠していた。



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